第307話 1540年 10歳 亡命王子は琉球王国の革命出来るかな・最終戦(36 王宮包囲、だが明国の影が迫る)
<緊迫!王宮包囲の軍議>
小島は馬場信春隊1500人と合流する。
尚世真王軍は2千人から1200人にまで数を減らし、苦戦を物語った。
山田「これで王宮を包囲しましょう」
馬場「山田、なぜ追撃しなかったのか?」
山田「王宮に先だって忍び込み、食糧庫を中心に焼いて来たのです。王宮の食料備蓄は私の試算では半減してます。
王宮に2500人程の王家軍が逃げ込み、1500人程の王宮守備隊と合わせるとどうなるでしょう」
虎千代「敵は餓えて、野戦をせざるを得ない。その間に罠でも守備でも整えようとするのだな」
河合「こら、虎千代、軍議に口を挟むな。見学だけだぞ。すまん、我が弟子が余計な事を」
河合が友達の山田に対抗して、弟子の部分を強調する。
山田「いえ、優秀な弟子です。若様から聞いてますよ。虎千代は元々優秀だからね。河合も虎千代に抜かされないように(笑)」
小島「賢弟、言い過ぎだ。すまん河合」
虎千代「師匠は俺より優秀だぞ。山田さんの作戦も師匠の予想の範囲内だったぞ」
山田が顔をしかめる。
河合は愛弟子の援護に顔がほころぶ。
馬場「取り敢えず王宮を包囲しよう」
作戦通り、王宮の包囲と野戦に備えて罠と守備を整えていく。
山田と河合が真面目モードで意見交換していく。
山田「罠の作成任せたけど、どう作った?」
河合「紡錘陣形が上手くいったから、アイツらまた紡錘陣形でくるだろ。だからゴニョゴニョ」
山田「(笑)悪どい。弟子に悪影響ですよ」
河合「虎千代にスゴイッて言わせないとな」
山田「那覇砦はどうなっていますか?」
河合「環金鉄男が500人で占拠している。地方から王家支持の軍勢来たらどう凌ぐ?」
山田「地方は尚世真王支持だ。むしろ心配は明国の判断で、我らの優勢は簡単にひっくり返る」
山田は尚世真王のテントを見る。
<動揺!すみれの願い>
尚世真王「すみれさんには、これで何度命を救われただろう」
尚世真王は三姉妹を自らのテントに招いて、感謝を伝えていた。
尚世真王「すみれさんが欲しい物があったら何でも言って下さい。私が琉球王になった暁には、建国の功労者には勲章でも何でも渡します」
三女「王子、そしたら私とけっ……」
長女と次女が、あわてて三女の口をふさいでいた。
長女「私達は忍者ですので気にしないで下さい」
三女「モゴモゴ(言わせろー結婚してくれー)」
次女「お気遣いありがとうございます。それでは(笑)」
三姉妹は、不貞腐れる三女を連れて、負傷兵のうめきを通り過ぎ、自分達のテントに戻った。
三姉妹のテントでは、
三女「なんで止めるのよー。王子は絶対私のこと好きだよーー」
長女、次女「ハイ、ハイ」
と聞き流していた。
<不穏!揺れる王の天幕>
丑三つ時。
焚き火は灰になり、見張りの声も遠い。
風が止んだ。
だが、尚世真王のテント布はわずかに揺れていた。
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