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漂流者  作者: 熊さん
第二章:移動するグループ
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近畿圏への接続

近畿圏への接触



俺と息子は保倉川の小屋に戻った。

小屋には、息子の母親と姉と娘がいた。

もう冬は直ぐだ。


俺と息子は、冬支度を手伝うことにした。


海の反対側の林に入り、小動物の狩りを行った。


小屋の中で夕食を食べた。


「俺は、春になったら、弓男と近畿圏に向かう。」


「移動するグループは、どうするんだ」


息子が聞いてきた。


「お前も伊勢や奈良盆地の様子をみたろう。大きな流れがあり、浅間山の婆様は、大巫女の母を見守る事を決めた。移動するグループは、お前と姉の娘にお願いしたい」


息子は、伊勢や奈良盆地の異次元の動きに、春日山や諏訪、八ケ岳の流れを続ける事を理解していた。

姉の娘に対しても信用している。


今回の移動で様々な経験をした。

息子は親父の代理をして進むことを娘と共に誓った。


俺は、春になり、急いで浅間山の森へ向かった。


「婆様、弓男と行くよ」


「お前の血は、渡来の者どもとは違う。巫女の力になってくれ。弓男は、理から抜けられない。お前なら、、、頼むぞ」


俺は、婆様の言いたいことが理解できなかった。だが、弓男と近畿圏の巫女の元へ行くことは、決定していた。


昨年から乾燥させていた茅を束ねて、持って行くことにした。


まだ雪の残る八ケ岳、諏訪、伊那を抜けて、まずは伊勢に向かった。

愛知から、海が見えると山を抜けて海岸線に出る。何本か川を渡り、宮川に着いた。


やはり伊勢は暖かい。

宮川の先の竹林を通り館に着いた。

弓男と俺は、警備の兵に挨拶すると館の侍女に、大巫女への挨拶を願い出た。


「大巫女様、婆様が近畿圏の母様を助けよと言われた。大巫女様にもご理解いただきたい」


弓男が、そのように伝えると、大巫女は、浅間山の婆様の恩義に礼を言って二人を送り出した。


国見山には、少し雪が残っていたが、二人は急いで近畿圏の館に向かった。


小矛を見せると、侍女に巫女様への面会を申し出た。


「巫女様、浅間山の婆様より、面倒を見ろと言われている。我らをお使いください」


弓男の言葉に、巫女が答えた。


「婆様が、気にかけてくださるのか、ありがたい。」


済まぬのうぉと弓男に伝えると、俺に向かって聞いてきた。


「お主はどう思う?」


「巫女様、俺は難しいことは分からないが、米作で集まった集落の皆の前で、豊穣の祈りを捧げるのはどうだ」


皆の前で、、、


巫女は、忘れていた。祈りは捧げていたが、皆の前で、行っていなかった。以前にはあったのに、渡来の者どもに、啓されていたのかもしれない。


「そうか、皆の前での、、、そうじゃ、弓男や、吉野の冷水を汲んできてくれぬか?」


「分かりました。吉野は知っています。我らは、茅をお持ちしていますのでお使いください。」


巫女は顔を上げて頷いている。

二人は館を出て吉野に向かった。


巫女は、侍女に言って、渡来の者どもと話し合うことを決めた。

そして、2日後に豊穣祭を館の広場で行うことを決めた。


集落では、苗床は作り始めていたが、今年は豊穣祭が行われることで、皆喜んだ。


渡来の者どもは、巫女の動きが皆に喜ばれることが、意外であった。


春の日和が、ポカポカしていた。


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