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キジムナーカイトの思い

しかし、キジムナーには人間が見える。キジムナーは何百年も変わってないからだ。いつしか人間が元の心に戻り、争い事もなくなり、ま

た昔のように子供達どうし遊べたらどんなにいいだろう。キジムナーはずっと思っていた。

しかし、童心であれば誰にでもキジムナーの姿が見えるわけではない。龍二は特別なのであろう。


「でも君、なんで僕と同じ喋りなんよ。ここは沖縄やで」

龍二は不思議に思い聞いてみた。


「それは簡単や。僕らは人間によって違うねん。相手がアメリカ人やったら、英語で喋んねんで。沖縄の人やったら、沖縄の言葉で喋る。君って大阪から来たんやろう!だから大阪の言葉で喋んねん!ほんまやで!でも、君以外の人間とは喋ったことないけどな」

キジムナーはわかりやすく説明した。

 

「へぇー、そうなんや・・・・。ほんでキジムナーはほんまに海の上歩けんの?」

龍二はとっぴょうしもなしに聞いてみた。


「キジムナーって呼ばれんの嫌やな。君も、人間って呼ばれたらどう思う?嫌やと思うねんけど!それに、僕にはカイトっていう名前があるんや」


「ごめん、ごめん!そんなつもりでいうたんやないねん。ほんまにごめん。ぼ、ぼく龍二、龍二っていうねん。これから君のこと、カイトっ

て呼んでええの?」


「うん、ええよ。僕も君のこと、龍二って呼ぶな」


「僕はやっぱり龍ちゃんでいいよ」


「うん、わかった」


「僕達、ええ友達になれそうやね」


「そうやな」

ふたりはずっと以前から友達のようなきがした。


「龍ちゃんに聞いてほしい事があるねん・・・」

カイトは真顔でいった。


「聞く聞く、カイトのこといっぱい聞きたい」

龍二はうれしかった。


「僕達キジムナーは、ほんまは人間が大好きやねんで!昔みたいに友達にもどりたいんよ。龍ちゃんのお母ちゃん、あんなこというとったけど、妖怪とか、マジムン(魔物)とかと一緒にされるのがとってもいやなんや」


「えっ?・・・、カイトお母ちゃんのこともしってんの?」


「うん知ってる、僕なんでもしってるよ。・・・、僕達は人間に悪いことせーへんよ。争いごともしない。人間もはるか昔は争いごとがなかったんや!そやけどいまは・・・」

カイトは涙がとめどなく溢れてきた。今までたまってたものが一気に堰を切って、体中から噴き出してゆく感覚だった。


さらにカイトは続けた。


「僕たちは特に、人間の子供が好きなんや!この間も、小さい男の子が苦しそうに座っててん。ほんで僕心配でな、男の子を介抱するつもりで、後ろからそうっと抱きしめたんや。そしたらその男の子、金縛りみたいになって・・・。それで、キジムナーに襲われたということになったらしいんや。とんだ勘違いやで。僕達きじむなーの気持ち、わかってくれる人間ってもうおらんのやろか」

カイトはしんみりといった。


しかし龍二に全部話したことで、胸につかえたものがなくなり、いつのまに涙も止まっていた。


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