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ダンジョンマスターは神様です  作者: ひつじかい
番外編:本編後日談2
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姫と王子の収入源

2019.10.26 ユティ神国を神聖マユミ王国に訂正。

◇神聖マユミ王国南部・ガヴァン地方◇


「え? ダンジョンエリアの移動?」


 (プリンセス)王子(プリンス)が、私の奴隷になってから一年後に殺され、更に一年経って復活した後の事。

 話があると言うロードアーク様と共に王子のダンジョンを訪れた私は、その話を不思議に思った。


「何の為にですか?」


 私が尋ねると、ロードアーク様は空中に地図を表示した。

 東の海上に一点・神国の南東に一点・南に一点・西の海上(陸の直ぐ側)に一点の赤い点が表示されている。

 内三つが、私と姫と王子のダンジョンがある辺りなので、残り一つもダンジョンなのだろう。


 因みに、ユティ神国は神聖マユミ王国と名を替えたんだけれど、私達は神国の方が言い慣れているので、今も神国と呼んでいる。


「あれ? ユティのダンジョンって、北でしたよね?」

「ユティは、此の地のダンジョンマスターの眷属に転生させた」


 ロードアーク様は、西部の紅点を指差してそう答えた。


「へ~。そうなんですか」

「さて、話を戻すが、……南部に偏って居ろう?」

「そうですね」

「故に、王子のダンジョンを此処・ラルデス地方に移動する」


 ロードアーク様は、神国北東部を指差した。

 ロードアーク様は、偏りが気になるタイプなのだろうか? それとも、ラルデス地方にダンジョンが存在しないといけない理由でもあるのだろうか?


「はあ。でも、どうして、それを私に?」

「王子は、其方の奴隷であろう?」

「ああ。まあ、そうですね」


 一年目はほぼ放置していたし、二年目は二人が死んでいたし、奴隷の主人だという意識が薄いのだ。

 王子は、文句有り気に此方を睨んでいたが、ロードアーク様によって動く事も話す事も禁じられているので、何も言えずにいた。


「さて、コドクよ。其方は此の国を如何する?」


 国を?! そんなスケールの大きな事、考えた事無いんですけど!


「どうにかしなければならない問題でもあるんですか?」


 何だろう? 紅星帝国の傀儡政権?


「神聖マユミ王国は、資源が乏しい」


 そう言えば、うちの神殿に来る信者の何割かは、材木とか鉱物とか欲しがっていたっけ。上げてないけれど。


「そうですか。……じゃあ、王子。DP上げるから、資源採取用サブダンジョン造って」

「殺して良いのか?」


 開口一番でそれ?! そんなに殺すのが好きなの?


「駄目とは言わないけれど、モンスターとの戦闘での死亡ぐらいで。酷い罠は使わないで」

「全く……。もう人間じゃないのに、何時まで甘い事を言っているんだか」


 ムカッ!


「王子センセイ。貴方方は、私達が甘いから今生きていられる事をお忘れなく! それとも、一年前に彼女達にコアを壊させれば良かったですか?!」

「いや。そんな事は……」


 王子はゴニョゴニョと否定か何かを呟いた。


「え?! 何?! 聞こえないな~。コア壊しちゃおうかな~?!」

「グッ。……悪かったよ!」

「今謝ったのは、私の奴隷じゃない人かな~? じゃあ、奴隷のコアは壊して良いのかな~?」

「……申し訳ありませんでした。どうか、お許しください」


 王子は凄い顔で私を睨んで、絞り出すようにそう言った。


「今度から気を付けてね」


 睨んでいるのに許すんだから、私って甘いな~。




◇神聖マユミ王国北東部・ラルデス地方◇


 その後、ロードアーク様の力でダンジョンエリアが変更され、同時に引っ越し完了した。

 そして、私は、王子にサブダンジョンを造らせた。

 そのダンジョンでは、ゴーレムを倒すと素材が手に入るようにした。勿論、素材によって強さは違う。

 力及ばず、命を落とす事もあるだろう。

 でも、【女神製ダンジョン訓練所】で鍛えた冒険者が居る筈だし、Lv10以上あれば、一番浅い階に居る一番弱いゴーレムは倒せる筈だから、実力を見誤らなければ大丈夫だろう。


