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時間をかけて育っていった結晶のようなもの(完)

(注意!) 余韻を大切にされる方は、『完』の文字が出た時点で一度お戻りください.

『エレネさんの恋人さん』が許せる方のみ、後半部分にお進みください。

     

  




「着いたよ、エレネさん」


 柔らかい声が、エレネの意識を浮上させる。いつの間にか肩に寄りかかって眠ってしまっていたようだ。


「す……すみません」


 慌ててエレネは体を起こす。肩から毛布が落ちてひやりとした夜の空気が首筋を掠め、それで一気に目が覚めた。


「結構馬車を飛ばしたから、私が寄りかからせたんだよ。二人がくっついてくれていたお陰で私もあたたかかった」


 茶色の目を細めて微笑んだその人の膝の上では、毛布にくるまれた手枷をつけた少年が丸くなって眠っていた。毛布を被り、安心しきった様子ですぅすぅ寝息を立てている。

 もしかしたら……と、エレネは思う。この少年は彼女からあまり離れていられないのかもしれない。そうでなければ任務に同行させたりはしないだろう。


「悪寒がしたりとかしていないかな? ごめん。エレネさんが風邪をひいていたら私のせいだね」


 少年の頭を優しく撫ぜている彼女は、心配そうな顔になってエレネに尋ねた。


「大丈夫です。……毛布ありがとうございました。この中から出るの、勇気がいりますね」


「うん。私も今ちょっと右肩がスースーする」


 笑いを乗せた軽い口調で返された。毛布からどうしても出ることができないエレネは、彼女と目を合わせて笑い合う。

 

 きっと彼女は露骨に迷惑がったりしない。だから大丈夫。そう自らに言い聞かせても、どんどん緊張してゆくのが自分でわかる。ぎゅっとエレネは両手を強く握り締めた。


「……あ、あの……班長さん、今さらで申し訳ないのですが、お、お名前を教えていただけませんか?」


 エレネが勢い込んでお願いすると、彼女は目をパチパチと瞬いて、きょとんとした顔になった。しかしすぐに、目許を少し赤らめてふふっと本当に嬉しそうに笑う。

 

「申し訳ないなんてことはないよ。そう言ってもられて、私はとても嬉しい。本当だよ?」


 その言葉は偽りではないと素直に信じることができた。エレネは、巡回に来てくれる騎士達全員を無防備なまでに信頼しきっている。彼女を含めた騎士たちは常に誠意を示し続けてくれていたからだ。

 緊張していた体から一気に力が抜け落ちる。気合が入りすぎて前のめりになっていたことに気付いたエレネは、慌てて体を元に戻した。


 彼女はちょっと悪戯っぽい表情で、人差し指を唇の前に当てて視線を下げる。話し声に気付いて薄目を開けた少年が、寝心地のいい場所を探すように膝の上で小さく頭を動かしていた。枕になっている彼女が肩から落ちた毛布を顎の辺りまで引っ張り上げてやると、少年はとても満ち足りた表情で瞼を下ろす。


 穏やかな寝息が聞こえてくるまで待ってから――


「でもね、エレネさん」


 彼女は、囁くような声で続けたのだ。


「ひとの名前って知ってるようで、案外知らないものだよ? エレネさんの場合ちょっと特殊で、みんなに名前を呼ばれるから、感覚がずれちゃったのかもしれないね。相手が名前を知ってるのに、自分が知らないからって、エレネさんが負い目を感じる必要なんて全くない。特別な名前はほんの少し。それが普通だからね?」







「……という感じで、教えてもらえませんでした」


 沈んだ表情でそう言ったエレネの隣には、いつものように同居人の青年が座っている。話をするときは、店のソファーで並んで座って、というのが二人の間で定番になりつつあった。


「それで落ち込んでいるんですね」


 膝の上で頬杖をつきながら、面白がるような目をして青年がエレネの顔を覗き込む。こちらは真面目な話をしているのにと、少しむっとしたエレネはふいっと顔を背けた。そういう態度を取ってしまってから、大人げないなと少し後悔して……でも相手の反応を確認するのが怖くなって顔を元に戻せない。


「教えてもらえなかったことがショックとかそういうことではないんです。いじわるをされている訳ではないとわかっています」


 言い訳するように慌てて付け加える。そういうことをする人ではない。時間が経って冷静に考えられるようになった今でも、彼女を疑う気持ちは全く湧き上がってこない。


 ――となると、やはり彼女がすぐに名前を教えなかったのには理由がある訳で……


「皆さん気付いていて、それで私に気を使ってくれていたんだなって……」


 ちらっと視線だけで確認すると、彼は少し離れた天井付近を見上げていた。多分、どういう顔をしていいのかわからなくなっているエレネが、困らないように。


「みんな自分がそうしたくてそうしていたので、あまり気にする必要ないと思いますけどね。……村の人たちなんかは完全に面白がっていましたし」


 青年は天井のさらに先にあるどこか遠い場所を見ながら、「賭けの材料にして毎晩酒場で盛り上がってましたね……」とぼそりと付け加えた。


 エレネはゆっくりと首を元の位置に戻すと、その場で靴を脱ぎ踵をソファーの上に揃えて乗せる。


『エレネさんの恋人さんは、お名前がなかったからエレネさんの恋人さんってよばれるようになって、今はエレネさんの恋人さんだからエレネさんの恋人さんってお名前なんだよね!』


