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呪歌使い戦記番外編第五話

 何が起きた。

 僕は兄さんの槍で死んだ。確かに死んだはず。

 なのにどうして。プイスを抱いていた?

 僕はプイスを庇って死んだはず。なのに生きている。僕が死んだあと、プイスも死んだのか?


二回目

 死の記憶が残っている。

 プイスの歌った防護壁の呪歌が僕を守って、それに気付いた兄さんがプイスを狙って、それを庇って。

 プイスは、僕が死んでも助からない?


何回目

 これは何回目。

 プイスを庇って死ぬのは、これで何回目。

 僕の死は全て無駄に終わるのか?


 何度も見た光景。今回は少し違った。

 この後に何が起きるかわかっているかのようにふるまうプイス。

 僕も、この先に何が起きるかを知っている。プイスを弟子にしてからの十年をもう何度も何度も何度も見ているから。

 プイスも、そうだと言うの?


 もう耐えられない。

 僕は何度プイスの死を見た? 僕はあと何度、プイスの目の前で死ねばいい?

 プイスが僕の生還を願っているにしても、もう限界だ。もう人の死ぬところなんて見たくない。僕だってもう死にたくない。

 全てを、終わらせなければいけない。


ここまで読んでくださりありがとうございます。

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