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約500文字の毎日  作者: 端役 あるく


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庭の植木鉢


 1日空けて実家に帰って来た。暑さが前日歩き回った体に沁み入り、汗が抜けていく。


 庭には母の植木鉢がいくつか置いてある。多少萎れていてるが、今日また水をやれば元気を取り戻すだろう。


 その他の変化と言えば、庭に白いファミリーカーが止まっていること。


「ただいま」小さく玄関で声を落とす。


「おかえり!」すごく小さな声だったはずなのに、その声に大きな声で返答があった。家の奥からドタバタと姉が走り込んでくる。化粧して、着飾っていて。


「ごめん、1日ありがとう」


「良いからさっさと母さんのところ来てよ。あたし達ももう行かなくちゃだから」


 姉はそう言うとまたバタバタと音を立てて家の奥の方へ引っ込んでいった。


 私はその後ろ姿が消えた事を確認して靴を正しい向きに揃えて脱ぐ。そして仏間のある部屋へと先に入る。


「お父さん、ただいま」手を合わせそれだけ言って、すぐに踵を返す。奥の居間で母はいつも通りに体を寝かせていた。


「それじゃあ、あたし行くから」母に向かって姉がそう言った。


「うん、ありがとうね。久しぶりに顔を見たら元気になったよ。ありがとう」と母。


 バタバタと玄関に向かう姉。自然とその後を私は追う。


「母さん、思った以上に元気だったわ。それじゃあ、あたしは行くね」


「うん……本当にありがとう」


 外の日差しにかけていく姉の姿。傍に弱々しい植木鉢が佇む。あぁそうだ、忘れる前に水を先に。


 小さなジョウロの中に水を貯める。かける。


 いつも私がやっている。

 植木から水が滴れる。2つの葉から。


 

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