 そんな、幼い声が耳に蘇る。きっと大人からそう説明されたのだ。……他に言いようがないから。


 日常的に人々は名前を呼び合っている。道で出会って呼び止める時に、或いは母親が子供を呼ぶときに。それと同じで、いくら『エレネさんの恋人さん』と呼んで誤魔化していても、どれだけ隠そうとしても、咄嗟の時には名前が先に出る。 

 だから、エレネは何回か彼の名前を耳で聞いたことがあるはずなのだ。


 ……でも、記憶に残せない。


「それに、私は、自分が赤い瞳になる前の事をほとんど覚えていない」


 暗い目をしたエレネは、抱え込んだ膝の上に顎を乗せるようにして体を丸めてさらに縮こまる。

 シィエ村長がルーシアのことを思い出せなかったのと同じで、自分がどこで生まれて、どうやってアレスになったのか、全く思い出せない。

 過去の記憶は五年前のあの出来事に繋がっている。エレネは無意識に昔のことを思い出さないようにしていた。だから、自らの記憶の欠落に今日まで気付かなかったのだ。


 ――こんな風に……いつか忘れてしまうのだろうか。彼の事も。


 エレネはそろそろと首を動かして、同じ高さにある青年の顔を見つめる。じわっと目に涙を滲ませたエレネを見て、途端に彼は焦った顔になった。


「エレネさん、あの……」


「いつか私は私でなくなってしまうかもしれないのに、いちばん忘れたくない人の名前を……覚えられない……私は……」


 青年の言葉を遮るようにして、エレネは自分の膝頭をじっと見つめながら震える声を絞り出す。ほんの少し想像しただけで、怖くて体の震えが止まらなくなってしまう。

 背中から回った手に肩を押されて、膝を抱えて泣いていたエレネの体はころんと青年の腕の中におさまった。首元に凭れかかりながらエレネは目を閉じる。いつもエレネを甘やかしてくれる手はとてもあたたかい。


「エレネさん、姉が言った通り、そんな難しい事じゃないんですよ。これは、呪いとか、何かおかしな力が働いているとか、そういうことではないんです」


「でも、私は……あなたの名前を呼べない……」


 そう思うだけで、エレネは心臓が握りつぶされるような悲しみに襲われる。


「私がエレネさんの名前を呼びます。きっとエレネさんは、自分の名前を呼ぶ私の声を覚えていてくれる。だから、大丈夫なんです。覚えられなくてもいい。忘れてもいいんです。思い出してくれるまで、私が何度でもあなたの名前を呼ぶから」


 いつものように、優しい声が臆病なエレネの心を包み込む。

 何度も何度も呼びかけられたから、すぐに思い出すことができる……自分の名を呼ぶ彼の声を。


(私……怖かったんだ)


 一度何もかもすべてを失ってしまっていたから、心のどこかで、いくら自分の人生を必死に積み上げたとしても、またあっけなく簡単に全部崩れ去ってしまうような気がしていた。

 知らなければ、失いようがない。だから……記憶に残さなかった。


「私は……ずるい」


 もらうだけもらっていつも何も返さない。本当に自分が嫌になる。


「エレネさんは誰に対しても常に誠実であろうとしますよね。それができないと感じた相手には最初から一歩引いた態度を取る。そんな風にして、一生懸命自分を守っているところが、すごくかわいいなって、思います」


 少しだけ、抱きしめている腕に力が込められたのを感じて、エレネは彼の肩に頬をすり寄せる。こうやって腕の中に閉じ込められていると安心する。ここにいればもう何も怖い事は起こらないと信じられるから。


 昨日までだったらきっとこの時点で、耐え難い程の頭痛がしていた。でも、林の中にあった仕掛けが『片付けられた』せいで、少し呪いの効果が弱まったようだ。我慢できない程ではない。

 ただ……ずきん、ずきんと鈍い痛みに襲われる度に、


 ――どうしたら、エレネさんは私の名前をきいてくれますか?

 ――どうしたら私の気持ちを受け入れてくれますか?

 ――どうしたら私のことを好きになってくれますか?


