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約500文字の毎日  作者: 端役 あるく


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片付かない机の中心


 小学生の私は連絡ノートというものを毎日親に提出した。私は毎日げんなりしながら、その散らかった机の唯一の空いた真ん中に置くのだ。


『机の上というのはその人の心の心情を表しているのですよ。故に、机の上が散らかっているというのは心の内が散らかった状態であり、片付けられない様子というのが見て取れるのです』


 テレビのコメンテーターがそれっぽい答えを大々的に発表する。私はそれを机の上で片肘をついてぼーっと見ていた。隣の彼は口を真一文字に、眼鏡のレンズにはコメンテーターが反射する。


「良いこと言うな、この人」


「そう?」


「僕の仕事机はよく片付いているよ。故に心が落ち着いている証拠だ」


 相変わらずの鵜呑みだ。まぁ、そう言う正直な彼が好きなのだが。不正直者はただ口角を緩く上げる。


「私の父は散らかってたよ。見たことあると思うけど」


「そうだっけ?覚えてないな」


「印象的だと思ってたけど、私だけか。ほら、父の机の上に2人で手紙を置いたじゃん。あの人、なんか急に仕事入ったとか言って、その場では会えずでさ。落ち着いてないね、こう思うと」


 彼は眉間に力を入れる私を見て微笑む。


「でも、机の真ん中は空いていたよ」


「真ん中はいつも空いてたけどさ。散らかってたよー」


「真ん中は空けてたんだよ、きっと。君の、娘の為に」


「どうかな」言いながら、机の真ん中に置いたあのノートを思い出していた。

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