表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
約500文字の毎日  作者: 端役 あるく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
117/144

転がった薬瓶


 暗い部屋。寝転がる。


 小さな画面、そこにはまるで東京スカイツリーから望遠鏡で広い面積が高精度に見えるみたいにはっきりと現実が写されていく。


 切り替えど切り替えど、それはどんどんと流れて来て、止められない。自分の頭の中には都市が徐々に浮かび上がってくる。現実の町が、その内情がありありと分かる気がする。


 現実を見ているのだから別に良いでは無いか。絶対に向き合わなくてはならないもので、いつかは味わうものだ。無駄な夢を見ているわけでは無い。それと向き合うことは別に悪い事では無い。そう思う。


 私は布団から立ち上がると、椅子に座り込んだ。どっかりと重たくなった頭を体と共に預けるように。


 『明日、研1◯、2併』と表記してあるメモ。明日のことを前日にメモする習慣をつけたのはいつだったろうか。ただの1人の学士を目指しているだけの人間だ。卒業さえ出来れば良い。


 私は外の景色を見る。仄暗く光る夜灯には蛾が何匹も集っている。外は涼しい風が吹く、部屋の熱を平す。


 現実は先ほど作り上げた小さな画面の中のものなのだろうか。そう、現実と私が言ったはずだ。


 1Kの一室に私は住んでいる。スマホの光に慣れた目はその内部がほとんど見えない。


 私は何を見ているのだろう、この部屋の四角の窓ですら、画面よりずっと大きいのに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