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バレた後のこと…

 「う、嘘…でしょ…。その髪の色、まさか…あなた呪い子(イクス)ですか!?」


 俺を見て驚いてるルナにそう言われて前髪を手でひと摑みしてを目の前に引っ張ってくると金色だったはずの髪が白色に戻っていた。

 周りを見渡すとルナだけではなく訓練をしていた魔術師も俺を見て驚きを隠せずに近くの人と話している。

 これは非常にまずい状況だ。母さんのお陰でバレないように金色にしてもらったのに何故か白色に戻っている。

 前にも父さんに白髪は珍しいから隠しておかないと大変なことになるみたいな事言ってたけどルナが俺に向かっていった単語も気になる。一体呪い子とはなんなのだろう?

 ルナに聞いてみようと思い、名前を呼ぼうとしたら俺が色々と考えている間に王宮の兵士達が50人くらいやって来ていた。その中には、事態を聞きつけた王様と父さんと母さんが遠くから見ていた。父さんと母さんは、顔が真っ青になっていった。

 俺を中心に兵士達が周りを取り囲み剣を抜いた。そして隊長らしき人が一歩前に出てきて、


 「この子供を捉えて牢屋へ連れて行け」


 と、言った。全く状況が飲み込めていない俺など気にせずに周りにいる兵士達がじっくりと俺に剣を向けながらやってくる。

 しかし、何故かこの状況をドキドキしながら楽しんでいる自分がいた。今考えている事は二つあり、一つはこのまま捕まってみる事。二つ目は、ここにいる全員の兵士達を倒して逃げる事。

 しかし二つ目は、決して安全とはいえない。逃げた後でも指名手配なんてされたらおしまいだし、それ以前に白髪ってことが問題なら今の状態で街を歩く方が危険だ。

 だからといってこのまま捕まっても決していい結果になるわけではないだろう。

 どうしよう、と悩んでいると首の辺りでチクッと痛みが走った。なんだろうと思い、痛みが走った部分を触ってみると細長い針みたいなものが刺さっていた。その直後、視界が歪み始めて、足に力が入らなくなり、一気に眠気が迫ってきた。


 (まずい、もしかて毒か!)


 そう思った時には遅かった。そこで意識が途切れてしまった。

 アクシスが倒れた後、兵士の1人が肩に担ぐと隊長が、


 「ひとまず、地下の牢屋へ連れて行け」 


 そして地下に連れて行かれるアクシスを驚きすぎてただ眺める事しか出来なかったケイアスとシイラそしてルナだった。


   *   *   *


 アクシスが白髪だとバレる三十分ほど前。

 先程案内された客室にアクシスの両親であるケイアスとシイラ、そして王様と王妃が座って話をしていた。主に世間話や政治体制、昔の頃の話などだ。ケイアスと王様は古くからの仲でお互いを信頼しあっている。シイラと王妃もそうだ。

 そして今はお互いの子供についての話に切り替わった。

 「ケイアス、お前の子供は礼儀正しくていい子だな。お前に似て剣の腕前もかなりのものらしいじゃないか」


 「ありがとうございます。王様。しかしですね…」


 「ケイアスよ、ひとまず、その堅苦しい話し方をやめないか。昔みたいに名前で呼んでくれ。ここには、私とお前そしてお互いの信頼する者しかいないのだからな。」


 信頼する者といって先程紹介したメンバーに王様に使える執事ぐらいしかいないがな。


 「わかったよ、レウス。それで、さっき言いかけた事だが、実はなアクシスは魔法の才能もあるんだ」


 「なんだとっ、それは本当か」


 王様、いや、レウスはかなり驚いた様子だった。それもそのはずだ。剣と魔法、両方共才能がある人間はそうそういない、貴重な人材だ。白髪を除けばの話だが…


 「すごいぞ、アクシスは。まだ5歳なのになんでも吸収して出来るようになっていくんだからな」


 「そうか。ルナは魔法の才能が全くと言っていいほどないのだ。魔力だけは大きいのだけどな。魔法が使えないのでは意味がない」


 そう言って頭を抱える王様。何故こんなに悩んでいるのかというと王族の人間は、魔力核が大きく魔法が得意というのが代々受け継がれる才能であり、一般人とは比べ物にならないほど魔法が上達するはずなのだ。

 しかし、ルナは違った。ルナも確かに魔力核は大きい。だが、魔法だけが使えないのだ。原因は、ルナ自体にある。彼女はどういった魔法を使いたいのか具体的なイメージができてないのだ。普通だったら詠唱に促されて自然とイメージができるはずなんだが、彼女はイメージしていないのだろう。いや、何も考えずにしているのだろう。

