襲撃の知らせ
襲撃の知らせ
「お前の話し方が悪かったんじゃないのか?兵がいらないとはどういう事だ」
南の国の王は、直江津王国から帰ってきた兵の報告に怒っていた。
「まあまあ王よ、落ち着いて下さい。兵が居ない、大きな集落なのでしょ。それが分かれば、兵を二十名ぐらい出して脅せはイイんじゃないですか?」
宰相が王をなだめて、当たり前のように言った。
王は、そうだなと思い、返事を返した。
「うむ、その通りだな。兵よ、お主が隊長になって、二十名の兵を連れて、直江津王国とやらを攻め落とせ」
はい、よい返事で兵は隊長となって、進軍することになった。
南に移動するグループの男は出入りしている南の国の館から兵が出るのを見ていた。
兵とも顔見知りであったので、聞いてみた。
「兵さん、どちらに向かうの?」
顔見知りの移動するグループの男に気軽に答えてしまった。
「これから、直江津王国へ攻めに行くのだ。」
お気をつけて、南に移動するグループの男は、軽く挨拶をして、その場を離れた。彼が、春日山の海側で小屋を作っていたのも知っていた。
急いで、保倉川の小屋に向かった。
彼らは葉兵を連れてるから10日はかかる。南に移動するグループの男は、自分達なら4日で行ける。それから連絡しても間に合うなと計算した。
南の国の兵が柏崎に連れられて、何だか失敗したことは、族長は知っていた。
族長は、佐久平の巫女に話を入れて、浅間山の森に戻っていた。
南に移動するグループの男は、早めに歩いたが、四日目の朝方に保倉川の小屋に入った。
「あれ、珍しいね。夏ごろだと思ってたよ」
「叔母さん、南の国が動いたんだ。多分、春日山の海側に待機するはずだ。族長に伝えてくれ」
叔母さんは、族長が気にしていたことを理解していたので、小屋の若い奴に、浅間山の森の族長に知らせろと送り出した。
若い奴は、浅間山の森への道は、お手の物だった。二日後に小屋に着いた。
「族長、南の国の兵が動いた。二十名ぐらいで、春日山の海側に拠点を持つようです。」
族長は、佐久平の巫女に知らせた。
警備の息子である海彦と何人かを連れて、直江津王国に向かった。
連絡が来てから5日が経っていた。
直江津王国の屋敷の執務室に入った。
海彦が、王と宰相に伝えた。
「南の国の兵たちが二十名を連れて様てくるようです。」
王と宰相は、驚いて何をすべきか理解できなかった。
そこで、海彦が続けて答えた。
「我らが対処します。族長もいます。任せてください。春日山の奥にはいることをお許しください。」
王と宰相は、そうするしかなかった。




