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【1章】人の隣で
ヒメは明るく、おてんばだった。
人間と遊ぶことが大好きで、特に子供たちと遊ぶのを好んだ。
木から木へ飛び移り、村中を駆け回る。
時には子供たちと一緒になって大人へ悪戯を仕掛け、まとめて怒られることもあった。
「ヒメ! またお前か!」
「えへへ」
「笑ってごまかすな!」
「ミコトー、助けてー!」
「ボクは知らないよ」
そう言いながら、ミコトもどこか楽しそうだった。
ヒメが外へ飛び出していくなら、ミコトはその様子を眺める。
ヒメが危ない時には助言する。
「ヒメ、右」
「ん?」
「そこ、罠」
「おっと!」
ヒメは軽々と飛び退いた。
「ありがと!」
「うん」
二人は互いに依存しているわけではなかった。
ヒメは自分で考える。
ミコトも自分で考える。
それでも気がつけば、いつも二人は隣にいた。
人間たちも、そんな二人を次第に受け入れていった。
二人が何者なのかを、正確に理解している者はいない。
けれど、
「ちょっと変わった子供たち」
くらいに思われていた。
それで二人も十分だった。




