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異世界のもふもふカフェレストランで、君は私を独占する  作者: 陰陽@4作品商業化(コミカライズ・書籍・有料連載)


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第4話 職業転職の森

 次の日、二人はすぐに計画を立てた。

「ここでカフェレストラン、開こうよ」

「せっかくだから、異世界の魔物や動物も入れて、もふもふカフェにしよう!」


 アマルソフィアの作品中の設定とエピソードは、魔物や動物を操って聖女アリシアを襲う、というものだ。


 だがステータスボードを見ると、本来1体しかテイム出来ない筈のテイマーにも関わらず、無限にテイム出来るという、チート級のテイマー能力だった。


 それが最高に活きると思ったのだ。

 翌日、二人は精霊の森へ向かった。

 <悠久のロマンスを君と2人で❝2❞>では、ヒロインが職業を選択できる。

 しかも、選択した職業次第で、❝2❞の推しと親しくなりやすい。


 千尋は迷わず前世でも選んだ錬金術師を選んだ。

 この世にない薬も、レシピや素材なんかもクリエイトできる、まさに日本のカフェを再現するのに最適なチート職業。


 かつ、❝2❞の舞台は、❝1❞の6年後なので、まだ推したちは、ゲームに登場する際の職業についてすらいない可能性があったが、いずれ会える可能性が出て来るというものだ。


 蒼生は賢者を選択した。これも前世と同じ、かつ、「ボディーガードとしても最強だよ。千尋を守れる。」という理由からだ。


 聖女アリシアの回復と豊穣の力も使えつつ、回復は使えない賢者になるという、最強チートっぷりである。


 職業選択の森、と呼ばれる、精霊と妖精が住む森で、その職業に対する加護や祝福を与えてくれる、精霊か妖精に好かれることで名付けを受け入れてもらうことで、転職出来るようになるのだ。


 翌朝、二人は日の出とともに、修道院近くの小さな森で、朝露を集めだした。それから修道院の質素な朝食を済ませ、すぐに準備を始めた。


 老齢のシスターが笑顔で「気をつけてね」と見送ってくれる中、千尋と蒼生は職業選択の森へと向かった。


 森の入り口は、ブリュンヒル王国の国境近くにあった。木のうろが大きく楕円形に黄緑色に光っている。


 ここが転送ゲートとなって、職業選択の森に進むことが出来るのだ。少し不安な気持ちになりながら、えいっと二人同時に気のうろをくぐった。


 それはゲームで見た通りの、どこか不思議な景色だった。木々の葉は宝石のように透き通り、陽光が差し込むたびに七色の光を散らす。空気は甘く、どこか懐かしい花の香りが漂っていた。


 足を踏み入れると、まるで別世界だった。木の根元や枝の隙間から、キラキラと光る小さな妖精たちが顔を覗かせ、好奇心いっぱいの瞳で二人を見つめてくる。


「わあ……ゲームの画面よりずっと綺麗……。」

 千尋が息を飲むと、蒼生が小さく笑った。


「千尋が喜んでる顔、見れてよかった。この世界に来れてよかったね。私たち。」


 妖精たちは二人の周りをくるくる回りながら、鈴のような声で囁き合う。

「どんな仕事につきたいの?」

「僕たちで役に立てるかな?」


「私、錬金術師になりたいの!」

「私は賢者。」

「なら僕たちじゃ無理だね、精霊にお願いするといいよ。」


「案内してくれるかしら?」

「もちろん!君たちはとってもいい匂いがするもの!きっと精霊たちも喜ぶよ!」


 妖精の言葉に、二人はにんまりと顔を見合わせる。修道院の近くの森にはえている、コブレの木にたまる朝露で顔を洗うと、妖精や精霊たちに好かれる匂いを出すことが出来るのだ。妖精や精霊たちに好かれないと、望んだ仕事につくことが難しいからだった。


 これは攻略サイトにも載っていない、千尋が周回の末に見つけた秘密の方法で、NPCに根気よく話しかけると、何度目かでこの情報を教えてもらうことが出来る。


 これをしないと、ランダムに現れる精霊や妖精の中から、選んでもらえた場合に与えられる職業につくしかないのだ。


 それをしなかった場合、攻略したい攻略対象者に出会いやすい職業につくまで、何度も転職をやり直すことになる。


 もちろん普通に誰でもいいから楽しみたいというだけであれば、選んでくれた職業で頑張れば、出会う機会は少ないものの、全員と接触はある。


 だが、トゥルーエンドに行こうと思うと、どうしても接触回数が少ないと、お目当ての攻略対象者とのエンドにたどり着くことが出来ない。

 二人はそれを実践してから、職業選択の森に来たのだった。


 妖精たちに案内されて、森の奥へ進むにつれ、木々がより太く、苔むした巨木が並ぶエリアに入った。


 そこが本当の<職業選択の森>の姿だ。各職業の加護や祝福を与えてくれる、精霊たちが住む聖域だ。

 誰でも手に入れられる職業に対して祝福を与える、妖精や精霊たちから、許可を得ない限り、入ることの出来ない、特別な領域。

 2人はそこに一歩足を踏み入れた。 




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