第14話 王城からの迎え
殿下という言葉に叔父の手の者に見つかったかと一瞬ギクッとしたが、先頭を走るクロードの姿を見てホッとして涙が出そうになった。
「クロード・・・」
ウィルのところまで全速力で走ってきたクロードはギュウっとウィルを抱きしめた。
「ご無事で・・・」
しばらく抱きしめられた後にウィルが尋ねた。
「どうしてここが分かった?」
「ずっと魔術師に殿下の行方を探させていたのです。今まで全く特定できなかったのが、今日になって突然この辺りにいらっしゃると言い出したのです。」
今日になって居場所が判明したのは、リーナが亡くなって魔女の結界が消失したからだろう。
「しかし、叔父上が王位に就いたのだろう?今さら僕が現れても・・・」
「エドウィン陛下は、3日前に暗殺されました。」
クロードの言葉にウィルは驚いて顔をあげた。
「暗殺?」
「殿下をかばってマリーベルは兵士に剣で切られ、その後亡くなりました。エドウィン陛下はマリーベルを切った兵士を内々に処刑したのですが、一人息子を処刑されたその兵士の父親が公務で城外に出ていた陛下を襲ったのです。」
「・・・」
驚きで言葉も出ない。
「その父親はその場で近衛騎士に殺されましたが、息子がエドウィン陛下から前王と王子を殺害するよう命令を受けたこと、王子をかばった王妃を手違いで切ってしまったこと、そして息子が王の私情で処刑されたことを書面にしたため、暗殺を実行する前に出版社や新聞社に送り付けていたのです。」
「・・・王城はどうなっている?」
「就任間もない新王が暗殺され混乱状態です。」
そしてその数日後、クロード・フォレス将軍に匿われていた先王の王子レオンハルト・ウィルフレッド・シュタインマルクが第25代シュタインマルク国王に選出されたと国中に発表されたのだった。




