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約500文字の毎日  作者: 端役 あるく


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錆びついた遊具の秘密


「公園のさ、滑り台の下のところさ、箱みたいになってるじゃん?」


「うん、なってる」


「でも、小学校のやつは普通に足があるだけじゃん。俺、他の公園も見たんだけど、あそこだけがあんな風なんだ」


「え、それって。あの錆鉄の中にあるものが隠されているって話?」


「そう、だからこの滑り台の箱の中を見て秘密を暴いてやろうと思うのさ」


 こんな話を最初に言い出したのが僕だった。友達にこの話をしたところ、立ち所に話は広まった。それからはドンドンとその箱を皆が叩き始めたものだった。言い出しっぺの僕もその中に何か隠された秘密があるものだと信じ込んでいた。錆鉄を剥がして無理やり穴を開けようとする子供すらいた。


 けれど、良いところまで行くとペンキが上から塗られた。その一回が、子供の好奇心を別のものに移すのには十分だった。秘密は魅惑の秘密のままで閉じた。


「この箱、中に宝物が入ってるんだぜ」誰かが言った。


「えーそうなの!」


 沸き立つ少年の好奇心がまた燃えている。僕はそれを窓から眺めていた。


「ねぇ、たいちどこ行ったか知ってる?」


「今、公園で遊んでるよ」


「あの子、なんだか最近黙って公園に行くのよね」


「ふふ、そうだろうね」


「何か知ってるの?」


「宝探しだって」


「教えたの?」


「教えてないよ、偶然誰かがまた言い出したみたいだ」


「面白い偶然。でも、あの中は高い足場があって事故があったから閉鎖しているだけなのよね」


「秘密だね、子供の時も大人の今も」


「守ってね、皆んなを」


「あぁ、ペンキを塗るさ。秘密を守る為に」2人で窓の外を眺める。息子がきゃっきゃっと秘密をつつく。

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