第300話 1540年 10歳 亡命王子は琉球王国の革命出来るかな・最終戦 (29 山田奪還、もう時間がない)
< 糸満砦でも終わらない >
糸満砦は、さながら野戦病院だった。
辺りには血の匂いが充満する。
あちこちから呻き声や、「水をくれー」といった声が聞こえる。
救護班や村の女達が総動員で手当てに当たる。
小島や大助も、あちこちで包帯を巻いている。
淀橋「兄者ーーー心配しましたよーー、大丈夫でしたか」
小島「それより賢弟(山田)が王家のやつらに誘拐されたぞ」
淀橋「(驚いて声にならない)」
淀橋の膝がガクッと落ちる。
そこに黒子の大谷と木杉、三姉妹が来た。
大谷「小島隊長、山田さんを取り戻しましょう」
小島「もちろんだ。当てはあるのか?」
大谷「王家のやつらは、戦略の要の山田さんを引き剥がして王子軍を弱体化させる事と、山田さんから王子軍の情報を引き出す事が目的でしょう」
木杉「とすれば、通常の監獄だとお偉いさんは尋問出来ないでしょ」
大谷「山田さんは王宮の監獄にいます」
木杉「問題は、王宮の監獄がどこにあるかが問題なのです」
淀橋「皆さん少し待って下さい」
そして淀橋は大きな羊皮紙を持って来た。
淀橋が羊皮紙を広げる。
淀橋「王宮の設計図です」
小島「寝弟、でかした。よくやったぞ。えらい」
小島が淀橋の頭を目一杯なで回す。
淀橋「兄貴、痛い、痛いよ」
淀橋も小島に褒められ、すごく嬉しい。
淀橋「糸満は金丸の血縁だから、王宮を作るのを手伝わされたのです。そのときの図面でしょう」
大谷「これによると牢獄は王宮の外れですね。明日の夜決行で。
三姉妹さんも手伝って下さい」
三女「明日の夜決行ね」
<不穏>
その部屋にドヤドヤと王子、城間、紫苑姫と乳母が入って来た。
小島が王子に状況を伝える。
王子の側には、紫苑姫が寄り添う。
王子の袖を軽くつまみ、微笑んでいる。
明るく皆を元気づけようとする微笑みだ。
王子「決行はいつ?」
三女すみれ「明後日の夜です」
小島「そうです。明後日の夜決行です」
三女すみれは、王子に一日違いを告げた。
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