友達エンドを選んだらヒロイン達が暴動を起こしちゃったよ鮮血エンド【4】〜山田廉太郎編〜
「なぁ、俺が死んだらお前さんどうするんだ?」
山田がいつだったか、そんな事を聞いてきた事を今となって思い出す。
「どうするも何も悲しいけど」
「いや、そうじゃなくてお前さん、男友達は俺以外いないじゃんってことだよ」
高校に入り完全に髪型が今の状態になってからは中学校の時の様に周りに人はいなくなった。新鮮な感覚でとても嬉しくもあり、自由を得たんだと内心ではそう感じていた。
(それに今は廉太郎がいるし、他の友達はいらないかなぁ)
とまで考える程だ。だから、その唯一の友人が消えるなど絶対にないと思っていた。
「山田の奴、メールで意味分かんないこと送ってきて一体何の様だよ。」
メールの内容は簡潔に近くの廃れた神社に来てくれと言うものだった。その神社は気味悪く人が立ち寄らないと地元では有名な場所だ。
「おーい、山田ー!」
自転車を漕ぎ、急ぎ神社へと着くが誰もいない。薄暗く気味が悪いから一刻も早くこの場を後にしたいのだが。
「ん?」
木の物陰に寄りかかる人を見つけ、それが山田の後ろ姿である事に気づく。
「いるなら返事しろよな...........?」
肩へと手を掛けると山田はドさりと力なく倒れる。そして手に妙な違和感を感じ確認してみると____
(___________血?)
そして倒れた山田へと視線を戻すと彼の至るところには刺し傷があり、胸には大きな刃物が突き刺さっていた。
「あぁ、あああ!あああああ!!」
後ろへと倒れ再び自分の手を確認する。
(嘘だ.........)
先程まで何事もなく話していた山田を思い出し胸が苦しくなる。
「廉太郎!廉太郎!!い、嫌だぁ!!」
叫び声を上げ、山田の遺体へと即座に駆け寄り抱き締める。
「廉太郎、目を開けてくれよ?」
揺するが返事は帰っては来ない。
「なぁ冗談なんだろう?なぁってば」
現実が受け入れられず、胃液を吐き出しそうになるのを抑える。
「あは♪やっと、邪魔者が消えたね」
すると背後から見知った声が聞こえて来る。
「................」
雨は身体を強く打ち付ける。しかし、声のする方向へと顔をゆっくりと向けると。
「_________________雅っ」
幼馴染_______だけではない。その周りには龍城ヶ崎、千城島もいた。
「自身の母親と妹をも手に掛けた鬼、ふふ、既に倫理と言う感情の鎖からは開放されておりますので悪しからず。」
龍城ヶ崎はクスクスと笑いながら幼馴染がしたであろうことを口にする。
「女狐_______お前だってあの金髪外人女を手に掛けただろーがよ、クズ」
「ふふふ、そうでしたっけ。デスマスと煩いので少々仕置きをしたら動けなくなっただけですよ。」
こいつらは狂っていると、身体が精神が悲鳴を上げている。
(に、逃げないと)
「アンタ、また逃げるんだ」
千城島薫が見下した様子で〇〇を見下げる。
「ちょー意気地なしじゃん。もっと漢気見せたら?」
何時もとは違い若干棘のある千城島薫に違和感を感じる。
「_________ふふ、薫ちゃん。いけない子ですね。事実を伝えないなんて。」
龍城ヶ崎は千城島薫へと視線を移し、口元を大きく歪める。
「貴方が今抱えるご友人を手に掛けたのは一体誰でしょう?」
「千城島薫、おまえかぁ!!」
唇を噛み締める。血が顎を伝い地面に落ちる。
「お前たちがっ.........何でだよ!!俺が、俺達がお前たちに何をしたって言うんだよ!!」
涙を流し叫び声を上げる〇〇に三人は優しく近寄り告げる。
「「「何もしなかった」」」
彼女達の焦点は合っておらず、真顔でそう告げるのだ。ゾクリと身体から熱が冷めていくのを感じる。
「貴方が私達を支配しないのなら、私達が貴方を支配しましょう。貴方が今後、同性の方にうつつを抜かさないように。」
「ゥチとアンタはちょーラブ→だからGAYはNG的な↗」
「だって私と君は幼馴染なんだもん。他の人はいらないよね。ましてや、男なのに君に色目を使う【山田廉太郎】なんて」
