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約500文字の毎日  作者: 端役 あるく


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沈まない紙飛行機の午後


 午前中は軽い重だるさだけだったのだけれど、それがまた一眠りを終えた後には、痛みを伴う喉の腫れになっていた。


 私はボサボサになった髪を鏡に映して、洗面台に手をつく。ぐたっとする体を両の手と足で支える。


「喉の痛み、体のだるさ、発熱……はまだ来てなさそう」自分の体の変化を口に出して確認する。その症状を基に私は常備薬を取り出し、一つの種類だけを飲んだ。


「はぁー」と息を下す。


 体には拭いきれない汗が吹き出しているようで、それが何をしようとも無くならない。私は諦めてベッドに潜り込む。また「はぁー」という言葉を吐く。


 今日は日曜日なのだが、たまの休みなのだが。そんなことを考えて、今は午後の4時。ずっと寝ていたのだが、体調は一向に良くならない。


 急激に悪くなっている訳ではないから、意味がないとも言い切れないがだるい。


 カーテンを開けて午後の弱った日差しを受ける。温もりより明かりだ。気持ちを沈めたくない。


 近くの公園で元気な子供たちがきゃっきゃと遊ぶ声が聞こえる。今どき珍しい紙飛行機が宙を舞う。昔とは随分と違って、皆一様になかなか落ちない。飛距離のある紙飛行機の折り方が認知されているのだ。


 その時、突風が吹いた。どれだけ上手く飛べども紙飛行機は皆一気に落ちる。それを私は見て、ベッドへと戻りかける。


 けれど、それは同時にまた上に飛んだ。白い紙が陽の光を反射する。陽が私に届く。


 かぜに沈むな私。一度眠る。また明日飛ぶために。


 

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