ブートキャンプ
40話目です。
作者「タイトルが短すぎるのか…?」
想「まあ説明不足感は否めないですものねー」
???「最近の流行りは20文字位らしいな」
???「んな事より俺らの話はまだ書き終わんねぇのか」
作者「もうちょい待って…50話目にはどうにか間に合うように書くから…あとキミは外伝の主人公だからもう少しあとね」
???「なんてこった!!!」
翌日。今日は土曜日!という訳で今日もアナザーにログインします。テスト対策?…多分問題ない…という事にしておこう。うん。
ギアスについて、掲示板を見たりプレイヤーに話を聞いてみたけど、詳しいことは何もわからなかった。むしろ質問攻めにあったよ。どうやって習得したか?分かんないから聞いてんの。…あ~もう、後でピクシスに聞こう。彼女なら何か知ってるでしょ。でもそれはやることやってから。
さて、昨日のPvPで分かった課題。それはズバリ「レベル差」と「防御力」。本来彼等は僕なんかに負けることはありえなかった。僕が勝てたのは、偏に急所を徹底的に狙うという作戦が当たっただけ。些細なミスで僕の勝ちは僕の手から零れ落ちていただろう。
そしてそうせざるを得なかったのは、僕が一撃でも食らえば致命傷になり得るような紙装甲だったため…ならば、まずはそこをどうにかせねばなるまい。と言う訳で。
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魔爪鉄甲
攻撃力:135
防御力:65
レア度:レア
耐久度:350/350
技量ボーナス(技量85):ガード時に低確率で耐久度の減少を0にする。(15%)
武器スキル:《自己修復(小)》
鉄とモンスターの魔石を混ぜ込んだインゴットより制作された手甲。防具として使うのが主だが、その鋭い爪はモンスターの皮膚程度なら易々と引き裂くだろう。
マギアコート・ブランク
防御力:55
レア度:エクスクルーシブ
耐久度:180/180
防具スキル:《全属性耐性(中)》《魔力攻撃耐性(中)》《魔力供給(小)》《魔力反応防壁(弱)》
全色の魔力を持つエーテルクリスタルを、防御に使用した逸品。害意ある魔力を感知すると、対応する属性に変化して防壁を展開、その効果を鎮めるチカラを持つ。
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目玉はこの二つ。前者は鉄鉱石と魔石を砕いたうえで混ぜて作ったインゴットで製作したガントレット腕の部分はいたって普通の手甲だが、指先にインゴット-なんか鑑定で《魔鉄》って出てた-を鍛えて研ぎあげた爪が装着されている。また、魔石の力なのか、放っておけば少しづつ耐久度が回復するようになっている。これは僕にとって嬉しい誤算だった。と言っても耐久度が0になったら壊れてしまうんだけども。
で、後者。こっちは事前に他のプレイヤーさんに委託したものだ。なにせガントレットと同時進行はちょっときつかったもので。
性能としては、どっちかというと魔法を使用した対遠距離戦闘用の守りを固める形になるようだ。武器スキルの構成は素材や設計である程度決められるとは言え、このスキル構成は結構いい引きしてると思う。近距離?躱せばよいのです。躱せば。
試しに使ってみたところ、攻性魔法を感知した瞬間、それまで普通の灰色のロングコートだったものが一瞬で色が変化し、さらに薄く表面に膜のような物を張った。その間僅か1秒以下。…って感知は自動かい。有能過ぎではこの装備。
ちなみにコートを作ってくれたのはユニさんのお知り合いというモロチさん。「…いいんですかぁ?これ、武器に使ったら相当良いもの作れますけど…?」とは彼女の台詞。いや、そうなんですけどね、だからこそって言うか。
なんだかんだあって、防具の更新は滞りなく終わった。次にやる事は…
〈2日後〉
「待ぁぁてえええぇぇぇぇ!!」「ギャアアアアア!!」はい。こういう事です。レベル上げですね。今は森の中を駆けずり回ってモンスター達を殲め…コホン。鏖さ…違った、倒して回っているところです。
「おーい、こっちも終わったぞ。にしてもこれスゲーな。何もしなくてもモンスターが寄ってくる…ぞっと」アキが自分の背に向けて飛びかかるデカいバッタを軽くステップで避けながらこっちに来る。「わり」「問題なしっ…と」バッタは強固な外骨格に包まれていたが、装甲の隙間を突けば脆いもの。一突きで粒子に変わり、素材の甲殻が残された。
「これで終了っと…あ悪い、時間切れだ。後任した」そう言ったそばからアキの虚像が砕けるように姿を消す。
ここしばらく、僕は森の中に籠ってレベリングや素材の収集に明け暮れていた。何せイベントまであと2日かそこら。いくら経験値をゲットしても一人の身体では出来ることなぞたかが知れている。で、思いついた方法が「分身して別々に経験値稼ぎをすればいいのでは?」と言う方法。
検証した結果、《ブランチ》の分身が発生させた経験値は全て僕の物となるようだった。分身も体の一部って事なのだろうか。いずれにせよこれで10分間限定だけど効率は2倍。それに加えて二人でモンスター寄せのお香を使ったから…おかげさまでレベルが18まで上がりました。よく頑張った、僕…
(ふぅ…とはいえ籠りだしてからもう二日目…そろそろ食糧も心もとなくなってきたし、いい機会だから町に帰ろ…んん?)ガサガサと草むらが動いてる。敵かな…いや、違うね。
「シュー♪」やっぱりレイだった。何やら咥えてるけど…あ、魔石か……って待てぇい!どうやって倒したの⁈これドロップするの、ある程度強いモンスターだったはずだけど⁈「シュイ、シュウウ、シャー♪」ふんふん、木の上から?飛び降りて?なんかデカい熊の目から体内に侵入?そのまま滅茶苦茶に動き回って体内を掻き回した?えげつな…「シュー…(特別意訳:…撫でて?)」ああもう、そんな潤んだ目で見られたら断れないの知っててやってるでしょキミ!
