第299話 1540年 10歳 亡命王子は琉球王国の革命出来るかな・最終戦(28 王府軍が追う、糸満砦まで持つのか)
< 糸満砦まで、もう止まれない >
小島「大助は王子の護衛に入れ」
喜屋武が、血が引いた青い顔で言う。
喜屋武「俺は?」
小島は呆れる。
小島「お前は傷直せ」
小島は見回して現状を把握する。
喜屋武のおかげで兵士の損耗はなく、士気も高い。
小島「俺は先頭行く」
王府軍第二軍が待ち構えていた。
兵士たちはため息をついた。
兵士(こういう時こそ山田さんがいてくれたら……。
小島隊長だと、どうせ無茶な作戦を出すんだよな……)
小島「紡錘陣形をとれ、中央突破をする」
小島(王子を守るには、最短で抜けるしかない)
兵士(うゎーやっぱりだー。山田さん帰って来てくれー)
兵士はそれでも訓練通り、紡錘陣形をとる。
中央部には王子を置き、先端部には血の気の多い小島隊の兵士が並ぶ。
小島隊兵士(おおーーし、やってやるぜーーーー)
小島「行くぞ」
先頭は小島だ。
両手持ち十字槍を持ち、雄叫びを上げて王府軍第二軍中央部に突っ込む。
王府軍第二軍は、予想外の展開に戸惑う。
中央に最精兵を置いて分厚くしていたが、小島隊の突破力が突出している。
王府軍第二軍をやすやすと噛みちぎる。
突破力のある先端と、中央部と後部で戦列が伸びてしまう。
王府軍第二軍隊長はこれを見て、中央部に攻撃を集中することを指示する。
王子がいる中央部に攻撃が集中する。
そこで気を吐く大助。
王子に前方を行かせて、大助は後方から両手槍を用いて左右の危ない敵を排除していく。
それでも手が足りない。
王子の馬に槍がかすめる。
大助が槍で軌道を変える。
出来る奴が来たようだ。
大助が時間稼ぎのため叫ぶ。
大助「名前のある者であろう、名乗れ」
「我ら特攻三兄弟! 名乗る名などいらぬ!」
大助「名乗っているじゃねーかー」
特攻三兄弟というだけあり強い。
大助(マズイ。喜屋武がこちらを手伝いたそうな顔をしているが、お前は寝てろ。どうする)
王子に特攻三兄弟の槍が届きそうになった。
小島「王子に手を出すな」
小島が特攻三兄弟の内一人を倒した。
大助「後、二人」
李超「イヤ後一人だぞ」
李超が既に特攻三兄弟の一人を倒していた。
特攻三兄弟の最後の一人が逃げる。
大助が両手十字槍を投げる。
特攻三兄弟の最後の一人が倒れた。
小島「大助ーーーお前、よくやったと思うけど、十字槍を投げたらダメだぞ。
あれ、通常槍の3倍位値段するから、壊したり無くしたりしたら怒られるんだぞ(笑)」
大助「(汗)拾ってきます」
<追撃>
王子軍が紡錘陣形のまま糸満砦を目指す。
後方から王府軍第二軍が追うという展開となる。
2時間近く走った所、那覇と糸満砦の間の地点(現在の豊見城市の某地)に到着した所で、李超が自分の部隊を集める。
李超「ここで防御陣を作る。50人くらいで近くの村から丸太を調達してこい。
村で丸太を分けてもらうときの金を渡す。向こうが驚く位渡しておけ。
(村人に恩を売っておけば、後で補給が楽になる)
マキビシをまけ。
残りはここで槍衾をつくり防御する」
そう言っていた所、王府軍第二軍が追いついてきた。
李超は煙幕をはり、おまけに悲鳴がする所に弓を射っていき時間稼ぎをする。
次第に煙幕も晴れ、マキビシも回収され、王府軍第二軍の突撃部隊が来るが、李超が側面攻撃を行い、撤退に追い込む。
一進一退の攻防が続いた所で、李超に嬉しい声が聞こえてきた。
津村「李超殿、遅れてすまん! 応援に来たぞ!」
津村は弓隊を引き連れ、連射させる。
津村「俺がしばらく引き受けるから後方で休んでくれ、食料と水も持って来たぞ」
李超「酒は?」
津村「(笑)砦にいっぱいあるから、後で飲もう」
李超「おーよ」
<まだ終わらない>
それから3時間後、丸太の組み合わせによる防御陣が出来た。
これを見た王府軍第二軍は、那覇に撤退した。
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