表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
バカと呪いと魔法学園 ~魔法を知らない最優の劣等生~   作者: 出雲大吉
第6章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

227/228

第227話 ルート確定フラグ


 俺達はイタリアンの店にやってくると、パスタセットを頼み、食べ始める。


「美味いな」

「ええ。評判が良かったし、一度行きたかったのよ」


 へー……クロエと……いや、メイド服と一緒に外食は嫌か。


「俺もイタリアンは好きだけど、ウチはあまり外食しないからなー」

「そうなの? 仲が良い家族だし、頻繁にしてそうなイメージがある」

「子供の頃は行ってたかな? 中学くらいからあまり行かなくなったかも。思春期だな」

「こう言ったら悪いけど、あなたやトウコさんはずっと変わらないイメージがあるわ」


 俺はあまり変わってないと思う。


「そんなことないぞ。トウコなんか一時期、お嬢様路線を目指して、いつも日傘を持ってたし」


 ただ、あまりにも学校に忘れるから母さんに怒られてた。


「お母さんをリスペクトしたわけね。そのお嬢様路線で魔法学校にも入ったわけだ」

「うーん……あいつ、ブームがころころ変わるからなー……今はスーパーエリートウコ様で売ってる」


 一言で言えば、アホなのだ。


「ちょっとあの子の生き方が羨ましいと思うわ」

「なんで? やめろよ」


 嫌すぎる。


「そんなに眉をひそめなくても……単純に自由だなって思っただけ」

「シャルは自由じゃないのか?」

「どうだろ……ただ、自分でも色々とわからなくなってきた。クロエには呆れられちゃったしね」


 クロエに呆れられる?

 クロエに呆れたじゃなくて?


「何かあったの?」

「そうね……いや、今はデートを楽しみましょう。サラダも美味しいわ」

「確かに美味しいな」


 『これ、デートなんだ……』と思いながら食事を続けていき、他愛のない話をした。

 そして、食事を終えると、会計をし、店を出る。

 時刻は19時半であり、辺りはまだ明るいものの、日が沈み始めていた。


「ウチに来る?」

「そうね。良い機会だし、もう少し勉強をしましょうか。あ、逆にこんな時間だけど、行っても良いのかしら?」


 親は何も言わないだろうな。


「事情を説明すれば大丈夫だと思う。遅くなってもゲートで帰るだけだしな」


 というか、勉強するって言えば絶対に何も言わない。


「そう? じゃあ、お邪魔するわ」


 俺達は歩いていき、家までやってくる。

 そして、家に入ると、リビングの方から賑やかな声が聞こえてくる。

 というか、トウコの笑い声だ。


「ただいま」

「お邪魔します」


 俺達はぽつりとつぶやき、家に上がると、リビングに向かい、扉を開けた。


「あ、おかえり……」

「おかえりなさい……」

「おかえり……」


 トウコ、母さん、父さんから笑顔が消え、じーっとシャルの方を見る。


「何?」


 急に静かになるなよ。


「いや……」

「ツカサ、シャルリーヌさんと一緒に帰ってきたんですか?」


 母さんが聞いてくる。


「実はシャルの家でクロエとミシェルさんとメラニーさんって新しく赴任してきた先生が飲むらしい。同級生なんだってさ」


 その場にはいないけど、エリク君も同級生。


「あ、そうなんですか。それでシャルリーヌさんがウチに?」

「うん。勉強する。それとトウコ、帰る時にお前の部屋のゲートを貸してくれ。クロエがそこから帰ればいいってさ」


 トウコに頼む。


「それはいいけど……お兄ちゃん、勉強に目覚めたの?」

「優等生委員会に入ったんだ」

「平均点下げよう委員会の名誉会長のくせに」


 うっせ。


「あとシャルが来てるからってお祭り女と下世話な巨乳を呼ぶなよ」

「きょ!?」


 母さんがリディと同じ反応をする。

 もしかして、ラ・フォルジュの伝統なのかもしれない。


「お祭り女は土日はいつも実家に帰ってるし、巨乳はユイカのお勉強を見てるよ。というか、私も勉強するし」


 ユイカの奴、出し抜く気か?

