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あなたとみた、あの星空に。  作者: 半崎いお
13/32

霹靂

昨日の分が短かったので、もう一本行かせていただきます

お正月休み、なんとかちょっとでも進めますよ!


ってかごめんなさい。

日曜って昨日だと思ってた。間に合ってませんでした・・・

「よし、そのまま動くなよ。こちらの質問に答えてもらおう」

王太子はそういって、携えていた抜き身の剣を私に向けた



その距離、およそ2−3m向こう

大丈夫、まだ遠い

なんとか、息を吐く。

ここで気を失ったりした暁にはシェリスの命はなくなってしまう

この声、この、兵たちの動く音、あの日々の、あの、痛み

そんなものたちを、なんとか忘れようとしていたものたちを、

だめ、思い出しちゃ、崩れてしまう。



その声だけで、体の奥底が震える。

耳の奥に、いまだに残るあの命令

ああ、もう、今は出てこないで。

シェリをとりもどさないと



嵐のように荒れ狂う脳内をなんとか抑え込む。

刃物の煌めき

武装した男たちの立てる、防具の音

そして、慣れた兵士たちの独特の、あの匂い



動かない、にあまり自信はない

あれだけ頑張ってもあれだけ殺されてきたんだから、きっとすごく下手に違いない。

いや、だからそんなこと考えてる場合じゃないだろう

自己防衛なのか、思考が高速に動いて止まらなくなっている

こんなんじゃだめだ

過去の幻影をなんとか振り払い、ながら、動かないことに集中する

きっと今、私は、今にも噛み付かんとしている犬みたいな顔をしているに違いない。



抑えきれない、凶暴な気持ち。



シェリスを、早く返せ

これ以上触れるんじゃねえ!

体の中で、押さえ込まれている叫び声が暴れ回る



しばらく私の様子を見ていた王太子は、やっと、口を開いた。

「お前がジョルジェの “幻の奥方さま” なのか? 答えよ」

命令に慣れた人間のセリフだね、なんて思いながら震える口を開く。

大丈夫、まだ私には剣も魔法も突きつけられていないから、答えるくらいでは殺されたりしない

そう、いいきかめせながら

「その人物かどうかの確証はもてませんが、ジョルジェさまの妻ではあります」

これ以外の答え方なんて知らないよ

噂でそう言われてるって聞いただけだからね

そんな呼び名に“はぁーい、わたしでぇーす” とか言うわけないじゃん


鼻で笑った王太子が返す

「質問が悪かったようだが、間違っていないようだな」と言った王太子はその冷笑を即座に引っ込め、真剣な目を私に向けて、質問を続けてきた「では、あの “一時待機施設” や “消毒” をやつに、ジョルジェに進言したのはお前か」

射抜くような鋭い目。


確かにあれは私がジョルジェさまにお伝えした私の国の技術の一つに間違いない。

私が覚えている、わかる範囲で、なんとか絞り出した記憶から、

ほぼ確実に来るであろう疫病から、滅亡から民を守るため、

この国でも実践できそうなことを、と

ジョルジェさまと散々相談を重ねて実現させたものたちだ



「そうです。」

兵たちや、王太子の髪がガッといきなり逆立ったように、見えた



低い声で、王太子が続ける

怒りに燃える、猫のような声で

「お前の、発案だと言うのか」


まちがいなく、そうだ

「はい」




瞬きする間も、なかった

王太子の剣が、文字通り“目にも止まらぬほど”の速さで私の喉元に突きつけられたのだ。

突きつけられた、と言うより、もう触れている。

つ……と、血が、一雫、またひとしずくと、喉元に垂れ落ちはじめた。

あぁ、ダメかも、また殺されるかも。

この死に方はそんなに辛くなさそうだけど。

と、逆に冷静になってきた。


そのままの気持ちで、王太子を見返したら目があった。

その瞬間

ぶわ、っと、彼が逆上したのが、わかる。






「では!! お前がこの疫病を振り撒いた張本人の魔女ということなのだな!!!」





……はい?


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