伊勢に向かう
伊勢に向かう
翌朝、足をサラシみたいなもので巻いて固め、歩きやすくした。
桜は、長や管理者の前に立ち、挨拶を始めた。
その横で、海彦と妻が二人、立っていた。
「長、この二人と伊勢に行ってきます。」
長は、女の人がいるなら良いかと思い。それ以上は何も言わなかった。
三人を見送った。
海彦が先頭になり、桜を妻が庇うようにしながら歩き始めた。
「海彦の妻のリコです。よろしくお願いします。」
「リコさんは、移動するグループなんですか?」
「はい、でも桜様、海彦、リコとお呼びください」
桜はにこやかに、笑いながら頷いた。
三人は千曲で川を渡り、山に入っていった。
本格的に山道に入ったので海彦は、ペースを落とした。
途中で弓を使い、キツネを射止めた。
木の下で焚き火を起こし、休憩し、簡易なテントを作り、足を伸ばしてもらった。
このまま、食事をして、眠った。
翌朝森の中で目覚めた桜は、森の音の違いに旅をしてる自分をハッキリと自覚する事が出来た。
海彦の配慮に感謝した。
こうして休憩を多くしながら山を抜け、さらに泊も入れて諏訪へ向かった。
諏訪では、巫女に会わず河畔でテントを張った。
リコは桜に聞いた。
「桜様は歩くのがお強いですね」
「何を言うの、私が強い訳ないじゃない、海彦に感謝してます。大分と慣れてきました。」
リコは焚き火をいじりながら、大きく頷いた。二人はよく話すようになった。
次は、伊那から飯田辺りまでだ。ここもスピードはゆっくり二泊して到着した。
またこの先、山が険しくなるので、慌てず、ゆっくりと山の中で簡易テントを作りながらさらに3泊してようやく、愛知に出た。
ここから鈴鹿までは、ややスピードを上げが、それでも3泊かかり、その後もう3泊しながら進み、ようやく伊勢に到着した。
桜は、聞かされてた通りに米作があちこちで見えた事に感心した。
米作は我々の糧の必需品になっていた。
宮川に出た。
桜は清らかな川の流れを見て、手足を洗い、川を渡る前に一呼吸おいてから進んだ。
竹林の中を歩いて行くと、大きな神殿があった。
門の前に潜って大きな扉のある所に出た。
海彦が警備の兵に我々は浅間山の森から来たものです。大巫女様にお会いしたいと思います。
茅を渡した。そして小矛を見せた。
扉が開くと、大きな石が引いてあり、その先に神殿の入り口らしきものが待っていた。
竹林のカサカサという音が耳に響いていた。




