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ぐうたら三男は古代魔語で悠々自適生活を目指す  作者: シロネル
1章

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第五話 ぐうたら三男、ダンジョンへ行く

「つまり、ベルモンド男爵は違法魔石の不法投棄をしてると」


 夜。


 領主館地下工房。


 レイは椅子へ座りながら、男たちから聞き出した情報を整理していた。


 地下工房には大量の魔道具が並んでいる。


 浮遊照明。


 自動洗浄装置。


 半自動魔力筆記具。


 さらには謎の円筒型魔導兵器まであった。


 エミリーはそれを見てため息をつく。


「また増えてません?」


「男のロマン」


「絶対危険物ありますよね」


「ある」


「あるんだ……」


 今さら驚かないが。


 レイは机へ地図を広げた。


「不法投棄先はダンジョン第四層付近か」


「変異種発生とも時期が一致してます」


「となると」


「人為的な魔素汚染、ですね」


 魔石は便利だ。


 だが扱いを誤れば災害になる。


 高濃度魔石を違法投棄すれば、周囲の魔物が異常変異することもある。


「迷惑極まりないなぁ」


 レイはぼやいた。


「せっかく安全に素材採取できる狩場だったのに」


「基準が探索者なんですよ」


「いや大事だろ。効率」


 エミリーは額を押さえる。


 この人は時々、本当に感覚がおかしい。


「で、どうするんです?」


「調査」


「ですよね」


「ついでに素材回収」


「そっちが本命でしょう」


「否定はしない」


 レイは立ち上がった。


「明日、第四層まで潜る」


「準備します」


「あと弁当」


「遠足じゃないんですよ?」


「ダンジョン飯は重要」


「はいはい」


 ◇


 翌朝。


 ラグナベルク西門。


 巨大な洞窟口が山肌に広がっていた。


 灰喰らいの洞。


 ゴールド地方最大級のダンジョンである。


 周囲には探索者たちが集まり、緊張した空気が漂っていた。


 その中で。


「眠い」


 レイだけがやる気ゼロだった。


「シャキッとしてください」


 隣のエミリーが呆れる。


 今日は探索用軽装。


 黒いジャケットに細身の革装備。


 メイド服ではない。


 普通に美少女探索者である。


「しかし増えたな」


 レイは周囲を見回す。


 探索者の数が明らかに多い。


「最近、変異種素材の値段が高騰してますから」


「命知らず増えたなぁ」


「あなたもその一人です」


「俺は安全第一」


「どの口が」


 そんな会話をしていると。


「レイ坊ちゃん!」


 大声が響いた。


 振り向けば、探索者グランが手を振っていた。


「また潜るのか?」


「ちょっとな」


「第四層はやめとけ。昨日も死人が出た」


「ふーん」


 レイの反応が軽い。


 グランが顔をしかめる。


「お前、本当に危機感薄いよな……」


「大丈夫大丈夫」


「その台詞、不安しかねぇ」


 エミリーも頷いていた。


「私も同意見です」


「ひどい」


 だが実際。


 レイは強い。


 本人に自覚が薄いだけで、古代魔語を扱う時点で規格外なのだ。


 ◇


 ダンジョン内部。


 空気は湿っていた。


 青白い苔が壁を照らし、不気味な静寂が広がる。


 レイは周囲を見ながら歩いていた。


「……魔素濃度、上がってるな」


「やはり異常ですか?」


「ああ」


 彼には見えていた。


 洞窟を流れる魔素の濁流。


 本来より遥かに濃い。


「第四層側から流れてる」


「原因がありそうですね」


 その時。


 ガルルルルッ!!


 低い唸り声。


 岩陰から飛び出してきたのは、黒毛の狼型魔物だった。


 赤い目。


 異常に発達した牙。


「変異種!」


 エミリーが短剣を抜く。


 だが。


「ん」


 レイが指を向けた。


『寝ろ』


 ズシャァ!!


 狼がその場へ倒れた。


 完全気絶。


 エミリーが無言になる。


「……それだけですか?」


「睡眠魔法」


「詠唱なし?」


「古代魔語だからな」


「反則では?」


「便利だぞ」


 レイは倒れた狼を観察する。


 オーブが黒く濁っていた。


「やっぱ汚染型か」


「危険ですか?」


「かなり」


 放置すれば群れ単位で暴走する。


 街へ出れば被害は大きい。


「……ん?」


 その時。


 レイの目が細まった。


 奥。


 さらに深部。


 濃密な魔素反応。


 しかも人工的。


「エミリー」


「はい」


「当たり引いた」


「面倒事ですね?」


「大当たり」


 レイは笑った。


 どこか楽しそうに。


 ぐうたらを自称する青年は。


 なぜか厄介事にばかり遭遇する運命らしかった。

とりあえず今日はこの辺までにしておきますかね~

かなり中途半端ですけど、反応見てからって感じで!

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