落ちたカーテン
カーテンが落ちた、私は髪を切る。
暗い部屋、カーテンの隙間から月の光とLEDの光が最低のマリアージュを見せる。鬱陶しいったらない。革新性のあるその光はどこまで行っても心地良いものには私には感じられなかった。
明日、早いんだよ。安物の薄いカーテンは外の光を受けきれない。逃した光は私の顔に薄衣の様に降りかかる。
寝れないな、これじゃあ。体を起こす、緑の光時計は朝の5時を指す。
ガシャン、音に体がびくつき、首が回る。カーテンが突如として落ちた。這う様にして側に寄る。
あぁ、フックが割れてる。すでにいくつか折れてたけれど、その生き残りが死んでしまった。光が部屋に入り込む。
これは寝れない、絶対。
大学の時に購入したウィンドブレーカーを引っ張り出す。長袖のTシャツの上からそれを着ると、さっと外に出る。
ふぅーと空気を吐く。唇が震える。朝の空気は澄んでいて、月の光はすでに朝日の薄紫が空に染まる。並ぶ街灯はLED。
私は少し歩く。橋を二つ、一つの公園を通って賃貸の部屋まで戻るルート。朝日が徐々に温度をもつ、体は内外から熱を生じる。
息が上がる。言葉にならない。足が動く、ずっと早くなる。私は何をしている。足が右足が、いや左足が動く。どうしようもない、進んでいく。
朝日は昇る。その光で街灯の光はそそくさと消えていく、朝は始まったばかりなのに。私は呼吸を肺へ送る。足が起きる。前髪が鬱陶しい。
なぁ、私は走る。辞められない。二つ目の橋に差し掛かる。朝日はぐっと空に登る。
今日が始まる。今日はそう思う日。そうだな、午後は何しようか。




