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「謙信の甥に転生! 龍馬の日本を戦国から始める」  作者: 27Be


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第298話 1540年 10歳 亡命王子は琉球王国の革命出来るかな・最終戦(27 琉球王国、撤退の危機)

< 王子暗殺と那覇撤退の危機 >


長女「そしたら私は、糸満砦方向の偵察行くわ」


次女「一人じゃ無理よ、私も行くわ。すみれは王子周辺の偵察ね」


長女と次女は、2階の窓から軽やかな身のこなしで出ていく。

三姉妹は、琉球王国革命という重い事案でも赤目を代表して任される位の実力者なのだ。


三女すみれも窓から出て、王子が出ていく正門近辺を探る。

その瞬間、殺気を感じて身をひねった。


今、頭があった場所を手裏剣が通過する。


すみれは相手の力量を図る。

すみれが上級者とすれば、素人の下級者ではない。中級者位だ。


中級忍者が3人、すみれを狙っていた。


すみれ(手早く片付けないとね)


中級忍者Aに、手裏剣三連射。

逃げ道ごと読まれ、最後の一本が喉元に突き立った。

中級忍者Aが崩れ落ちる。


すみれ(後二人)


中級忍者Bが、すみれの後ろから切りかかる。

すみれが避けて、中級忍者Bに短刀を刺そうとした刹那――屋根の上。


弓を引き絞る影が二人。

正門から出ようとする王子を狙っていた。


すみれは中級忍者Bを刺し込む。

そのまま叫ぶ。


三女「王子ー、屋根、弓矢!」


すみれの声に反応して、王子の後ろにいた喜屋武がとっさに王子をかばう。

喜屋武の背中に弓矢が2発突き刺さる。


すみれの注意が王子に向く。


その刹那、中級忍者Cがすみれを後ろから切りかかる。


すみれ(ヤバ、避けきれない)


空気が一瞬だけ沈んだ。

すみれの背筋が、戦場特有の“死の気配”を捉える。


木杉「すみれ、大丈夫か?」


見れば、木杉が中級忍者Cを片付け、大谷が屋根の上の弓矢二人を片付けていた。


木杉「すみれ、お手柄だったぞ」


木杉がニコリとして、すみれの頭をなでる。


三女「王子は無事?」


木杉「喜屋武を心配してやれよ!」


一方、王子の方は、自分を庇ってくれた喜屋武を心配していた。


王子「喜屋武殿、大丈夫ですか?」


喜屋武「イテテ、そこまで大丈夫でもないですが、長兄の元に先ずは行きましょう」


大谷や木杉も周辺警戒を手伝ってくれる事になり、三女の負担は減った。


<緊迫>


一方その頃、小島達は謝名親盛率いる王府軍二千と戦っていた。

那覇に攻めて来ることはわかっていたので、柵や盾や武器をふんだんに用意していた。


真玉橋を渡ろうとする王府軍は、盾を構えて前進してくる。

こちらは弓矢を射つが、盾に跳ね返される。


大助「どけ」


兵士をどかして、槍を盾兵に投げ込む。

槍が木製の盾を突き抜け、盾兵が戦闘不能となる。


次々と槍を投げ込む大助。

盾兵が無力化され、長尾軍の弓矢が敵兵士に次々と吸い込まれていく。


謝名親盛「王子の軍にも出来るやつがいる。盾兵を増やして対応しろ」


一挙に盾兵が投入された。

流石の大助の肩に限界が近づいて来ていた。


王子達が小島の所に到着した。


血を失い、青白い顔の喜屋武。

喜屋武は呼吸のたびに胸が焼けるように痛む。

それでも喜屋武は、小島から与えられた任務の遂行だけを気にしていた。


喜屋武「長兄、すまねー、王子連れて糸満砦に撤退だ」


小島「出来ない」


喜屋武「詳しい話は後でするけど、那覇砦はあのままだと落ちてた。悔しい気持ちはわかるけど。兄貴スマン」


小島「イヤ、酒弟(喜屋武)が止血するまでは撤退出来ない」


王子が間に入る。


王子「喜屋武殿、医療班を呼んであります。止血しましょう」


喜屋武の背中の矢を抜けば死ぬ。

固定して締めるしかないと、医療班は判断した。


伝令を飛ばしたら、李超がすぐ小島の所に来た。

小島は李超に状況を簡単に知らせる。


李超「わかった。俺が殿をする」


小島「頼む」


もう二人は目だけでお互い分かり合う。


李超「糸満砦で飲もう(笑)」


小島が頷く。


<崩れる前線>


糸満砦への撤退が始まる。

戦は、ここからが地獄だ。

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