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ダンジョンマスターは神様です  作者: ひつじかい
番外編:クリサンセマム皇国(17人) VS 聖剣使い(34人)
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【病院】

◇クリサンセマム皇国・ダンジョン【病院】◇


 ダンジョンマスターに転生して、俺の名は、医護(いもり)(りょう)になった。

 イージーモードのクリサンセマム皇国にダンジョンエリアを与えられ、ブルー侯爵領にダンジョンを構えている。


 俺のダンジョン【病院】は、現代医療を受けられる場所だ。他に、漢方医学やアーユルヴェーダ等も受けられる。


 俺に医学等の知識は無いが、眷族のカスタムで知識・技術を持った者を召喚出来た。イージーモードだからかもしれない。

 このダンジョンの所為で、この国の医者達が廃業となる可能性を考え、知識・技術を教える医学校も造った。

 尚、この国では、王侯貴族以外が相手なら医師免許が必要無いそうだ。お陰で助かったが、普通に平民として転生していたらと思うと、怖いな。



 さて、回復魔法が存在するファンタジー世界で医者が必要かと思うだろうが、全ての怪我や病気を治せる回復魔法の使い手は居ないので、医者が必要な場面は結構あるらしい。

 ただ、この世界は現代地球の先進国と比べて遅れている面が多く、医者も出来る事は少なかった。


 そんな訳で、噂を聞き付けた重病患者とその家族が次から次へとダンジョンを訪れている。


 イージーモードのダンジョンは良いよな~。医者や看護師等は、DPで召喚し放題。医療機器も薬もDPで交換し放題。満床になっても、ダンジョン広げれば良いし。

 ただ、此処で治療費を取らないと、他の医者の所に患者が行かなくなる可能性が高いので、必要無いのに治療費を払って貰っている。で、そのお金は、医者達の教育に回す。つまり、学費を安くするのだ。

 しかし、これから医者になる者は兎も角、現役の医者は学校に通う時間が無いと思うので、希望者に薬などを持たせた眷属を派遣する事にした。



 ところで、今気付いたのだが、薬の量や効き目は地球人と同じなのだろうか? 副作用とか考えずに処方していたのだが、大丈夫だろうか? ドラゴエルフォイド等の魔法を使える人間は、地球人と同じではないよな? セリアノイド等の亜人はもっと違うよな? 普通の人間でも地球人とは違うかも知れん。今からでも治験するべきか?


「マスター。奴隷はどうしますか?」

「奴隷? ……ああ。数日前に捕まえた奴等か」


 眷族に聞かれるまで忘れていた。

 確か、セリアノイドだったな。あいつ等で治験するか?

 ところで、レベルで薬の必要量等は変化するのだろうか?


「そう言えば、あいつ等、虫歯あったな。……治療してやれ」

「畏まりました」


 数分後。

 良い年した熊獣人や虎獣人が泣き叫んでいたが、見なかった事にしておく。




 深夜。日付が変わった頃。


『皆! 起きろ! 来たぞ!』


 遊戯(ゆうぎ)の強制コールが入った時、俺は患者の家族に責められていた。


「治せないってどういう事だ!」

「ですから、この病気には治療法が無く」

「妹の旦那は治せたじゃないか」

「違う病気ですので」

「此処なら治せるって言ったじゃないか!」

「誰が言ったんですか?」

「妹だよ!」


 お前の妹は、うちの医者でも看護師でも無いだろう。


「当方では、必ず治せるとの宣伝はしておりません」

「良いから治せよ!」

「お力になれず、残念です」


 其処へ眷族が駆けて来た。


「マスター! 大変です! 旦那さんの怒鳴り声で治らないと知った奥さんが、飛び降りようとしています!」




 その間にも、聖剣使い達は着々と先へ進んでいた。

 ネズミ型モンスターを無駄に威力を上げた攻撃で倒し、医学知識が無いと開けられない扉を壊し、地下四階へと続く階段の手前の扉も壊して降りて行った。


 武器を失った彼女達は、離れた場所に落ちていた剣を聖剣と見間違えて駆け寄り、モンスター召喚の罠を踏んだ。




「早まるんじゃない!」

「来ないで!」


 こういう場合、どうしたら良いんだ? 魔法で眠らせれば良いのかな?

 聖剣使いは倒せば良いけど、こっちはそう簡単にはいかないからな……。


「娘さんは、どうするんですか?」

「私が居なくたって、お義母(かあ)さんが見てくれるわ。産まれてからずっとそうだもの」


 無表情と言うか、空ろな目と言おうか、これって、嫁姑問題絡んでる?

 だって、彼女の病気は最近発症したものだ。それ以前から、終始お義母さんが面倒見ているなんておかしい。


「良し! 解った! 娘さんをお義母さんから攫って来たら良いんだな!?」

「な、何をする気だ!?」


 旦那はうろたえつつ、俺を止めようとする。


「奥さんから娘さんを奪っているんでしょう?」

「子育て経験が有る母さんに任せていれば良いんだ!」

「じゃあ、奥さんは何時経験出来るんですか?」

「え?」


 奥さんに子育てさせるつもりは微塵も無かったようで、男は不思議そうに声を上げた。


「お母さんに子供押し付けて、酷い息子ですね」


 この世界は結婚早いみたいだから、四十未満かな? なら、大丈夫か?


「母さんは喜んで」

「奥さんに楽させる為に、お母さんを利用するなんてね~」

「違う! 親孝行だ!」

「娘さんは、親孝行の道具ですか。奥さんを治して欲しいのは何の為ですか? 最後ぐらいは、奥さんを『貴方だけの面倒をみる妻』じゃ無く、『母親』にして上げたらどうです?」

「あんたには関係無い! うちはこれで上手くやっているんだ! 口出ししないでくれ!」


 確かに口出し出来る立場じゃないけどな……。こいつは駄目だ。奥さんを精神的に支える気が無い。


「マスター。確保しました」


 眷族が奥さんを捕獲したので、病室に連れて行かせる。


「差し出口でした。申し訳ありません。奥さんは此方で看ますので、夜も遅いですからお帰りくださって大丈夫です」


 果たして、この男は娘さんを見舞いに連れて来てくれるかな?

 コドクの事は他の連中に任せて、俺はこっちを何とかしないと。

 カスタムでカウンセリングが出来る眷族を召喚。

 あ、そうだ。聖剣を回収。

 さ~て。寝るか。

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