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漂流者  作者: 熊さん
第三章:弥生集落の陰
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直江津王国の執務室は混乱していた。

海彦は、構わす、事務室を出た。


春日山に向かう。


途中に、かつての縄文巫女の小屋があった。人影がなく、淋しげであった。


族長が山の奥に入り込み、春日山の反対の海側を見張った。

まだ来てないみたいだ。


海彦たちは、打ち合わせ通りに罠をいくつか作って、その後、谷になっている所を上手く隠し、準備を進めていた。

夕方になり、縄文巫女の小屋に戻ると、食料が置いてあった。

海彦たちは、小屋で焚き火を起こし、食料を食べた。

族長が戻ってきた。

海彦が告げた。


「族長、罠は準備できました。落とし穴用の谷もを塞ぎました。」


族長はよしと頷き、食料を食べて、見張りに戻った。


翌朝、南の国の兵たちがやってきた。

二十名ぐらいいた。

皆で、小屋作りが始まり、落ち着くまでと待った。

その間に海彦に連絡して、二人を連れて族長が、南の国の小屋づくりを見ていた。


兵が準備を始めた。


族長が、動く合図を出し、兵達の前に出た、パンと手を叩く。

南の国の兵達は、森に人がいると気がつく。

追いかけて森に入る。

森に入ると、ワッと声を出し倒れた。

足が穴に落ちたのだ。

周りから人が弓で仕留めた。

バタッと倒れる。

おやと思った兵がまた森に入る。

すると、ワッといって倒れる。弓が飛んでくる。

流石におかしいと思って二人一組になって森に入る。

隊長が気がつく。


「おい、待て敵だ。五人組で迎え」


兵達は戻って五人組で、森に入って行く。族長と仲間が南の国の兵達の前に出て、からかうように誘う。

すると五人組つづ、森に入って追いかける。

逃げていると、急に縄につかまり、消える。

五人組が、次々と谷間に落ちる。

後の四人は、次々に弓でやられた。

南の国の隊長と二十名の兵は全員倒れた。


あっという間であった。

全員殺されてしまった。


海彦たちは、よしっと声をあげた。


縄文巫女の小屋を過ぎ、広間には帰ってきた。


海彦が執務室に入り、王と宰相に報告した。


「南の国の兵たちは全員殺しました。」


王と宰相は、何も言えなかった。


「後片付けをお手伝いしてもらって良いですか?」 


宰相は、頷くと、海彦は出ていった。

管理者に頼み、手伝ってもらった。

後片付けは、落とし穴を埋め直し、死体を片付けた。


後片付けが終わると、屋敷の前の広場に集まり、海彦がでは失礼しますと言った。

王が質問してきた。


「何故、佐久平の者が助けてくれた」


海彦は、巫女様のご意思ですと答えた。


夏の日差しが眩しく、爽やかな風が吹いていた。


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