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「謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める」  作者: 27Be


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310/311

第310話 1540年 10歳 亡命王子は琉球王国の革命出来るかな ・最終戦( 39 尚清王、明国の裁定に狂う)

< 再決戦の前 >


小島「陳 伯安殿が尚 世真王を琉球王国の王として認めた理由は、あれはお土産だったのか?」


山田「いえ、陳 伯安殿が朝貢一割増しを要求したとき、寝弟(淀橋)は頷き、城間殿は渋い表情だったのです。尚 世真王が寝弟の頷きを信じてくれたおかげで、僕らは王家軍となったのですよ」


小島は、いつも寝てばかりいる淀橋の活躍がとても嬉しいらしく、大きく笑顔になる。


小島「寝弟も褒めてやらないとなー」


山田「全部のお膳立てをしたのは寝弟ですからね。本当に琉球に連れてきて良かったです。越後で留守番させていたら、寝てばかりでゴミとして捨てられてましたからね」


小島「いや、まったくだ(笑)」


<王宮の焦り>


一方その頃、賊軍となった首里王宮では尚清王が荒れ狂っていた。


目は血走り、奇声を発し、当たり構わず蹴り倒す。


尚清王「どうなっている? どうなっている? なぜこうなった?」


尚清王は頭を抱え、うろうろする。


尚清王「そもそもお前が一万五千貫を盗まれるのが悪いのだろう」


毛 国鼎摂政も顔が青い。


まさか明国が尚 世真を王として認めるとは想定外だった。


毛 国鼎「いえ、尚 世真を倒せば我々が逆転します」


尚清王が凄惨な笑みを浮かべる。


これに対し、王府将軍謝名 親盛は苦虫を盛大に噛み潰した表情となっていた。


昨夜、夜中に山田の策により大量の脱走者が出たのだ。


山田の策とは、各村の村長や古老、母親達を集め、包囲の外から声をかけ続けるというものだった。


村長達にすれば、明国に認められた王が琉球王となる事は自明なので、村の若い者を無駄に死なせたくないのである。


村長は村の歌を歌ったり、若者の名前を呼んだ。


結果、四千名いた兵士は千名まで大きく数を減らしていた。


隊長格は残ったものの、副隊長の半分は脱走していた。


謝名 親盛の直属の副官は、上司に似て血の気が多い。


副官「派手に逝きましょうか(笑)」


謝名 親盛「お前も今から向こうに降れば出世するだろうに」


副官「それはお互い様でしょ」


謝名 親盛「……よし。忘れ物を取りに行くぞ」


副官「はっ」


王府将軍謝名 親盛は、千名の兵とともに王宮から最後の出撃をした。


< 王宮前の戦い >


正面入口前は三重の柵で防御してある。


尚清王軍がこれを突破しようとすれば、防御側が放つ弓矢に耐えながら柵を破壊しなければならない。


謝名 親盛軍は、攻城戦で使用する先端が尖った丸太を台車に乗せ、三重の柵に突進していった。


その後方には、千人の中から選ばれた最強二百人が紡錘陣形の先端に立つ。


そして、その後ろを通常の兵士がついていくという形だ。


王府将軍謝名 親盛が、最強二百人を束ねて先頭を走る。


杭を運ぶ兵士の前には盾兵を入れ、杭の突進が止まらないようにした。


杭は次々と柵を突破していく。


士気が上がる謝名 親盛軍。


尚 世真王軍が後退していく。


ただ、後退していくとき、脇の木の箱に松明を近づけているのは見える。


だが、それを気にする者はわずかであった。


王府将軍謝名 親盛が辺りを見回し、忘れ物を探す。


いた。


謝名 親盛の馬が、忘れ物を目掛けて突進する。


間に入る兵士は謝名 親盛に斬られていった。


