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魔女の弟子のまあまあ楽しい2度目の人生  作者: らな


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第37話 ケイオス達との対談

ローランドの言葉に従い、リーナはそのまま城内の応接室へ連れて行かれた。

部屋の中央にはローテーブルが置かれ、向かい合うようにソファが置かれている。


「殿下方はそちらへどうぞ。」

ウィルがローランドにソファを勧めると彼はそこに座り、自分の横を指した。

「ケイオスはこちらへ。」

若い文官は”はいはい”と言ってローランドの横に腰かけ、ギリアン・ベルカントはソファの後ろに立った。


シュタインマルク側はウィルとルーファス、それにフォレス将軍も入室していたが、皆一様にローランドの文官への扱いに違和感を抱いていた。


このパッとしない若い文官はいったい・・・?


皆の視線を感じたのかローランドが口を開いた。

「ケイオス。この部屋では変身魔術を解かれてもいいのでは?」

「ああ、そうだな。もうこの娘にはバレているようだしな。」


その言葉に同意すると同時に、皇太子に敬語を使う気すらなくなったらしい。

まばたきする程の瞬間にケイオスは本来のハーフエルフの姿に戻った。

「エルフ?」

手前のソファに座っていたウィルが驚いて声をあげた。

今となっては伝説の生き物である。


「ハーフエルフです。彼はオストールが数百年にわたり誇る賢者であり、偉大な魔術師であり預言者です。その存在は秘匿されオストール城内でも一部の者にしか知られていません。」


その内容にシュタインマルクの者たちは驚きを隠せない。

「数百年・・・。」

「フィリーナ嬢は彼の変身魔術を自力で破られた上に、彼をご存じのようでしたね?」

ローランドがいきなり本題をついてきた。


「まず、何から話せばいいのか・・・。ケイオス様は森の魔女マリーン・モローをご存じですよね?」

リーナから出たマリーンの名前にケイオスは顔を輝かせた。

「もちろんだ。長きにわたる一番大切な友人だ。」

「私はマリーン先生の弟子だったのです。」


「マリーンの弟子?」

ケイオスが訝しそうにつぶやいた。

「彼女との付き合いは長いが、そんな話は聞いたことがないな。そんなものを取るような性格でもなかったように思うが。」


「初めは、子供の頃叔父夫婦に虐待されていた私を助けるため、先生の家に引き取って下さったんです。一緒に生活をしていくうちに私にも多少魔力があることがわかって魔術についても教えていただくようになったのです。」


リーナの言葉にケイオスは面白くなさそうな表情を浮かべた。

仲の良かった魔女が自分の知らない間に弟子をとっていたことを聞いて機嫌を損ねたのかもしれない。


「ふうん。で、お前はマリーンから私のことを聞いて知っていたわけか?」

ケイオスの言葉にリーナは一瞬口ごもった。


「確かに、先生からケイオス様の名前を伺ったことはあります。ですが、私があなたの姿を見てケイオス様だと分かったのは、私が先生の記憶の一部を引き継いだからなんです。」

「記憶を受け継いだ?・・・マリーンは今どうしている?」

ケイオスの口調が急に険しくなった。

彼の身体からほとばしる不穏な魔力に当てられ、リーナは少し気分が悪くなった。


「先生は亡くなられました。」

「なんだと!!」

リーナの言葉にケイオスは激昂しテーブルをドンッと叩いた。



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