 いつの間にか真剣な雰囲気になっているといきなり勢い良く扉が開かれ1人の兵士が息を切らして入ってきた。


 「無礼者、客人が来ているのだぞ」


 と王様に使える執事が叫んだが王様が手を挙げて静止をした。


 「何事だ?」


 「失礼ながら申し上げます。魔法の訓練場に白髪の子供が現れました」


 その言葉聞いた途端、ケイアスとシイラがまずいといった顔をして互いを見た。そしてアイコンタクトを取り王様に


 「レウス、悪いが私達は少し席を外させてもらう」


 ケイアス達は急いで立ち上がり、その白髪の子供が現れた場所に行こうとする。そして扉の前まで行った時、


 「いや、私も行こう。そもそもそんなに急いでもケイアス、魔法訓練場の場所を知らないだろ」


 王様はそう言って立ち上がった。どうやら道案内をするつもりなのだろう。それ以上に白髪の子供のが気になってしょうがない様子ではあった。そして、場所を知らない2人に返す言葉はなかったので仕方なく案内をしたもらうことにした。

 しばらく歩くと白髪の子供がいるという場所についた。外から見てもわかるように、そこには既に兵士達が数十人という数でドアの前にいた。多分、中にはもっと人がいるのだろう。そう予想したケイアスだった。


 「王様、この中に例の子供がいます。今、兵士達が取り囲んでいますが特に動く様子もありません」


 上官らしき人が王様に敬礼をし、状況を報告をした。そして上官が兵士達に道を開けるように命じ、そこを王様とケイアス、シイラの2人が通って行くとまだ距離はあったがそこからでも髪の白い子供がいることがわかった。

 その白髪の子供の親であるケイアスとシイラは驚きの表情を隠せていなかった。ひとまず自分の息子が危険に晒されないように何とか兵士達を止めて貰おうと思っていたが、既にそれは遅かった。

 1人の兵士が催眠薬を先端に塗ってある針を左手に付いてる簡易ボウガンで撃っていた。そして、打ち出していた針は子供の首筋に見事に刺さり数十秒後に地面に倒れた。1人の兵士が完全に寝ていることを確認すると肩に担ぎ、そのまま連れて行こうとしていた。

 ケイアス達が止めようとアクシスを担いでいる兵士に近づこうとしていることに気がついた王様が2人を引き止めた。何か言おうとするケイアスより先に王様が兵士達に声をかけた。


 「そこの君、ちょっと来なさい」


 「お、王様。な、何でしょうか…」


 呼ばれた兵士は白髪の子供を担ぎながらこっちに歩いてきた。王様の前に来ると子供を一旦床に下ろし、跪いた。


 「その子供と話がしたいから牢屋ではなく、私の部屋に連れて来てくれ」


 「お言葉ですが、王様。この子供は呪い子です。白髪の者はひとまず牢屋に入れてからその後どうするべきか考えるのが一番かと……」


 一生懸命一語一句考えながら言葉を発していた。少しでも無礼をはたらけば自分の首が飛ぶというのにすごい勇気だ。


 「ふむ、確かにその通りなんだろうな」


 「では、牢屋に…」


 「だが、何も聞かずにこんな幼い子供を牢屋に入れるのも可哀想だ。多分、自分が何故捕まったのかも分かっていないのだろう。それを“私が”教える」


 とても強い口調で言い切った王様にこれ以上何か言えば死ぬと悟った兵士は一言「分かりました」と言って再び子供を肩に担いで立ち上がった。

 王様は後ろにいたケイアス達に目で合図を送り、ケイアス達は少し頷くと王様は自室に戻るために歩き始めた。その後ろをケイアス、シイラ、そして子供を担いだ兵士の順でついて来ていた。


   *   *   *


 目が覚めるとベッドの上で寝ていることに気が付いた。だが、俺の部屋のベッドではない事はすぐに分かった。なぜなら俺の部屋の天井ではないからだ。不思議に思い、体を起こし辺りを見回すと王様と父さん達が何かを話している姿が目に入った。邪魔するのも申し訳ないので黙っていると俺が起きている事に気が付いた母さんが父さん達に声をかけ、全員で俺の方まで歩いて来た。


 「えっと、そのこれはどういう状況なんでしょうか?」


 俺は頬を人差し指で軽く掻きながら全員に問いかける。誰かしら答えてくれるだろうと思い全員に聞いた。そして、俺の質問に答えてくれたのは父さんだった。


 「アクシス、お前の髪の色がばれてしまってな。それでお前が捕らえられた、というわけだ」


 なるほど、結局この髪の色は何かしらの問題があるのだろう。意識をなくす前にルナも「呪い子(イクス)」とか言ってたしな。


 「あの、一体呪い子(イクス)とは何なのでしょうか?」


 「はぁ〜、ここまで知られてしまえばもう隠す必要もないか」


 そう言って父さんは白髪、紺碧の眼が呪い子と呼ばれているかを話し始めた。


 「いいか、アクシス。呪い子(イクス)とはな、先祖返りした人の事を言うんだ―――」


 そして、父さんはイクスについて話し始めた。

18話目の投稿になりました。作者の霊璽です。

新年あけましておめでとうございます。

ということで新年一発目の投稿です。本当は大晦日にしようと思ったんでけど普通に忘れてました。

これからも応援よろしくお願いします!

それでは、また次回の話で…

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