謝名 親盛の目の前には小島がいた。


謝名 親盛「小島、お前の首をこの前取るのを忘れてしまった。取りにきたぞ、よこせ」


小島が後方に逃げる。


謝名 親盛が何かあると直感する。


小島を追いかけて、全速力で走る。


その瞬間。


ドカン、ドカンと連続した爆発音が謝名 親盛の耳をつんざく。


謝名 親盛が後方を見る。


明の兵器、震天雷だ。


鉄球に鉄の玉と火薬を詰めた物だ。


震天雷を木の箱に入れ、煙や火が敵に見えないよう隠していたのだ。


これが爆発した。


尚清王軍の兵士の中間部分が、一番大きな被害を受けた。


謝名 親盛「おのれー卑怯なり」


謝名 親盛は、可愛がっている部下の身を案じる。


それでも謝名 親盛は小島を探す。


小島を殺せば逆転だ。


<震天雷の穴>


震天雷の爆発を、河合と虎千代は後方で見ていた。


虎千代「柵はもろすぎだから師匠が細工したんでしょ」


河合「中央部だけ杭を浅くしておいた。そしたら、敵は突っ込んでくるだろ」


河合「虎千代、中央部だけ突出させたことの意味はわかるか?」


虎千代「真ん中に穴を開けて、前後に隊を分断したことだ」


河合「虎千代ならこれからどうする」


虎千代「胤早と胤剛が前後から敵を包囲殲滅戦にする」


河合「正解」


虎千代「師匠が震天雷を使ったのは、山田さんに格好良い所を見せようと思ってだろ?」


河合は虎千代の頭をくしゃくしゃにしながら言う。


河合「そんな所まで正解しなくて良い」


虎千代が笑顔で逃げる。


虎千代の読み通り、震天雷の空けた穴に胤早と胤剛が入り込み、尚清王軍を前後に分断する。


尚清王軍後方には李超が回り込み、前方は大助がまとめる。


<兄弟の声>


小島は謝名 親盛と一騎打ちをしていた。


山田「やれやれ、長兄には困ったもので、一騎打ちするのはこちらの損だというのにやっちゃうんだから」


淀橋「それが兄貴だよ。兄貴がんばれー」


喜屋武「そうだぞ、兄貴行けー」


山田も文句を言いながら、小島を応援していた。


小島は汗が目に入るが、かまっていられない。


一瞬の油断で自分の首が飛ぶ恐怖と戦っていた。


謝名 親盛は、心技体すべて兼ね備え、刺すような気迫が小島を襲う。


山田は心配になり、大助の元に行く。


山田「後から長兄に思い切り叱られるけど、長兄がもし負けそうになったら割って入って長兄を助けて下さい」


大助「……わかった。でも俺は長兄を信じる。お前も長兄を信じろ!!!!」


山田も頷く。


大助「兄貴ーーー頑張ってくれーーー」


山田「俺は信じてるぞーー兄貴ーーー」


小島が大助の声を聞いて思いつく。


小島が右胴に隙を作る。


謝名 親盛が踏み込んできた右足の膝に、鋭い蹴りを入れた。


大助の得意技だ。


謝名 親盛にとって予想外の攻撃だった。


謝名 親盛の動きが鈍る。


謝名 親盛の槍が小島の首に来た。


小島の槍が、謝名 親盛の胸を刺す。


小島は槍を何とか躱せた。


そして小島の槍を、謝名 親盛は躱すことが出来なかった。


血を吐く謝名 親盛。


血を吐きながらも、槍を握る手は震えていなかった。


謝名 親盛は最後まで退かなかった。


小島「……残す言葉があれば伝えるぞ」


謝名 親盛はニヤリと笑う。


謝名 親盛「……くたばりやがれ」


致命傷を負いながら、小島に槍を刺そうとする。


しかし、その槍は小島には届かない。


謝名 親盛の後ろから、大助がトドメを刺していた。


大助「一騎打ちが終わったのだから、手伝いを許して下さいよ、兄貴」


小島が苦笑いする。


そして、小島を兄弟が囲む。


こうして王宮前での戦闘は終了した。

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