第4話
戦艦の種類:駆逐艦→巡洋艦→弩級戦艦→超弩級戦艦。
駆逐艦は小さいが高速で動き小回りも聞く。巡洋艦は中間の戦艦で火力もそこそこ高く速度もそこそこ高い。弩級戦艦と超弩級戦艦は大きく速度も遅く小回りも利かないが火力が高い。
宇宙海賊との戦闘中。
『機装戦兵隊!坊ちゃんの近くにはいくなよ!邪魔になるだけだ!俺たちはいつも通り周囲との連携で敵を殲滅する!』
『『『了解!』』』
ザリルが宇宙戦艦から指示を飛ばす。多くの機装戦兵がぶつかり合い戦艦からの砲撃が飛び交うまさに激戦状態。数では劣勢なヴィンセント辺境伯軍だがナノさんの言っていた通り個人の実力も上で連携力にいたっては敵宇宙海賊たちを翻弄している状態。
「(坊ちゃんのお陰で宇宙海賊がだいぶ混乱してるな。こちら側の被害が予想よりも低い。あと少しか)俺も出る。指示は任せたぞライール」
「かしこまりました。お気を付けてザリル団長」
部下のライールに指示を任せて自身は機装戦兵に乗り戦場へと出る。
『ザリル・ハーバー!ブルドにより出撃する!』
二本の大槍を左右の手でそれぞれ持った灰色の機装戦兵、ザリルの専用機ブルドが戦場へと出てきた。それを見た宇宙海賊たちは慌ただしくなる。
『来たぞー!灰色の機装戦兵だー!』
『噓だろ!?あの青い機装戦兵ですら苦戦してるってのに!?』
『こっからまた化け物が出てくんのかよ!』
『ぐちゃぐちゃ言ってんじゃねえ!灰色の機装戦兵は最初っからわかってたことだろうが!10人で囲んでぶっ殺せ!』
『『『おう!』』』
指示を受けた宇宙海賊たちの黒い機装戦兵がザリルのブルドに急接近。それを周囲は阻止することなく素通りさせている。
『へっへっへ!さすがにてめえでもこの数に袋叩きにされたらどうしようもねえだろ!』
『ライフルで穴だらけになりやがれ~!』
ダダダダダダダダ!
3機からブルドに向かってライフルが発射される。
「あれだけ坊ちゃんが頑張ってんのに俺が不甲斐ないところは見せられねえな」
ザリルは巧みにブルドを操り回避したり2本の大槍を盾代わりにして防御したり。しかしその宇宙海賊たちのライフルは接近する仲間を隠すためのいわば偽の攻撃。その結果ザリルは7機の機装戦兵の接近を許した。
『『『終わりだー!』』』
7体の機装戦兵が上も下もあわせて囲い槍や剣にモーニングスターなどなどそれぞれの得物でブルドを攻撃。さすがに勝ちを確信した宇宙海賊たち。だがレオンの師匠であるザリルはそう簡単ではなかった。
「……囲まれたときは……」
ギュン!
少し速く自身にたどり着いたモーニングスターを持つ機装戦兵へ向かって急接近。モーニングスターの鉄球をグンッと引き寄せて。
『なっ!?』
引き寄せられた宇宙海賊側の機装戦兵とザリルのブルドが入れ替わる。その結果、ブルドは囲いを突破し宇宙海賊の攻撃を受けたのはザリルに引き寄せられた仲間のほう。
『『『ボール!!??』』』
「……最も弱い部分を見極めて一点突破って……つい癖になって坊ちゃんに教える形でしゃべっちまった。今は戦場なんだ。油断は禁物だな……」
身を引き締めてザリルが操るブルドが自身を囲っていた残りの6体に向かって向き直る。その振り返る光景に一瞬にしてそれまでの勝利の愉悦から恐怖へと感情が入れ替わった。
『『『ひいいいいい!!??』』』
一方でそれを自身も戦いながら見ていたのがレオンだった。
/////
「すごいな~ザリルは……やっぱり訓練とは動きが全然違う。本気のザリルが相手だと俺も死んじゃうかもな。それにしてもどうしてあんなすごい人がうちなんかに?」
『マスターの祖父サジャーノ・ヴィンセントの伝手であると推測いたします』
「お爺ちゃんの?」
『おそらくザリル・ハーバー騎士団長は前皇帝から現皇帝まで近衛騎士団に所属し後年は近衛騎士長まで就任した人物であると推測できます』
「え!?近衛騎士団って確か皇帝を守るために騎士の中でも一握りの最強の騎士たちを集めた組織でしょ?しかも近衛騎士長ってその中でもなお強い騎士6人しか選ばれないっていうやつだよね?」
『その認識で間違いありません。そしてザリル・ハーバーがそれである可能性は高いかと思われます』
「……そうだったんだ……」
その後も俺は何機もの宇宙海賊を撃退し続け十数分後に宇宙海たちは退却していった。
『追撃部隊は一機でも多くの宇宙海賊を討伐しろ!ヴィンセント辺境伯軍の精強さをトラウマとしてやれ!』
『『『ハッ!』』』
そのザリルの指示により追撃部隊が逃げる宇宙海賊を追いかけに行く。
「俺は……どうしようか?」
『戻るべきでしょう。ヴィンセント領は守られました。追撃までマスターは必要はないかと』
そのナノさんの言葉通りに次の瞬間にはザリルから通信が入る。
『坊ちゃんは戻ってきてください。活躍に免じて叱るのは無しにしてあげますから』
『やったね。だったらすぐに戻るよ』
そうして俺はザリルが乗る戦艦へと向かっていく。その途中で残骸となった宇宙海賊たちの機装戦兵の横を通り過ぎる。
「そういえば……今更な気もするけど宇宙海賊たちってどうやってここまでの機装戦兵を入手してんの?」
『多くの宇宙海賊たちは三大宇宙海賊の一角との呼び声も高い通称:海賊国家から買っているようです』
「海賊国家って聞いたことあるな。たしか無人惑星を根城にしてるっていう」
『それこそが海賊国家とも呼ばれるドゥーロ・シモンズが率いる宇宙海賊であり、黒い機装戦兵はその海賊国家が海賊向けに販売している量産機グルールです』
「……三大宇宙海賊……」
この時はまさか俺が三大宇宙海賊たちとやり合うことになるとは思っても見なかった。
今回の戦争でヴィンセント辺境伯軍が使用した銀河帝国アークリアルの量産機はドルレット。
---
読んでくださりありがとうございます!
もし少しでも面白いと思ったら評価・ブックマーク・感想をしてくれるとそれが作者の描き続ける原動力となります!よろしくお願いします!




