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12.魔法学園に入学する事が決定!

俺は、初めて黄金瞳を見た。


俺はこの国の第三王子シリル アルティフォスとして生まれた。俺の兄弟は6人いる。そして最近、妹が出来た。つまり8人の子どもが皇族なのだ。その上から3番目が俺だ。


今年14歳を迎え、今日は魔力測定の儀式があるからと視察に行くよう陛下から言われた。だから、仕方なく来たがまさか少女が迷子になって俺の部屋にくるなんて……!!


儀式の視察なんて特にやることはない。ただ国のために役立つような目星い子どもがいるかどうかちょこっと見るだけだ。だから、与えられた部屋でゆっくりしてたってのに急にノックがしたからそれは驚いた。


暗殺というのは王族によくあるもので今回もその類いかと思った。しかし、ドアをそっと覗くと少女がそこにいたのだ。帰ろうとしているようだったから腕をひいて部屋にいれた。一体誰に何を言われてこの部屋にきたのか!


押さえつけられた少女はか細かった。うでも折れてしまいそうなほど細い。だが、俺が力を弱めることはしなかった。いや、むしろさらに強めた。


そして目があった少女は金の瞳を持っていた。


本の中でしか知らないものを現実でみた。その瞳は宝石のようで美しく凛々しかった。


だがなぜ彼女は黄金瞳を持っているんだ!?普通、黄金瞳の子どもが生まれたら国に伝え、王家が管理するものだ。なのに、なぜ!?


結局、執事という邪魔が入り、名前も家門も分からなかった。ただ、大声で叫んでいたときもあったがあの少女は高位貴族だと分かった。立ち振る舞い、礼儀、態度。俺が王子とつげ、あまりひびっていなかった。驚いてはいたが。


とにかく、社交の場でまた会うこととなるだろう。


「次会う時に、名前を教えて貰うために、他言出来ないな…。」


腕、強く握り過ぎたな……。そんな心残りが出来た。











「姉さん!」

「お嬢様!」


ルイスがアンナとレイトと合流した。ルイスが腕にルーナを抱えて歩いてくる姿を見て酷く焦った二人は駆け寄ってきた。


ルーナは疲れたのかスースーと寝息を立てて寝ている。その表情には安堵が浮かんでいる。そして腕を見た2人が顔を険しくさせた。何かを察したらしいレイトはこの場で事情を聞かず歩きだす。


「馬車はもう準備出来ている。」


そう一言レイトが言うと、ルイスはこくりとうなずき3人で馬車へと向かった。周りにはまだ子どもがいてチラチラとこちらを見るだけで話しかけてなどは来ない。



馬車に乗ると、ルイスはルーナを横抱きにしたまま、先ほどの出来事を説明した。話を聞くうちにますます二人の顔が険しくなる。


「王子が…。これは、さすがに公爵様もお怒りになるだろう。」


それはそのはず、溺愛している愛娘に怪我をさせたのだ。ましては王子が。白い雪肌な腕は掴まれたところが腫れ、青くなっている。どうしてこんな可愛らしい体にこんな酷いことが出来るのか3人には全く理解出来なかった。いや、したくもない。


「私がお嬢様の側を離れてしまったからです!」


アンナが涙を堪えながら言う。だが、2人は首を振った。儀式中、一人でと言われていたし、こんな事が起こるなんて誰にも予想出来ない。だが、起こってしまったのだ。


「アンナだけのせいじゃない。」

「ああ。坊ちゃんの言うとおりだ。俺たちも側を離れた。」

「それはっ、あなた方にも魔力測定があったからっ」

「いや、お嬢と離れない方法なら考えれたはずだ。神殿は安心だと思ってしまった」


そう、神殿は外の世界や貴族社会より安心な場所だと思っていた。王子がいなければまぁまぁ安心出来る場所だったのかもしれない。けど、運悪く王子が来ていた。そして、ルーナが王子の部屋に行ってしまった。いわば、不運の積み重なりなのだ。


馬車の音が響いて沈黙を重くさせる。


「それでだ、ルイス。シリル王子は姉さんの目を見たのか」


ルイスが部屋に駆けつけた時、お嬢は帽子を被っていなかった。絶対に見られたんだ……!!


