第十六話
戦闘開始!(主人公ではない)
ついにダンジョンバトルを見に行く時が来た。
ダンジョンバトルの会場に着くと会場の案内を見ながら進んでいき、耳をふさぎたくなるほどの歓声が鳴り響く観客ゾーンに来たわけだが、周りの音は無視して俺は今回のバトルのルールを確認しておくことにする。
今回のバトルは一対一の三回勝負で二勝した方が勝利になります。アイテムや装備などは自由に使用してかまいません。(以下いろいろな細かい制約が書いてある。)
というながながとした文を読み終えたころに場内にアナウンスが流れた。
「もう間もなくバトルが始まります。観客ゾーンにまだいない方は戻ってきてください」
アナウンスがなってからいろいろなモンスターたちがもどってきて観客ゾーンはいっぱいになってきた。俺の席はだいぶ見やすい中段の席だ。そろそろはじまるぞ……
闘技場内をみてみるとフィールドは荒野で基本的に地の利などがないフィールドだった。その荒野に二体のモンスターがいた。そのモンスターたちを見ていると
「ダンジョンバトル 形式は一対一の三戦で二勝した方が勝利です "B級ダンジョン三位"聖騎士王アリオン様率いるモンスター対"A級ダンジョン十二位"煉獄の魔石獣ガルシル様率いるモンスター達の第一戦が開始されます。」
というアナウンスがあってすぐ戦闘が始まった……
一戦目の開始早々空を飛びながら大きな声で咆哮をしているのが、大きな体に頭には二本の捻じれた角があり、その巨体より大きい茶色の羽があるのが……俺のわかる情報ではクリムゾンバルログというモンスターらしい。もう一方は白く豪華な装飾を施された鎧に、白主体で金色の線の入ったみただけで神々しいオーラを放つ剣と鷹の紋章が描かれた青い盾を持つ騎士っぽいモンスター……星屑の聖騎士というモンスター?の戦いが始まった。
騎士はバルログが空で旋回して雄たけびを上げている最中に自分に対して魔法をかけているようだった。たぶん強化魔法かなんかだろう。騎士からのプレッシャーが観客ゾーンを守るバリア越しからでも強まったのを感じたから強化魔法だと俺は気づけた。
バルログはそれを察知し、一気に急降下してその巨大な腕を生かしたパンチを繰り出した。騎士は盾を出してそれを耐える。パンチを受け止めたとき盾が光った気がするがなんなんだろうか?まあいいか。
パンチを盾で防がれたバルログは口から炎を吐きながら空へ戻っていく。これは賢い選択だと俺も思った。下手に地上に残れば騎士からの反撃を受ける可能性もあるからね。そのあとバルログは空中から何やら魔法を使い炎と闇の魔力でできた玉を地上へ向けて撃ち続けている。たとえるならミニ流星群だ。
バルログの攻撃に対して騎士は避けたり、盾で防御したりしている。そのまま押し切られるのかと思ったが、騎士がその剣を鞘から抜いて一閃すると、その一閃は光の斬撃となってバルログへ向けて飛んでいく。バルログは魔弾を打ち出すのに夢中でその斬撃に気づいたころには手遅れでその光の斬撃が直撃した。
直撃後魔弾が止み、煙がなくなるとバルログの胸から血が出ておりだいぶダメージを負っているようだった。たぶんさっきの斬撃は闇属性に対して有効な一撃なのだろう。
弱った所に騎士は強化した身体能力を生かし一気にバルログとの距離を詰めて一閃二閃と切り付けていく。されるがままだったバルログが咆哮をすると、騎士は吹き飛ばされた。クリムゾンバルログの咆哮には
なんか特殊効果があるんだろう。騎士は顔が甲冑で覆われていて表情は見えないが表情があったら苦悶の表情を浮かべているだろう。
なぜなら騎士は体格でバルログに劣っているし、バルログは空を飛べるため基本騎士の攻撃は遠距離になってしまうので本領が発揮できないからだ。
空へ戻ったバルログはさっきとは違い魔弾を使うが、ただ打つのではなくタイミングをずらしたり別の魔法を混ぜたりして少しずつだが騎士を追い込んでいく。
そうしたバルログの空中からの空中攻撃に騎士は防戦一方で少しずつ被弾が増えてきた。観客もバルログの勝利かなと思い始めているのに、騎士の戦意は全然衰えておらず逆に増しているような雰囲気だ。
バルログもそれを本能なのか理解して察しているのかどうかわからないがどんどん攻撃を激しくしていく。
一向に衰えない騎士の動きにバルログは焦ったのか大技を放とうと距離をさらに離し、魔力をため始めた。
その瞬間このときを待っていたといわんばかりに騎士も魔力をため始めた。なぜバルログに気づかれずに魔力がためられるのかというとバルログが魔力をため始める直前に撃った魔弾ををきれいにかわし地面へあて砂煙を巻き上げていたことでバルログから騎士が視認できなかったのが騎士に魔力をためる時間を作ることとなった。
騎士はありったけの魔力を剣へ込めてその聖なる力を最大限生かした斬撃を飛ばした。対するバルログは自分の持つ火属性と闇属性の魔力を合成した合成魔弾を放った。その2つの技がフィールド中央でぶつかり爆発した。砂煙がモクモクと立ち込め観客の俺たちにも中の状況を見ることができない。
煙が止み、存在していたのはクリムゾンバルログであった。騎士は戦闘不能で救護ゾーンへ送られたのだろう。戦闘不能時救護ゾーンへの転送があるため、この戦闘において死亡することは基本的に起こらないのだ。
勝者たるクリムゾンバルログは血だらけながらも勝利の雄たけびをあげていた……
誤字脱字があれば指摘よろしくお願いします。
追記 一部修正いたしました。




