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15話:エステルと話をしていく

「あ、そ、そうだ。そういえばセツナ様はどうして屋敷に戻ってこられたんですか? 今日のリハビリはもう終わりましたよね?」

「はい。実は俺は今王都の宿屋で宿泊をしてるんですけど、その話をギルバート様にしたら良かったらエルフェミナ家の屋敷に泊らないかって打診してくれたんです」

「えっ!? お父様がそんな事を仰ったんですか?」

「はい。それでギルバート様からはアリシアさんが許可したらこの屋敷に泊っても良いという風に言われたので、アリシアさんにこの事を伝えに来たんです」


 俺は先ほどギルバートと話した内容をアリシアに伝えていった。だけどもちろん呪術に関しては秘密にしておいた。そんな事を話したらアリシアは酷く怯える事になるだろうし、余計な心配なんてかけさせたくないからな。


「なるほど。そういう事だったんですね! はい、そんなの構いませんよ! 是非ともこの屋敷に幾らでも泊って下さい!」

「ありがとうございます。そう言ってくれると助かります!」

「はい! セツナ様がこの屋敷に泊って下さるなんて嬉しい限りです。ふふ、それではせっかくですし、夜間にも沢山お話していきましょうね」

「はい、もちろんです!」


 こうしてアリシアから屋敷に泊る許可が貰えたので、これからはこの屋敷で過ごす事が出来るようになった。こんな大きな屋敷で寝泊まり出来るなんて嬉しいな。


◇◇◇◇


 それから少しして。


―― ガチャッ


「セツナ様。それではこちらの部屋をご自由にお使いください」

「はい、ありがとうございます! 凄く大きな部屋だなー!」


 俺は従者にこの屋敷に宿泊する件についてを伝えていくと、すぐに客人用の部屋に案内してくれた。


 部屋の中は凄く広かった。中はとても豪華だし、ベッドもふかふかだ。このベッドは凄く寝心地が良さそうだな。


「こんなにも良い部屋を用意してくれるなんて、本当に良いんですか? 俺はただの一般人なんですけど? だからもっとこじんまりとした客人用の部屋で全然構わないんですけど?」

「いえいえ、こちらの部屋をご自由に使って頂いて構いませんよ。それにギルバート様も事前にこの部屋をセツナ様に使って貰おうと仰っていましたので、何も問題はありませんよ」

「そうなんですか。そんな事を事前に言ってくださったなんて、ギルバート様には感謝してもしきれないなー」


 どうやらギルバートは仕事で外出する前に事前に俺の泊まる部屋を選定しておいてくれたようだ。こんなにも大きな部屋を用意しといてくれるなんてやっぱり優しい人だな。


「部屋の中にある備品などは全てお好きに使ってください。また必要なモノがありましたら用意致しますので、いつでも我々従者にお申し付けください」

「はい、わかりました。何から何までありがとうございます」

「いえいえ。従者として当然の事です。それでは私は業務がありますので、これにて失礼させて頂きます」


―― バタンッ


 そう言って従者は部屋から出ていった。こうして俺は大きな部屋に一人だけとなった。


「うーん、でもなんだかこんなにも大きな部屋だとちょっと落ち着かないな……って、うん?」


―― コンコンッ


 そう思っていると、急に部屋のノックが鳴った。


「はい? 誰ですか?」

『私です。エステルです』

「あぁ、エステルさんですか。どうぞ」

『はい。ありがとうございます。それでは』


―― ガチャッ


「失礼します。セツナ様。急にお邪魔してしまって申し訳ありません」


 そう言ってアリシアの妹であるエステルが部屋に入ってきた。先ほどと変わらず気品ある雰囲気を醸し出している。


「いえ大丈夫です。どうかしましたか?」

「はい。改めてセツナ様にはアリシア姉様を助けて下さった事のお礼を伝えたいと思いまして。セツナ様。今回は本当にアリシア姉さまを助けて下さってありがとうございました」

「あぁ、さっきも言いましたけどヒーラーとして当然の事をしたまでです。だからそんな何度も頭を下げなくて大丈夫ですよ」

「……ふふ。そう言って下さるなんて本当に優しいですね。アリシア姉様がセツナ様が優しいと言ってた意味がよくわかります」

「そ、そんなに俺の事を喋ってたんですか? そ、それはちょっと恥ずかしいな……」

「アリシア姉様は良い事しか言ってませんから大丈夫ですよ。それにアリシア姉様がとても元気良くしてる姿を見る事が出来たのは数年振りでした。あんなにも恐ろしい病気に罹ってしまった時は私……お姉様がお母様の元に行ってしまうんじゃないかと思って毎日不安でしたから……」

「あ、エステルさん……」


 エステルは表情を暗くしながらそう言った。


 そうだよな……お母さんが早くに亡くなっているから……だからアリシアも亡くなってしまうんじゃないかって毎日不安に思ってたはずだよな。


「ですから……ですから本当にありがとうございます。アリシア姉様の身体を治してくださって。そしてその後のリハビリもお手伝いをしてくださってありがとうございます。セツナ様には本当に感謝の気持ちでいっぱいです」

「はい、そう言って貰えると俺も嬉しい気持ちになります! そしてこれからも俺がアリシアさんのリハビリのお手伝いをしていきますし、また恐ろしい病気になったらすぐに治してあげますからね! だからエステルさんはこれからも安心してアリシアさんの事を見守ってあげてくださいね!」

「セツナ様……はい。ありがとうございます。そう言って貰えると心強いです。それではこれからもアリシアお姉様の事をよろしくお願いしますね」

「はい、任せてください!」


 という事で俺はエステルとそんな約束を交わしていった。よし、それじゃあアリシアが一日でも早く良くなるように頑張ってサポートをしていくぞ!

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