 そして、姫のダンジョンへ移動し、姫にもサブダンジョンを造らせた。

 王子の方は鉱物系ゴーレム・姫の方は木材系ゴーレムだ。




 それから、三ヶ月後。


「サブダンジョンはどんな感じ?」


 私は、王子のメインダンジョン【王子城】を訪れて尋ねた。


「隷属の首輪付きの冒険者が多いかな?」


 それは、ユティがお守りとして与えていた物を着けている人なのか、それとも、資源を(ただ)で手に入れる為に奴隷にされた人なのだろうか?

 仮に後者だとしても、どうにも出来ないなあ。




◇神聖マユミ王国東部・ダンジョン【ヒトリ島】◇


『犯罪奴隷と言う可能性もあるよ』


 水海(すいみ)に相談してみると、そう言われた。


「そっか。その可能性もあるよね」

『【鑑定】で判る筈だから、助けたかったら地道に頑張って』

「むしろ、違法奴隷の主人の方をどうにかしたい」

『頑張ってね』


 自分で考えろと言う事か。

 う~ん。鉱物とか木材とか売るお店の人かな?

 或いは、加工する仕事の人かも?

 その辺りを【鑑定】しまくるしかないか。


『ところで、【どうにか】って、具体的にはどうするの?』

「『どう』って……。法の裁きを受けさせるとか?」

『神国って、法の裁きを受けられるのは貴族だけで、平民は魔物みたいに退治するんだったよね?』


 そうだった。


『それに、神国では、【違法奴隷】はそもそも違法じゃないんだよね』

「そうだった~!」


 あれ? でも、紅星帝国の傀儡政権に変わったんだから……。


「それって、今もかな? 新しい王様が、刑法変えたりとかしていないのかな?」

『さあ? 皇国まで伝わる様なニュースじゃないからねえ』




「で、結局、どうするんだ。マスター?」


 翌日。

 マツに尋ねられた私は答えた。


「うん。面倒だから、放っておく」

「……それで良いなら、良いけどよ」




 後日。

 倒したゴーレムを売って財を成したと有名になった数名の男がいたので、私は彼等を調べた。

 隷属の首輪付きの数人の冒険者を使っており、その冒険者達は碌な扱いを受けていなかった。

 そこで、私は、【鑑定】で表示されたステータスに『強姦魔』だとか『窃盗犯』だとかの記載が無い奴隷の首輪を、寝ている間に外して上げた。


 翌日。

 奴隷の主人だった男達は、其々何者かに殺害されたらしい。

 金目の物が奪われていたそうだが、犯人が持ち去ったのか、それ以外が盗んだのかは判らない。




◇神聖マユミ王国南東・ダンジョン【プリンセスキャッスル】◇


 姫と王子の様子を定期的に見に行くと、手に入ったDPで、姫が美男の・王子が美女の眷属を召喚して侍らせていた。

 二人共、実に幸せそうだった。


「好い加減、解放して頂戴! もう貴女を殺そうとしたりしないわ」


 姫は、私に気付くと解放を要求した。

 美しい女性達を殺すのは、またやるのだろうか?


「私が貸したDPを返して貰ってから、考えるよ」

「慰謝料として貰っておくわ」


 返せって言っているのに、貰うって何だよ!


「あ、そう。返さないなら、別に良いよ。ずっと奴隷でいれば良い」

「そんな! 酷いわ! 貴女には人の心が無いの?!」


 快楽殺人犯には言われたくない。


「人の心? 貴女に殺されそうになった時に、壊れたんじゃない?」

「貴女が私にした事の方がよっぽど酷いわよ!」

「じゃあ、貴女に人の心は無くなったのか~。隷属の首輪を外すのは危険だね」


 私は、そう言うと立ち去った。

 後ろで姫が何か喚いていたけれど、知~らない!

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