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idealonline~白き龍と魔王~  作者: 十月
誕生、魔獣大都市
12/21

tame9 中立サキュバス

 ログインして待ち合わせの洞窟前にテレポート用のアイテムを使ってきたけど昨日の夢が頭から離れない。


「あぁああああああああああできねええええええ」


 それを誤魔化すようにルーさんが来るまでに何個かスキルを作ろうと試みるが良いのができない。


「ご主人、ログアウト後に何かあったのですか?」


 一緒に来たロボと姉御にはバレてなさそうだったが、流石にティアにはバレてるようだ。


「あぁちょっと変な夢を見てな」


 流石にただの夢だと思いたい、だがこの引っかかるものは何だろうか……


「そう、ですか……ボクらは夢と言うものを見ませんが考えさせられるものを見る時があるんですね」


 夢と聞いて会話を続けられなくなりしょぼくれてしまうティア、やはり魔物は夢なんて見ないのか……


 お前は悪くないと口にするのが恥ずかしくて頭を撫でて誤魔化す。そこに


「ごめーん!」


 と謝りながら駆け寄ってくるルーさん。単に俺が早く来すぎただけなんだよなぁ……


「っても待ち合わせ三十分前っすよ?」


 と伝えると


「あれ? あはは……お互いに早く来ちゃったのね」


 メニューから現実の時間を確認して苦笑いするルーさん。


「まぁ早いことに越したことはねぇ、さっさと行きましょうぜ」


 少しだけ不良っぽい言葉で喋るロボ、本人曰くちょっと暴君みたいな雰囲気を漂わせないとウェアウルフ族の長はやっていけないらしい、舐められたらすぐに若いのが頭領の座を狙うようだ。ただ個人的には高校デビューした息子を見てるみたいで可愛い、子供いたことないけど。


「そうしよっか」


 俺達は洞窟の中に入ってく。





※※※


 戦闘を交えながら進むこと数十分、俺達は安全地帯と思われる広間に辿り着いたが……


「挫けそう……」


 俺一人だけ体育座りでいじけているのが現状。ルーさんをメインに、ティア、ロボ、姉御は長年やって来た様な連携を取って見せた、対して俺は……何もしていない、偉そうにファミリアに指示を出していただけだ。


「いやほら、テイマーってメインの戦闘はファミリアに任せるモノじゃ?」


 ルーさんからの慰めが心に刺さる、俺これじゃあただの指示厨だよ! 


「マスター、俺っち達にとってはマスターが高いHPをキープして立ち続けていることが戦い続ける動悸になりやす」


「なのでニア様には出来れば後ろで立っていてください」


「ご主人の健在こそ、ボク達にとって最強のバフなんです」


「お前らぁあああああああ!!!!」


 感極まって三匹の顔を抱き寄せる、そうだよな俺がこいつらに信じろって言ったのに俺が信じられてないじゃないか。


「いい子達ね」


 後ろで三匹の後ろで置いてけぼりを食らっていたルーさんも口を開く、ただ表情は怒っているというより羨ましそうな表情だった。


「だからこそ私の動きにも合わせるように動けるの?」


「え?」


 ……レベルは前から更に少しだけ上がって60。対してルーさんは廃人達の到達している98レベより少しだけ低いがそれでも早い方に入る95レベ、30近い差があるのにこいつらが合わせてる? いやいやあの超スピードについていけるのがおかしいって!?


「「「いえ、付いて行くのがやっとです」」」


 三匹の口調がハモる、やっぱそうだよねうん。ただこうやってファミリアが他の人とも打ち解けているのを見ているのは嬉しいと同時に少し妬けるな。にしても他愛もない話をしている三匹とルーさんでもない第三者の視線を感じる、だが姿は見えない。


「ご主人?」


 当たりをきょろきょろ見回す俺に気付いたのはティア、続いてルーさんが刀を構えロボが辺りのニオイを嗅ぎ始め、最後に姉御が弓を構える。


「何かいる?」


 ルーさんも何かがいることを察知しているが姿までは捉えていない様子。


「部屋に僅かながら人間でも魔物でもない臭いがしやす、恐らく襲撃者かと」


 ロボがそういうならきっとそういう奴の臭いなんだろう、半分人間で半分魔物……と考えるか?


「……そこか!!」


 目を閉じ、音を聞くことに集中していた姉御が矢をこちらに放ってくる。


 ……こっち!?


「ニア君動かないで!!」


 ルーさんが叫ぶと同時に矢が俺の顔面やや右側の空間で止まりロボが俺の左側、ルーさんが右側からそれぞれ爪と刀を俺の背後の空間に突き出して止まっている。


「動かないでください、既に貴女は詰んでます」


 終いにはティアが上空からその空間に向かって狙いを定めている。


 何がいるんだ?


「へぇ、分かるんだ」


 ここにいる誰のものでもない妖艶な声が響く、これが敵の声?


 と同時に俺の視界に左腕が映る。続いて右腕が矢を止めている光景、次に背中に柔らかい感触とやや固い感触を感じる。


 ……柔らかい感触と柔らかい感触?


「な……」


 ルーさんが驚いたような声を漏らす、まさかだけど……


「魔王ちゃんに問題でーす、この背中の感触は何でしょうーか?」


 なんかもう全てを察した、この背中にいるのは間違いなく人間みたいな見た目の魔物のサキュバスだ、ロボが人間でも魔物でもないと言ったのはそのせいだ。そしてサキュバスは大体どのゲームでもエロ担当ポジションが普通、つまり背中に当たっているのは……


「……生」


「ピンポーン、サキュバスのな・ま・ち・ちでーす」


 ルーさんが驚いた理由はこいつがほぼ裸だったからだと予想する、そりゃ誰だって目の前にいきなり女性の裸体が出てきたら驚くって、と思う。とりあえず……


「ロボ、俺ごとぶっ飛ばせ」


 こいつらに立ち続けてと優しい言葉を掛けられたのに簡単に背後取られちゃうとか恥ずかしい、ぶっちゃけ死にたい。


「し、しかし……」


 殴れと命令したのに俺ごと殴るのはできなさそうなロボ、こいつは優しいんだから全くもう……と思っていたら後頭部に強い衝撃が走ると同時に体が地面から離れる、どうやらルーさんが刀の鞘で俺ごとサキュバスを殴ったらしい。


 ……だがそれでだけでHP8割削れるとかどんなSTRしてんだこの人

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