第16話
銀河帝国アークリアルの最強である近衛騎士長カーネル・イェックスさんに認められた?俺はしかし不完全燃焼のままその場を終えた。
そうして数日後の今日はヴィンセント辺境伯領への帰還の日。
「さて、そろそろ帰るとしようか」
「レオンは初めての本星はどうじゃった?」
「楽しかったよ。あのリーシャ様とも仲良くなれた気がするし」
「ほっほ。それは何よりじゃ」
なんて話しながら歩いていると俺たちが呼び止められる。
「ヴィンセント辺境伯家の方々。お待ちください。陛下がお呼びです」
「陛下が?なにかあったのか?」
顔を見合わせるも行かない選択肢はないために案内してもらうことに。
そして通された部屋へ入る。
コンコン
ガチャ
「失礼いたします陛下。お呼びということでしたが?」
お父さんが扉を開けて椅子に座っている皇帝陛下にそう問いかける。するとこちらに気が付いた陛下。
「3人で来たのか。すまんな、直接ではなく通信でもよかったのだがちょうどいいと思って教えておこうと思ってな」
「息子1人のほうがいいのでしたらわしらは下がりますが?」
「いや、それには及びません。知っておいたほうがいいことでしょう。特に我が国の最強がその実力を認めるレオンは」
その言葉で陛下は俺を見てつられてお父さんとお爺ちゃんも一緒にこっちを見る。
「……へ?俺?……」
ぼうっとしていた中で急に視線が集中したため素っ頓狂な声が出てしまった。なんだか聞いておいたほうがいいみたいなのでキリッとしておこう。
『ご心配なく。マスターが忘れても聞いていなくても私が記録しております』
「(さすがにナノさんがいるからって甘えてばかりいたらだめでしょ。できる限りのことは自分でするよ)」
というわけで陛下がわざわざ直接呼び寄せた理由というのは、
「エルカルト伯爵について新たなことが判明した」
神妙そうに陛下が話し出す。
「エルカルト伯爵……ですからレオンも知っておいたほうがいいと?」
俺の作戦でエルカルト伯爵を逮捕したため俺の名前が出たのだと思ったお父さんがそういう。
「それもある、しかし問題はそこではない。エルカルト伯爵を調査していてわかったことだが奴は我が国の物資を裏の界隈に横流ししていたことが判明した」
「でしょうな~。それぐらいはしてそうな顔つきをしておった」
「問題はいくつかつながっていた裏の中にとんでもない相手がいたということだ」
「……とんでもない相手……まさか……」
「……」
一層に神妙な表情となった陛下。その言葉にお父さんとお爺ちゃんは理解したようなリアクションをしている。
「(え?わかってないのって俺だけ?ナノさんはわかる?)」
『おそらく。とんでもない相手という表現の仕方から敵国であるワルネスト連邦のことではないだろうと思われます。であれば可能性が高いのは三大宇宙海賊と予想はできます』
いくつもの銀河を支配するほどに超大国の銀河帝国アークリアルでされその存在を恐れ・正面戦闘をできる限り避けたいのが三大宇宙海賊。その名からもわかる通り宇宙に多く存在する宇宙海賊たちの頂点に君臨する3つの宇宙海賊たち。
「……三大宇宙海賊とつながっていたという解釈でよろしいですかな?……」
お爺ちゃんが険しい顔で確認する。それに陛下も頷きで返す。
「……さらに最悪なのがあの"海賊災害"だ……」
「海賊災害、ですか……やっかいな連中と……」
「……三大宇宙海賊の中でも現状では一番の最悪な相手ですな……」
なにやら大人たちが険しい表情で話し合っている。しかし三大宇宙海賊のことについて詳しくない俺としては話についていけていない。
「(ということで!ナノさん!ヘルプ!)」
『通称:海賊災害とも言われているのがボル・ノマーノ率いるボル宇宙海賊です。彼らが海賊災害と言われ三大宇宙海賊の一角に数えられているのはその数の多さにあります』
「(そんな多いの?)」
『はい。いくつもの宇宙海賊を傘下として従えているボル宇宙海賊は傘下も入れた総数で約100万規模だと言われています』
「(100万!?……それはいくら何でも……盛られてると思っちゃうんだけど?)」
『実際の総数が確認されていないので確かなところは不明ですが、確実なのはボル宇宙海賊が三大宇宙海賊の一角に並ぶのは圧倒的な物量だということです』
「(……圧倒的な物量……)」
『そして約100万規模を従えていると言われているボル宇宙海賊の船長ボル・ノマーノの強さは三大宇宙海賊の船長にふさわしい強さをし、なおかつプライドの高さで有名です』
そんな解説をナノさんから受けていると陛下が俺たちに忠告をした。
「気をつけろ……あのプライドの高い海賊災害のことだ。もし今回の騒動の裏にヴィンセント辺境伯家が関わっていると知られればただでは済まないぞ……」
それが陛下よりの言葉でありフラグとなった。
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ガシャーン!
「くそがっ!セコイアの野郎!俺の金を持ったままぶち込まれやがった!」
「いかがいたしますか船長?ドルレットを1万機手に入れるため3年前にすでに23億リルもの大金をセコイア・エルカルトに支払ったままです。ですがいまだ届いているのはわずか300機ほど。このままでは大赤字です」
部下からそう言われてイラつくも冷静になるために一度座る。
ドカッ!
「チッ!……しかしセコイアの野郎がこっちに助けを求めなかったってのも気になる……なんかありゃあ報告するはずだ……あいつもバレたら2度と外には出れねえのはわかっていたはず……」
冷静になったボル・ノマーノ(56歳)はなにか違和感を感じ取った。
「……徹底的に調べ上げろ……なにかあんぞこれ……」
総勢約100万規模の荒くれ者を従えるボル・ノマーノは強さはもちろん賢さも備わっていた。
もうすぐレオンは三大宇宙海賊の一角と戦うことになる。
ここで通貨初登場。
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