「♪」(…うちの子がどんどんバイオレンスに染まっていってる件について)こっちの悶々としてるのをよそに、彼女は頭を撫でられてご満悦だ。…あそうだ、ちょうどいいし、休憩がてらピクシスにギアスについて聞いてみようか。このタイミングを逃すと後回しにしちゃうだろうし、「思い立ったが吉日」って言うしね。
「やっぱりお前か…少しは運営の連中のこと考えてやれ…連中がムンクの『叫び』みたいな顔してたぞ…」「しょうがないでしょ…意図してやった訳じゃないんだから…」なんか、僕が悪いみたいな言い方じゃない、それ。
「当たり前だろ。あれ、告知は次の次のアップデートにするつもりだったんだから…ま、お偉方はそれもまた盛り上がる一助になるって言ってたらしいがな。掲示板見たか?専用のスレッドがもう建ってるぞ。そもそも出現条件が分かってないから、その辺の検証をあーでもないこーでもないって言いながら、な」え、あれって適当に『自分は何々をします!』みたいなことを宣言すればいいんじゃないの。
「バカ。あれは『制約』じゃなくて『誓約』だぞ。『宣誓』が含まれてんだぞ。宣誓には『証人』が必要だろうが」あ、そういう事?
「そういう事だ。ギアスを得るには『宣誓』と『証人』が必要になる。証人の数は宣誓の内容によるが、基本的に条件がきつくなると指数関数的に証人は多くなる。お前のは…強度8か。なら最低でも『150人』は必要だな」『最低でも』か…ということはもっと必要な可能性もあった訳か…ん?そうは言うけどさ、あの時あそこにいたの、30人かそこらが精々だったよ?
「実はな…私のあげた加護の中に『スキル習得確率アップ』っての、あったろ。あれ、プレイヤーの能動的行動によるスキル習得確率を上げる効果があるんだが…内部処理上、『スキル習得への条件を下げる』って効果として処理されてたんだ。だから人数が少なくてもスキルをゲットできたんだ」
ふーん、じゃあ結局僕がスキルを習得したのって、「偶然、か…偶然にしては少々出来過ぎのような気もするが、な。あ、そうそう、せっかくだからギアスのデメリットについても説明しとくぞ。大方お前の《鑑定》のレベルじゃ見えないだろうしな」やっぱりそうだったんだ。《鑑定》のスキルレベルを上げれば見えるようになるの?
「ああ。デメリットを確認するにはそのギアスの強度…つまりどのくらい強制力が強いかを示す数値な、そのレベルまで《鑑定》のレベルが上がってないといけないんだ。で、質の悪いことに、効果は人によって違うが、『デメリットも人それぞれ』なんだよ」あー…ふたを開けてみないと分かんないって事…
「そゆこと。んで、お前の場合は…うわマジか」「…何、どうしたの。あと物凄く嫌な予感がビンビン」
「いやな…お前のヤベェぞ。ざっくりまとめると、
①常時デスペナルティ付与(死んだら死んだでデスペナルティ追加)
②経験値獲得量0.5倍(永続)
③ストレージ半減(永続)
④レア度:レア以上の装備不可(リアルで一月)
って感じだ」
…絶対違反できん。
ー絶対にギルドに入らせないという強い『決意』を感じるな。
他人事みたいに言わないでよ…
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