 返事をはぐらかし続けてきたその言葉が頭の中で渦を巻く。思わず心臓を押さえて顔を顰める。あの日から……苦しい。ずっとずっと苦しい。


 ただ待っていてくれている。彼はいつだって、恐る恐る伸ばされた手をそっと握るだけだ。触れたと思った途端引っ込める指先を追うこともしない。こうやって甘く優しい時間だけエレネに与えてくれている。いいように利用されているようなものだと思うのに。


「すごく、ずるい」


「私は自分がそうしたいと思うことを勝手にやっているだけなので、エレネさんが気にすることではないんですけどね。……でもそういうところ、好きです。色々考えすぎて答えを見失ってしまう所とか、やっぱりかわいいなって思います」


「……かわいくないです」


 拗ねたような声で言い返してしまう。ほらかわいくない。と、エレネはぐっと唇を噛みしめた。人生二周目だからとか、そんなのは言い訳にもなりはしない。

 すると、何故かくすくすと頭の上で笑う気配があった。どうしてここで笑うのかわからなくて、エレネはちらっと目を上げる。


「エレネさんが恥ずかしがるとわかっていたので、伝えていなかったんですが、『夫婦ならお互いに名前呼ぶ必要ないから別にいいんじゃないか?』ってアルゴさまも言ってましたよ?」


 青年の言葉はエレネの意識の表層をすり抜けていった。しばらくしてから、じわじわと恥ずかしくなってくる。かあっと頬が赤くなり、すぐさまその熱は全身に移動して……


「……っ」


 エレネは思わず両手で口を塞いだ。動揺のあまり意味不明な言葉を叫んでしまいそうになったのだ。


「ルーシアさん、一度も名前を呼びませんでしたよね?」


 そこに青年が追い打ちをかける。確かに、夫であるシィエ村長は名前を呼んでいたが、妻であるルーシアは一度も夫の名前を呼ぶことはなかった。ただ『あなた』と。


 ――あなた……


 一気に襲い掛かってきた羞恥心に耐え切れず、エレネは両手で顔を覆って膝下をじたばたと動かし始めた。


「ほら、かわいい」


 機嫌よさそうに笑う声が耳のすぐそばで聞こえる。手首を持って顔から手を離そうとするのはやめて欲しい。エレネは必死に首を横に振って抵抗を試みる。

 もう無理だ。しばらくは『あなた』と呼びかけることはできそうにもない。


「な……なななななまえ、な、まえを、お、おしえてください」


 顔を隠したまま震える声を絞り出す。確か、前にもこんなことがあった。その時ははぐらかされてしまったのだ。

 そうだ……そういえば確かあの時……


「も、戻ってきたら教えてくださいねって、私、あの時お願いしました!」


 もうどうにでもなれ! とばかりに顔から手を離して真っ赤な顔で青年を見上げた途端に、頬に軽く唇が押し付けられた。肌が敏感になっているのか、弱い電流が走ったようなくすぐったさを感じてエレネは反射的に目を閉じて首を竦める。


「そ、そそそそ、そういうのはずるいです。誤魔化さないでちゃんと教えてください」


 肩を両手で押すようにして体を離し一生懸命抗議するエレネを、青年は愛おしそうにただ見下ろしている。しばらくオロオロと視線を彷徨わせた後、結局エレネはぎゅうっと目を閉じて、青年の首元に額を押し付けた。……なんだか負けた気がして悔しい。


「セラス・マイオス」


 大きく目を見開いて顔を上げようとしたエレネの髪を撫ぜて、そのまま肩に凭れかからせると、彼は穏やかな声で続けた。


「他にもいくつか。父方の家名で呼ばれることもありますね。姉もいくつか名前を持っているのですが、騎士団ではケリー・マイオスと名乗っています。そんな感じでややこしいので、私たちは単に『班長』『副班長』と呼ばれているんですよ」


 エレネはそっと片手を伸ばして、青い瞳を見つめながら彼の頬に触れる。そこに大きな手が重なって、やがて二人分の熱が溶け合って自分の輪郭が曖昧になってゆく。


「……せらす・まいおす?」


 うっかり熱いものを飲んでしまったように、舌先が痺れてうまく呼べない。胸がいっぱいで息をするのも苦しいくらいだ。この気持ちを伝えるためにも、名前を呼ばないといけないのに……


「せら……」


 吐息が唇に触れるから、もうそれ以上は声にできない。



 ――それは、甘くて透明で……純度の高い氷砂糖のように。





 ―― 『時間をかけて育っていった結晶のようなもの』 完 ―― 










 ――翌朝。


「やっと……やっとこれで安心して暮らせるよ」


 モニカおばあちゃんの息子はそう言って、長かったなぁと呟いて天井を見上げた。安心して暮らせるとはどういう意味だろうとエレネは思わず首を傾げる。

 ようやく名前が判明した同居人の青年は先程巡回任務に出掛けた。

 おばあちゃん二人を店まで送って来たモニカおばあちゃんの息子は、エレネが一生懸命たどたどしく彼の名前を呼んで「行ってらっしゃい」というのを聞いた瞬間、驚愕のあまりあんぐりと口を開けてしばらくそのまま動かなくなった。


