近畿圏へ
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山に入ると、川沿いを登っていたが、途中で川を渡り、獣道に入った。
弓男がキツネがいると、陰に隠れた。
キツネが出てくると、俺を見て逃げた。
あれっと思ってると、木の陰から弓でキツネを射止める。
「キツネが見えたのか?」
俺は、思わず聞いた。弓男は、笑って、気配があったから獲るために木に隠れた。そうだ。
森は、同じなんだなというと思ったが、弓男は、否定した。
山はそれぞれ気配が違うらしい。
俺は、そこまでは分からないと思った。
一息ついて、血抜き、肉を捌き、焼いて食べた。
夕方は、ここで少し狩りをし直して、寝ることにした。
翌朝は、獣道を進んだ。森が深くて、国見山は、見えなかったが、弓男は、前進した。
森の木々の高さが低くなり、岩場が増えてきた。
あそこが頂上だという所に小さな祠があった。
弓男の話だと、ここは古い道で、以前にも来たことがあるそうだ。
こんな所に祠があるのかと感心していたら、平な部分に出て、向こう側が見えた。
弓男も広がる緑色の平野を見て驚いていた。
俺も、こんなに緑色が広がる平地をみるのは初めてだった。
弓男が、多分、あれが米の草だと言った。
暫く休んでから、山を降りた。
森が切れる部分で木を背にして休んだ。
山で狩っていた肉を焼いて食べた。
平地には、青い草がびっしりと生えている。
これが米か。
暫く歩くと道が伸びていた。
道に沿って歩いていくと、柵が作られていて、門らしいものが見えた。
門の前には警備の男が立っていた。
チ、チ、チという聞いたことのない鳥の声だろうか。小さく鳴いていた。
弓男が男に向かって話した。
「俺は、伊勢の大巫女様の所から伝言を持って来た。これを」
弓男は、懐にしまってあった小矛を見せた。
男は、小矛を見るとこの先の屋敷への入り口でもう一度見せれば入れると教えてくれた。
柵の中は広場になっていて、広い。
先に屋敷が建っていた。
俺も弓男も、初めて見るものだった。
大きくて太い柱があって、木の板が壁になっていて、入り口があった。
入り口の扉の前に侍女らしきものがいて、弓男が小矛を見せて、伊勢の大巫女様の伝言があると伝えた。
入り口に入ると左右に廊下があり、部屋が三つほどあるようだ。
左側の扉を開き、侍女が伝える
「伊勢の大巫女様の伝言を持って来たものを、連れてきました。」
「入れ」
侍女の誘導で弓男と俺は続いた。
中に入ると、広い机の前に男が椅子に座っていた。見たことのない前を重ね、帯びて結んでいる服を着ていた。
何処か、外からの日の光が差し込んでいた。
よく見ると、
横には鎧姿の男が三人立っていた。
凄い圧力で、押し潰されそうだった。




