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「謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める」  作者: 27Be


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313/320

第313話 1540年 10歳 亡命王子は琉球王国の革命出来るかな ・最終戦(42 十六隻の白帆、琉球を去る)

<旅立ち前の火縄銃>


旅立ちの日の一週間前のこと。


淀橋は、若様から頼まれていた商品をポルトガル商船から買ってきた。


それを山田の部屋に持っていく。


山田「寝弟、それ何ですか?」


淀橋「火縄銃四丁。総額で一万六千貫だよ。若様から頼まれていたやつで、あるだけ買ってこい。金はいくらでもかまわんと言われてたやつだよ」


山田「火縄銃一つで城が一つ建つ金額だぞ……若様がそう言うことは、戦場を変える武器だね」


淀橋「若様は、何か考えがあるらしい。そのまま複製を作らないみたいだよ」


山田「そうそう、淀橋に会わせたい人がいるんだ。連れてくるよ」


黒く日に焼けた、精悍そうな男が入ってきた。


山田「名前は長田谷政で、シャムタイと中国語が話せる。商人だけど武芸も出来る。シャム貿易がやりたいそうなんだ。城間からの紹介だよ」


長田谷政の目は、商人というより戦場の兵士のように鋭かった。


長田谷政「長尾家は西洋帆船を沢山保有していると聞きました。越後とシャムを結ぶ交易がしたいです」


淀橋「この人、若様が好きそうだね。越後に連れて帰ったら、僕達若様から褒められるね」


山田「そうだ、寝弟は里の官僚に新しい王国に向けてするべきことの表を二千枚作成して、砂糖の増産方法や事務作業の改革案を作成して、眠らない男として有名となったそうだね。どうしたんだ(笑)」


淀橋「笑い事じゃないよ。本当に今までで一番大変だった。五日間寝なかった」


淀橋「グー」


淀橋は寝た。


山田「寝弟らしいや(笑)」


山田は兵士に言って、淀橋を布団に寝かせてやった。


<弟の決断>


旅立ちの日の前夜。


小島の部屋で、小島と大助と山田が、領地である越中西部についてどうするか話し合っていた。


そこへ、喜屋武 天喜と比嘉 仁喜が神妙な顔をして小島の部屋に来た。


部屋に入った瞬間、潮風の音さえ遠のいた。


小島達は察した。


喜屋武と比嘉は土下座して頭を下げた。


喜屋武「兄貴すまねー。尚 世真王からの王府将軍の話を受けようと思う。俺が受ければ、この比嘉の子分達も辛い思いをしなくて済むと思うんだ。スマン。俺、琉球残る」


比嘉「俺達のために喜屋武の兄貴を奪う形になってすいません」


小島と大助が、喜屋武と比嘉を立たせる。


小島「俺達兄弟の間でそういう遠慮は無しだぞ」


大助「比嘉もそう謝らないでくれ」


小島「何かあったら俺達兄弟を呼べ。いつでも琉球に来るぜ。おまえもいつでも越後に来い」


喜屋武と比嘉が泣き出す。


山田「酒弟も、酒癖だけは直してくれよ」


比嘉「喜屋武の兄貴が酒を飲んだときの対処を教えてもらったので大丈夫です」


小島「柱に縛られる王府将軍かーー(笑)」


喜屋武「兄貴、言わないでくれよーー。俺、酒やめるよ」


<那覇港の別れ>


旅立ちの日。


琉球の空と海はどこまでも青かった。


那覇港に西洋帆船十六隻が停泊する。


小島隊は当初の千人から五百人まで半減し、激闘を物語っていた。


那覇の浜には、帰れなかった者の名が刻まれた木札が立てられていた。


上杉龍義の隊で半減は初めてのことである。


馬場隊の二千人が乗船する。


旅立ちの日には、尚 世真王や按司越来賢人、城間 親照、淀橋が民間から採用した役人や有力商人が来ていた。


琉球王国の王府将軍となった喜屋武や、親衛隊長となった早瀬も来ている。


警報の鐘が鳴る。


カン、カン、カン。


見知らぬ倭寇の舟が五隻見える。


小島「出るぞ」


虎千代「師匠、出よう」


李超「待ってくれ。アイツら倭寇の恥さらしなんだ。俺達でカタをつけさせてくれ」


そう言っている間に、後ろから十二隻の船団が来た。


あっという間に、見知らぬ倭寇五隻に火矢をかけたり、乗り移ったりして、一時間ほどで戦闘が終わった。


火矢の油の匂いが港まで来る。


李超「兄貴(李牧)が来た」


馬場「派手な登場だな」


小島「あの倭寇は、李牧の引き立て役で出て来たようだな(笑)」


李牧が颯爽と現れた。


李牧は爽やかな笑顔で尚 世真王と握手をする。


尚 世真王「李牧殿との五島列島での出会いから全てが始まり、今がある。感謝しかない」


李牧「長尾家だけでなく、我らとも永遠の友誼を結んで頂けたらありがたい」


尚 世真王「もちろんですとも」


小島と馬場が尚 世真王と握手をする。


尚 世真王「私がこの那覇港に降り立った日を忘れる事はない。あのときも長尾家の皆に守られていた。そして私は皆の力で革命を起こして、琉球王の地位に就くことが出来た。今度は私が長尾家に恩返しをする番だ。我が王家が続く限り、長尾家と永遠の友情を結ぶ事を約束しよう」


馬場「それでは、我らは出発します」


小島は振り返らなかった。


振り返れば、涙がこぼれる気がした。


琉球の空の下、十六隻の白帆は北へと消えていった。

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