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約500文字の毎日  作者: 端役 あるく


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洗濯機の終了音

 ガタン、音を立てる洗濯機。

「また止まったか」睨みを効かせるがもちろんそんな事で動き始める事はない。


「はぁ、もうこいつもいい歳だからな」手で優しくバンとその四角い体を叩く。すると、またガタンと音を立てて洗濯機が回り始める。


 ニ槽式洗濯機。今ではどの家に行ってもあまり見ない洗濯機。これは何?と友人に言われたのはいい思い出だ。


「ゆっくりでいい」そう言うと、私は居間に行ってメガネと文庫本を一冊持って近くの椅子に腰掛ける。


 すすぎの1回目はうまく行っていたのだが、2回目で止まった。けれど次は特に私は動かない。その次の働きのタイミングが来るまで待つ。すると何処かの調子で動き始める。


 ふらっと洗濯機の中を確認する。中では衣服が水に揺れて回っている。


 回ってるね、回ってる。


 ゆらゆらと巡るその泡と水を眺めていると、洗濯が終わる。ピーピーピーとなる音、その音を聞き流すだけで私は洗濯機から目が離せなくなる。


 終了して、水が止まっている。


 次は脱水槽に移さねば。


「大丈夫かい?」洗濯機の音が居間にいた夫に聞こえてしまった様だった。


「やるよ。君は休んでいて」そっと旦那は声をかけて、私は椅子に腰掛けた。


 脱水槽は洗濯槽に比べてずっと速い速度で滞りなく回る。


「ゆっくりでいい」何度も聞いた彼の言葉が私の周りを優しく回る。

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