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呪歌使い戦記番外編第二話
〇〇年、春
弟子が出来た。あの港町にいた男の子。先生から名前をもらって、プイス。
……何故だろう。既視感、いや違和感と言うべきだろうか。よくわからない何かがこみあげてくる。
長時間の移動で疲れているのだろうか。
〇〇年、冬
ここ数年、冬の間だけ見る夢がある。
金髪の少年が僕を庇って死ぬ夢。この夢は僕に何を伝えたいのだろう。
夢見が悪い僕を心配してか、プイスが気遣ってくれる。弟子に気を遣わせてしまうなんて情けない。
〇〇年、夏
違和感の正体が数年越しにはっきりした。これは紛れもなく既視感だ。
プイスの質問も、カーティスの薬の注文も、内容だけじゃなく言い回しまで全て一度聞いたことがある気がする。
僕の記憶にこんな場面はない。誰かの記憶を覗き込んでいるみたいだ。
二回目の戦場を越えた。戦場で、全てを思い出した。
僕は、プイスが死んだ戦場を変えようと。
既視感のあるはずだ。何一つ、僕は変えられなかった。プイス、ごめんね。
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