 ツカサ、負けない。


「じゃあ、そういうわけだから」

「あ、お茶を……」

「いいです! いいです! お食事を続けてください!」


 母さんが立ち上がると、シャルが慌てて止める。


「そう?」

「私達も食べてきましたし、ちょっと勉強をしたら帰りますから」


 そんなに遅くまではおらんわな。


「デートだ、デート。お父さん、デートだよ」


 トウコが嬉しそうに父さんを見る。


「お前は?」

「私、パパと結婚するー」

「ハァ……」

「何故にため息?」


 バカだからだろ。


 俺とシャルは階段を上がり、俺の部屋に入ると、勉強を始める。

 窓の外は暗く、この時間にシャルが部屋にいるのがちょっと不思議な感じがした。


「ツカサの家っていつもあんな感じで明るい食卓なの?」


 ん?


「うるさいのが1人いるからな。あんなもんじゃないかな?」


 別に特段、明るい食卓とも思わないが。

 まあ、いつぞやの4月は真っ暗だったからそれに比べたらかなり明るい。


「そう……」


 なんとなくだが、今日のシャルはなんか変だ。

 いや、月曜からちょっと変な気がする。


「どうしたん? 何かあった?」

「いや、私、やっぱり暗い女なのかなーっと思っただけ」


 どうだろ……


「アクティブな方じゃないとは思うけど、別に暗くはないと思うぞ」

「そうかしら?」

「いつも楽しそうに錬金術のことを話しているし、なんだかんだで海も楽しそうだったじゃん」

「まあ、確かに楽しかったわね……」


 何かを悩んでいる感じがする。

 しかし、これに踏み込んでいいものなのだろうか?

 俺とシャルには壁がある。

 お互いに話していないことが多くあるのだ。


「本当に何かあった? もしかして、クロエとケンカした?」


 クロエに呆れられたって言ってたし、シャルの家を出る際、クロエとシャルは目を合わさなかったのがすごく不自然だったのだ。


「ケンカではないかな……ツカサさ、なんで私が日本に住んでいると思う?」


 シャルの方から踏み込んできた……

 5月に出会って、ずっと気になっていたことではある。

 しかし、シャルが言いたくなさそうな雰囲気を出していたし、俺の方から絶対に触れなかった話題だ。


 さて、どうするか……

 俺はバカだけど、こういうのはわかる。

 ここの対応次第で何かが変わる予感がした。


いつもお読み頂き、ありがとうございます。

今週は明日も投稿します。


よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【新作】
魔法なき世界の異端魔導士 ~冤罪で捕まりかけた大魔導士は異世界で自由気ままに人生をやり直すことにしました~

【予約受付中】
~書籍~
~4/30発売予定~
宮廷錬金術師の自由気ままな異世界旅 ~うっかりエリクサーを作ったら捕まりかけたので他国に逃げます~(1)

~漫画~
~5/12発売予定~
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(1)
~6/8発売予定~
その子供、伝説の剣聖につき(1)
web版(カクヨムネクスト)はこちら


【新刊】
~漫画~
35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~(1)

~書籍~
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(1)
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(2)
左遷錬金術師の辺境暮らし 元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました(3)

覇王令嬢の野望 ~絶対平和主義の少女に転生した最強女帝の帝国再建譚~(1)
web版はこちら

【現在連載中の作品】
元暗部の英雄、再び暗躍する ~娘のために正体を隠して無双していたら有名になっちゃいました~

宮廷錬金術師の自由気ままな異世界旅 ~うっかりエリクサーを作ったら捕まりかけたので他国に逃げます~

その子供、伝説の剣聖につき (カクヨムネクスト)

週末のんびり異世界冒険譚 ~神様と楽しむ自由気ままな観光とグルメ旅行~

左遷錬金術師の辺境暮らし ~元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました~

バカと呪いと魔法学園 ~魔法を知らない最優の劣等生~

35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~

最強陰陽師とAIある式神の異世界無双 〜人工知能ちゃんと謳歌する第二の人生〜

【漫画連載中】
その子供、伝説の剣聖につき
コミックグロウル

35歳独身山田、異世界村に理想のセカンドハウスを作りたい ~異世界と現実のいいとこどりライフ~
カドコミ
ニコニコ漫画

左遷錬金術師の辺境暮らし ~元エリートは二度目の人生も失敗したので辺境でのんびりとやり直すことにしました~
ガンガンONLINE

最強陰陽師とAIある式神の異世界無双 〜人工知能ちゃんと謳歌する第二の人生〜
カドコミ
ニコニコ漫画

【カクヨムサポーターリンク集】
https://x.gd/Sfaua
― 新着の感想 ―
きょ!?
ツカサは馬鹿なんじゃなくて、勉強できないだけだもんな。 トウコ?あー⋯⋯うん
ここ間違えるとツカサのためとか言って闇落ちかな?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