東京タワーへ!
(そうやカイトー、今から冒険いこうやー)
(僕もいきたーい)
上地は、龍二に冒険のはなしを聞いて、よほどいきたかったのだろう。
(それは、無理なはなしやな!)
(なんで無理なん?カイト、なんでなんで!あきらくんたちと空の冒険いったように、上地くんにも念かけてやってや!)
龍二は何が何でも、上地を空の冒険に連れていきたかった。
(そうやで、おおしろくんのいう通りやで!)
上地は泣きそうな声でいった。
(あのなー、ふたりに意地悪いうてるんちゃーうで!上地くん退院してきたばっかりやろう!病み上がりやんか!だからな、上地くんの体力が心配やねん!)
(そうかー、病み上がりなんや!カイトー、今までみたいになんとかなれへんのー。それじゃー上地くん、ヘビの生殺しやで!)
(ん・・・、ヘビの生殺し?・・・、ほんならちょっとだけやで!ほんま龍ちゃんにはかなわんなぁ!ほんならちょっとだけやで!ちょっとだけやったらなんとかなるわ!)
(やったやったー!)
ふたりは万歳し、飛び跳ね、喜んだ。
(上地くん、どこいきたい?僕たちあんまり東京しらんからさ!上地くんにまかすわ!)
カイトはも今回は上地にまかせようと思った。
(そうやなー、東京タワー行きたいなー!それに、お父ちゃんと行った東京ドームと、ディズニーランド行きたい!)
(あかんあかん、贅沢いうたらあかん!ちょっとだけやいうたやろう。病み上がりやいうてるやんか!ひとつやひとつ、ひとつにしぼりやー)
(やっぱりな、カイトごめん!)
上地はぺろっと舌をだした。
(ほんならー、近いところで東京タワーにするわ)
(よーっしゃー、上地くんこれで決まったな!ほんなら東京タワーやな!出発進行―!)
すると三人は東京タワーのある方向へと飛んでいった。
(ほんで龍ちゃん、東京タワーって知ってんの?)
(知らん、しらーんし!あっ!思い出したわ!あきらくんに教えてもらったことあるで!山の上にあったやん、カイト知らんの!)
(ちゃうちゃーう!あれはテレビ塔やねんで!ほんま東京タワーとは違うねん!多分あきらくん、勘違いで龍ちゃんに教えたんちがうか!)
(えっ?沖縄にも東京タワーがあるん?)
(だから、上地くん!沖縄に東京タワーがあるわけないやん!あったら怖いで、ほんまあるとしたら沖縄タワーやろ?)
カイトはウケたつもりが二人は聞いていなかった。
三人は東京タワーに近づいた。上地は周囲を見渡している。そして、感動にひたりながら大阪の庄内で龍二にあったことを思い出していた。あのとき龍二に会ってなければどうなっていたんだろう!そしてこの場所にも来れたかどうか!
(・・・・・!)
上地は言葉にならなかった。
下を見下ろすと、まるでダイヤモンドがちらばっているように光輝いていて、まるで上地に生きる力を与えているように思えた。
東京タワーにつくと、龍二はタワーの回りをぐるぐるとまわりはじめた。上地も龍二の後ろをついていった。カイトは楽しそうに遊んでるふたりを、まるでわが子を見るような眼差しで見つめていた。
(どうや、二人ともいっぱい遊べたか?上地くんの体のこともあるし、そろそろ帰るとするか?東京にまだまだおるんで、明日からまた違う遊びしようや!)
二人はまだまだ遊び足りないようだが、カイトに言われ渋々帰ることにした。
そして、そろそろニラカナイへの冒険もいいかなと、カイトは思いはじめた。
沖縄に移動すると、カイトはついにニライカナイへ冒険にいくことを龍二に約束した。
しかし、途中マジムンの世界(国)を通らなければならない。それにはたくさんのエネルギーが必要だ。カイトは思い悩んだ。みんなを連れて行くわけにはいかない。
しかしカイトひとりでは能力がたりない。そこでカイトは決心をした。龍二とあきらだけを、連れて行くことにした。
龍二は、あきらが鬼を退治したことを、今でも信じている。だからあきらを連れていかないわけにもいかなかった。




