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カグヤ強襲

最新鋭宇宙戦艦デストロイスターの外殻から放たれる、対空パルスレーザーと副砲の猛烈な対空砲火。それは漆黒の宇宙に、万華鏡のような光のトンネルを作り出していた。

「ひゃっほーう! 派手な出迎えでござるな!」

カグヤはその光の弾幕の中を、奪った宇宙バイクでスリリングに蛇行しながら突き進む。パステルピンクのミニスカが宇宙嵐に激しく揺れる。

目標は、戦艦を覆う鉄壁の電磁バリア。


「忍法・乗り捨ての術!」

カグヤはバリアの直前でバイクのシートから飛び上がった。


無人の宇宙バイクが電磁バリアに激突し、大爆発を起こす。その衝撃でバリアの一角に一瞬だけ生じた「穴」へ、カグヤは迷わず飛び込んだ。


背負った「忍具・ロケット花火」に点火。激しい推進力と共に、カグヤの身体がデストロイスターの後部甲板へと吸い込まれていく。

機銃座で必死にトリガーを引いていた帝国兵が、上空から迫るパステルピンクの影を見上げた。

それが彼らの見た最後の景色だった。


ドゴォン!!!


飛び蹴りの姿勢のまま、カグヤは機銃座ごと甲板を踏み潰して着地した。

火花と煙が舞う中、彼女はゆっくりと立ち上がる。

背中から引き抜いたのは、およそ忍びの得物とは思えない、厚重な造りの同田貫――その名も『鬼包丁』。洗練された刀剣というよりは、どう贔屓目に見ても巨大な「鉈」だった。


「宇宙クロハバキ衆・カグヤ、推参!」


カグヤはその『鬼包丁』を戦艦のぶ厚い外部装甲へと深く突き立てると、凄まじい怪力で力任せに横へと引いた。


ギギギギギギギガァン!!!


火花を散らしながら、分厚いチタン装甲がまるで缶詰のフタのようにベリベリと引き剥がされ、艦内の通路が剥き出しになる。

カグヤは『鬼包丁』を肩に担ぎ、修羅の笑顔でその穴へと足を踏み入れた。


「卑劣な銀河大帝国の軍人共よ! 俳句は詠んだか! お祈りは済んだか!」


外部装甲を破り、艦内へ侵入したカグヤの脳内に、突如として師匠の厳格な声がリフレインした。


『カグヤよ、忍びとは隠密に徹して、決して目立って証拠を残してはならぬ。影になるのじゃ……!』


カグヤはハッと目を見開いた。


「師匠……! つまり、全員忍殺すれば目撃者ゼロで証拠も残らない!って事でござるね?! さすがは師匠、深い教えでござる!!」


一人で納得して深く頷いていると、通路の先から、帝国軍の誇る宇宙海兵隊の面々が殺気立って姿を現した。彼らはカグヤを仕留めるべく、ハイテクなブラスターを構え、光り輝くレーザーソードを振り回して一斉に突撃してくる。


「侵入者だ! 撃てッ!」


「おでんの仇、神妙に受けるでござる!」


カグヤは鈍器にしか見えない同田貫『鬼包丁』を軽々と振り回し、飛来するブラスターの光条をことごとく弾き返した。さらに、空いた片手で自身の豊満な胸の谷間を探り、そこからピンク色の「レーザー吹き矢」を取り出す。

プッ、ププッ! と可愛らしい音を立てて放たれるレーザーの針が、海兵隊員の急所を正確に貫いていく。


「ぎゃあぁっ!」


「忍殺ッ!」


瞬く間に10人ほどを屠ったカグヤだったが、通路の奥からはさらに増援の波が押し寄せてくる。


「ふん、数には数でござるよ! 忍法・多重影分身の術!」


ボコボコボコッ!!!

爆発的な桃色の煙とともに、通路に大量のパステルピンクが溢れかえった。しかもすべて質量を持った「実体」である。

元々狭い宇宙戦艦の通路が、宇宙海兵隊の男たちと、大量のカグヤの実体分身によって一瞬でミチミチに埋め尽くされた。もはや戦闘というか満員電車である。


「ちょっと! 誰か拙者のお尻を触ったでござるな!?」

「拙者も触られたでござる! スケベ! 痴漢!」

「押さないでくれでござる! 鬼包丁が詰まってるでござる!」


カグヤたちが黄色い悲鳴を上げながら押し合いへし合いする圧力は、肉体の限界を超えた凄まじい質量兵器と化していた。

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