「いやー、誰が言い出したのかもう覚えてないんだけどさ、うっかり名前呼んだら罰金! とかいう話になってたんだよ。酒場に貯金箱置かれてて、口滑らせた奴はそこにお金を入れるんだ。最初は面白かったんだけど、時間が経つにつれてだんだんみんなしんどくなってきてさぁ、エレネさん見かけると怖くて言葉が出てこないとかいう意味が分からないことに……」


 男の口から明かされた衝撃の事実に、エレネは茫然と目を見開いた。


「あれって、審問官の派遣を私に悟られる訳にいかないからではなかったんですね」


 足に力が入らない。ほっとするやら呆れるやらで気が抜けたエレネはふらりとよろめき、カウンターに両手をついて体を支えた。


「正直、審問やら呪いやらなんてどーでもよかったんだよ。全員そっち気にしてる余裕なんて全然なかったんだよな。一度始めちまった以上、やめ時がわからなくてさぁ。そろそろ貯金箱いっぱいになるし、もういい加減何とかしてくれとみんな祈るような気持ちで……」


 そう言って目を上げた男は、カウンターの上の拳を小刻みに震わせながら俯いているエレネに気付いて一度口を閉じた。


「……あー、その罰金は、エレネさんたちが結婚する時のお祝い金になるって最初から決まってたから……さ。その、なんだ……うん」


 はははーっと陽気に笑って誤魔化しにかかる。


「だから、そっちはいいんだよ、そっちは。……ってことは昨日かぁ。昨日に賭けてた奴誰かいたかなぁ……細かい事はあっち捕まえて確認するとして……」


 そして、何やら口の中でぶつぶつ呟きながら歩き始め、ドアの前で振り返ると「じゃあ、ばーさんたち夕方迎えにくるから……」とだけ告げて、逃げるように去って行った。

 エレネはのろのろと顔を上げると、ぼんやりとした目で閉まるドアを見つめる。

 そういえば、賭けの材料にして毎晩酒場で盛り上がっているとセラスが言っていた気がする……


「田舎は娯楽が少ないからねぇ。今夜の酒場はお祭り騒ぎだろうねぇ」


「田舎は娯楽が少ないからねぇ。またすぐに次の賭け事がはじまるだろうねぇ」


 ソファーに座って編み物をしているおばあちゃんたちの言葉に、エレネは思わずため息をつく。みんなが言う通り、田舎は娯楽が少ないのだ。しばらく遊ばれ続けるに決まっている。


 とりあえず、おばあちゃんたちのためにお茶を淹れようとエレネは調理場に移動する。

 食品棚の真ん中あたり、丁度目につきやすい位置に飾られた、ピンクの一重のバラの花に自然と目がいった。人差し指でそっと柔らかい花びらに触れて――ふと、その奥にいつ置いたのか覚えのないガラス瓶が置いてあるのに気付く。


 中に入っているのは香草を乾燥させたお茶のようだが、いつ作ったものなのか全く記憶にない。

 瓶を棚の奥から取り出して、調理台の上に置く。蓋の部分に、中身をメモした小さな紙が貼ってあった。確かに自分の字だ。少し独特なブレンドではある。眠気覚ましといった感じだ。

 蓋を開けると、ふわりと懐かしいような香りがした。


 ――それが……エレネの中の何かを呼び覚ました。


「…………あ」


 蓋を持ったまま、エレネはよろよろと壁際まで下がる。そして壁にもたれたままずるずると滑り落ちるように床に座り込んだ。



 何度言っても片付けてくれない、実験道具で溢れかえった部屋。

 滅多に表情を変えないその人は、両手を体の横で握りしめて文句を言っている幼いエレネを抱き上げると、色違いの目を細めてふわりと優しく笑う。

 滅多に見られない貴重な笑顔に見惚れたエレネは思わず頬を赤らめる。……が、すぐに我に返って、そんなものでは絶対に誤魔化されてやらないぞと、首を横に振った。


「とうさま、ちゃんとお片付けして下さいっ」


 それこそ燭台が頭にぶつけられた時のような衝撃が頭に走る。

 父親にしては若すぎるのは、彼が母の弟だったからだ。

 そして、この叔父に関して、確か……とてもとても厄介な問題が……

 


 ぱぁんと目の前のドアが開いて真っ白な光が差し込む。エレネは眩しさに思わず顔を背けた。

 光の中に立っているのは、泣き腫らした目をした金の髪のお姫様だ。

 彼女はエレネを真っ向から睨みつけながら、決死の覚悟を感じさせる声で一方的に言い放った。


『ゲディンズのエレネ。おまえに、決闘を申し込む!』 


 ……と。



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