0
〇〇はその場を静かに立ち上がる。
「あぁ________俺が間違ってた」
山田廉太郎の遺体を抱えたままその場からゆっくりと去っていく。
「お前たちは許さないよ」
その後ろ姿を三人は光悦とした表情で見送るのだった。
家に帰れば空き巣に荒らされたように散らかっていた。キッチンには血溜まりが出来、母が倒れる。
「は、はは___________」
母をソファーへと運び、山田の遺体を優しく椅子に下ろす。
「大丈夫 、大丈夫だからな。」
一人ぶつぶつとそう言いながら棚から何丁かの包丁を取り出し布で包む。
「............」
幼馴染宅である隣の家へと正面玄関から入る。
「雅、いるんだろ_______話をしよう?」
しかし返事は帰ってこない。そしてリビングへと行くと彼女は一人ポツンと座っていた。周囲は血でいっぱいだ。両脇には月花と京おばさんらしき人が倒れている。
「あは♪私のところに最初に来てくれたんだ」
心底嬉しそうに歪んだ笑みを見せる夜桜雅。しかし〇〇もそれに連なる様に笑う。
「あぁ、雅.......会いに来たんだよ」
包丁を取り出し彼女に目掛け突進する。
「うん、来て♡」
しかし幼馴染である夜桜雅は抵抗することなく其れを受け止めた。
「うぐっ........あぁ、君の気持ちが入ってくる......痛いほどに......」
この女は狂っている。突き刺さったナイフを愛おしそうに擦り自分を見上げると、髪を掴み無理やりと唇を奪う。
「ちゅ......私の血、美味し.......くぶっ、はは.........幸せ.......最初に.....殺してくれ......なんて..........」
夜桜雅は満足な表情でそう言うと死んだ。
「ウチが二番目とか愛人かww」
意味が分からない事を言いながらクレーンゲームに集中する千城島。深夜のゲームセンター、一人でプレイする彼女。
「あちゃ〜とれなかった←」
「やぁ、薫。」
隣に立たれた千城島は一息漏らすと苦笑を漏らす。
「出来ればウチのところに最初に来てほしかったな」
手に持つナイフを千城島はやさしく握り首元に持っていく。
「一つだけ、覚えておいて_______」
包丁を握る手に力が入る。
「_______ウチがアンタの事を一番に好きだってこと」
「今夜は月が欠けておりますね。」
近所にある中華庭園にて一人黄昏る龍城ヶ崎。
「...........ガサキさん」
此方へと振り向き狐の様に目を細め微笑を魅せる龍城ヶ崎。
「ワタクシが最後ですか。」
此方へと自ら近づいてくる。
「あぁ、直ぐにそっちに行く。」
「ダメです」
包丁にて突き刺そうとするが、その手そのものを捕まれ止められる。
「最後のヒロインとしての責務を果たさせて頂きます。」
「何がヒロインだ、殺人鬼」
「そう言う貴方だって二人を手に掛けているでしょうに」
掴む手を振りほどき、龍城ヶ崎の肩へとナイフを深く突き刺す。
「いいや、三人だ」
「ぐっ」
しかし龍城ヶ崎は〇〇を庭園の橋から共に落ちるように突き落とす。橋の下は池でかなり浅い。
「貴方は生きなさいな。私達の事を一生想い続けてから死になさい!」
龍城ヶ崎はすぐ様立ち上がり〇〇の胸元を掴み言う。
「うるさい、黙れ!!」
ポケットに入れてあったもう一振りの包丁にて彼女の首元へと刃先を突き刺さす。
「お持ち.......して.......おります」
池はすぐ様紅く染まり龍城ヶ崎はそのまま空を見上げるように倒れ息を引き取る。
「俺は...............俺はっ!!」
膝をつき両手で目を抑える。
「うぅ........うぅ...................あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
もう何もない。友人も、家族も、幼馴染も全てを失った。
あぁ、サイコなエンディングっていいですよね........
作者のメイン作品、【闇堕ち聖女の恋物語】の方にも足を運んで下さいね!
感想どしどしお待ちしております!