レイトの質問にルイスが陰を落として答えた。


「……はい」

「そうか」


それもまた、空気を重くさせた。結局、外部の者に、しかも王家にルーナの黄金瞳を見られてしまった。公爵様から「頼む」と言われていたのに。


その後、馬車の中で会話は無かった。一人一人が重い影を落とし、唇を噛みしめていた。








ルーナが目を覚ますと自分の部屋だった。窓の外はもう薄暗くなっている。


「あれ……私」

「お嬢様!!」

「アンナ…?」


私の言葉にベッド側にいたアンナが反応した。アンナの瞳には涙が一杯に溜まっていて鼻が赤くなっている。


私…!!思い出した!


「アンナ!!?私、神殿にいて、それで王子と会ってっ……どうしてもここに……?」

「お嬢様、大体はルイスから聞きました。今、レイト様や公爵様を呼んできます。」


そう言って部屋から出て行ってしまった。


私はこの状況が知りたいのに。とにかく、お父様やレイトが来るそうなので、体を起こしてベッドにもたれかかる。

両腕に包帯が巻かれている。それは1年前を思い出させた。


程なくしてノックが聞こえてきた。返事をして中に入って貰う。瞬間、くわっとお父様が入ってきた。


「ルーナ!大丈夫かい!?怖い思いをしただろう!?」

「大丈夫ですわお父様。けれどごめんなさい。言い付けを守れず王子にこの瞳を見られてしまいましたわ……。」

「ルーナが無事ならいいよ!」


そう言って抱きしめてくれたお父様に答える。後ろにはレイトとルイスがいた。目が合うと微笑んでくれたので私もつられて笑顔になった。


お父様と抱きしめ終わると私は事の次第を全て話した。すると、奇妙な点が出てきた。


なんと、いつもは魔力測定を国で5つに分けて例年は行っていたらしい。しかし今年は2箇所に絞り、しかも私達が行った神殿のほうに人が多くいくようにされていたらしい。


それから、神殿全体に施されていた空間系の魔法も変らしい。そこは詳しく話してくれなかったけど…。




「まさか、ルーナが2属性もちだとはおもわかなかったよ。」

「お父様の魔力である雷を引き継げたのは凄く嬉しいです!」


そう言うと嬉しそうに微笑んでくれた。

ちなみに、レイトはお父上と同じ水。ルイスは風だそう。


それに今年はなんと治癒の魔力を持った女の子が出たらしい。私は王子に絡まれて知らなかったけど会場中大騒ぎで神官の人たちはそっちに集まっていたんだそう。だから、廊下があんなにシンとしていたんだって納得した。


「それでなんだけどルーナ。」

「はい!」

「ルーナは立派な魔力を持っている事も分かったし、アルタント魔法学園に来年から入学する事になるんだ。学園では魔法や世界史、文学などが学べる。それは、ルーナにとっても嬉しいことだろう?」


こくんと首を縦にふる。


「そうだね。1か月後に入学式があるから準備しているんだよ。」

「お父様、学園は寮ですよね…。寂しくなります。」

「休みは絶対帰っておいで。あそこはルーナの知らないことが沢山ある。学んでくるといいよ。」


大きな手で頭を撫でてくれた。それが凄く暖かくて嬉しくなった。




一通りの話しを終え、お父様はゆっくり休むように言ってから部屋を出た。ルイスとレイト、アンナはお父様に呼ばれ今、部屋には私一人だ。


学園に行くのは凄く楽しみだ。前世で全くと言っていいほど青春出来なかったと思う。勉強、勉強、勉強で部活動は入ってなかったし、放課後誰かと遊ぶということも無かった。


勉強は嫌いじゃないけどやっぱり青春したかったよね。今回は学園を楽しみまくる!!


そう胸に決めてもう一度眠りに入った。

学生さんはそろそろ学校始まってますか?


寒いので体調には気をつけて行きましょう!

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