ニライカナイの前に古宇利島へ!
龍二は朝からあきらの家にいた。ニライカナイへの冒険のために、早く夏休みの宿題を終わらせたかった。
「ふー、やっと終わったわー。あきらくん、僕宿題全部おわったで」
「なにいってるねー、俺なんかさー、宿題なんか三日で終わってるさーね」
あきらは夏休みの宿題すでに終わっているというのだが、、、。
「へー、そうなんやー、さーすがあきらくん。いつのまに宿題やっとってんなー」
「だっからよう、いったはずさーね。いったー(君ら)が寝てる間にやってるって決まってるさー!」
「ぶんじー、あきらくんあんなこといってるけどさー、どうせまだ宿題やってないと思うよー」
「だーるね(そうだね)ガッパイ、僕もそう思うんだけどさー、でも最後の三日で宿題やろうということじゃないねー」
「だーるだーる!ぶんじー、やっぱり面白いこというね」
ガッパイは笑いながらいった。
「ちょっと早かったかなー」
龍二は久しぶりにカイトをたずねた。
「カイトー、おきてるー?」
何回も呼んでみたが返事はなかった。
「・・・やっぱり寝てるんやわ」
龍二は帰りかけた。その時
「あれっ、龍ちゃん久しぶりやん」
カイトはがじゅまるの木ではなく、逆方向からきた。
「なんやカイト、どっかいってたん?まだ早いから寝てると思ってん。そやからぼく帰ろう思うてん」
「ちがうねん。久しぶりによう寝たからなー、めっちゃ腹へっとってんやんか!そやからなー、古宇利島まで食料調達にいっとってんやんか!」
「えっ、食料って?カイト達はなに食べてんの?」
龍二は興味津々にきいてみた。
「そうかー、龍ちゃんと食べ物のはなしするんはじめてやもんなー。ぼくたちきじむなーはなー、魚介類が好きやねん。ミーバイ(ハタ科)にグルクン(県魚)、ほんでスヌイ(沖縄もずく)、でもぼくだけの好物があるねん。聞きたいやろう?龍ちゃん」
「聞きたい聞きたい、めっちゃ聞きたいわー」
「キナンジャー」
「えっ?」
「キ・ナ・ン・ジャー」
カイトは龍二の顔を覗き込むようにいった。
「カイト、からかわんといてや、ほんでキナンジャーって?それってなになに?」
龍二は前につんのめる格好になった。
「キナンジャーいうたらなー、巻貝のことでな、ここなきじんにはめっちゃ多いねんで。得に古宇利島産は身が大きくて、ほんま病みつきになるで!」
龍二はカイトのはなしに夢中になってると
「龍ちゃん、よだれよだれ!」
「カイトのはなし聞いてるだけで食べたくなってきたわ」
「龍ちゃんら人間はあかんで!ぼくたちキジムナーはなー、生のまま骨ごと食うけど、龍ちゃん人間は調理して食べなあかんねん」
「えーっ?骨ごとー!ぼく無理やわー!残念―」
「そうや龍ちゃん、今晩いこうか?」
「えっ、古宇利島に?ぼくいってもだいじょうぶなん?」
「大丈夫って?なんで、龍ちゃんどういうこと?」
「なんでってカイト、古宇利島ってさー、鬼いっぱいおるんやろう、ぼくだいじょうぶかなー」
「大丈夫大丈夫ー。あきらが鬼みんなやっつけたんやろ?それにまだおったとしてもなんくるないさーやで!それにぼくもついてるやんか!」
「そうやなー、なんくるないさーやなー。それにカイトがおったら百人力やー」
龍二の目が輝いた。




