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説教好きな冒険者~全てに怒れる召喚されし者~  作者: アールエス
孤児院の改築
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孤児院にて…

「さて…ヴァイスとスフィアが帰ったし

 雨も続いてるから何しようかね?」

「ウー」

トキとベアは孤児院の食堂でお茶を飲んでいた。

雨が降っているので作業しようにも

木材が湿気て乾燥するのに時間が掛かる。

そのまま建てれば変形した

建屋になる可能性がある。

トキ達が考えているとお昼となり

昼食に来た生徒や孤児院に住んでいる者達が

集まりだす。

今日の昼食はマジカルポークのカツカレー。

名前の通りマジカルポークは下処理次第で

味が変化する。

甘み、酸味、辛味、旨味、苦味等が変わり

色も変わるためカツにして見栄えを

見せないようにしている。

いわゆる運任せのカツカレーなのだ。

一応、マジカルポークを使った調理は

どうすればどの変化が起きるか把握している為

そうそう残念な結果は起こらない。

理解しているからか一人分だけに

残念な結果をもたらそうと調理する人が

いるのだが外れを出した人は

1日「あんたが主役」と記載された襷をしなければ

いけない。


「うわ…マジか…酸っぱ辛い!」

食堂でどうやら外れを引いた人が出たらしい。

トキが声の方向に顔を向けると

そこに居たのはアースだった。

アースは酸っぱ辛いカレーを食べて悶絶していた。

「酸っぱ辛いカレーってどんな感覚に

 なるんだろうな?」

「ウー?」

「そのままの通りだろ。

 酸っぱ辛いが同時に来るんだろうよ」

トキとベアが話しているとカツカレーを

お盆に乗せてガデルが現れる。

「ガデルか…なんか久しぶりに見た気がするな?」

「同じ事を考えてたよ。

 トキ達は食べないのか?」

ガデルがトキの近くに座るとカツカレーを

一口食べる。

「今回は食堂の料理じゃなくて

 自分で作った料理を食べるよ」

「そうかい…なら安心だな。

 アースの格好みたいにならなくて済むし」

ガデルがもう一口食べてからアースを見る。

食堂に置いてある襷を生徒達がアースへと掛ける。

「今日1日よろしくね、アースさん」

「分かったよ…

 こんな日に限ってフィルの相談室係だなんて

 笑われるよ」

生徒の1人が話し掛けると

アースは落胆した表情を見せる。


「で?ガデルは今日何してたんだ?」

「何って仕事だよ。

 なんでも雨天でしか出ない魔物の討伐とかな?」

「ほう…それは気になるな?

 どんな魔物なんだ?」

「…今は言わねえ。食欲が落ちる」

「気になるな?後で聞くから覚えとけよ?」

「へいへい、分かったよ。

 お前ら、これから食堂混み始めるから

 食わないなら出ときな」

「了解」「ウー」

ガデルの食事を横目にトキ達は食堂から出た。

食堂から事務室前を通ってフィルの相談室や

ルティの愛護部屋を覗くと人が多く

雨の中並んでおりテントが建っていた。

…雨の中よく並んでんな?…

トキは内心感心しながら自室へと戻る。

自室に戻るとストレージから保存食を取り出して

カリカリと音を立てて食べる。

保存食は燻製にしたブルブルという

牛型魔物の肉。ビーフジャーキーにしてある。

ブルブルとは常に濡れている牛型魔物である。

ベアも保存食を貰って水でふやかしてから

食べている。


トキ達は事務仕事をしながら図面を考える。

晴れたら…って考えてたら

「結界使えば建築出来るんじゃね?」

「ウー」

「ベア…書類が多くてその黒板見えない」

「ウー…」

ベアは小さな黒板で色んな人と

やり取りしているのだが

現在互いに書類の山が前にあり

ベアが書いた文字をトキは読み解く事が出来ない。

ベアは立ち上りトキの自室にある壁の

赤いボタンを押す。

するとベアの前に召喚紋が現れてリヴが

召喚される。

「え?今、庭の手入れしてたんだけど…

 何ですかこれは?」

「ベア…いつの間に作った?」

リヴとトキが疑問に思っているが

ベアは我関せずとばかりにリヴに翻訳させる。

「え〜と…結界張れば出来ると思うけど

 雨の中無理矢理建築進めなくても

 良いんじゃないですかね…だそうです」

「まぁ、ベリアル商会の副社長が言うんだから

 その通りにしようかね…」

「ウー!」「了解…だそうです」

麦わら帽子にオーバーオールを着たリヴが翻訳する。

結果として召喚紋は後からベアが作ったとのこと。

ガデルの雨天でしか出ない魔物の件は

保存食として食べてたブルブルの討伐だった。

色々と話しをしながら作業していくと

夜になり各自がソファの上やベッドで寝ていった。

全員が寝静まる中で1つの影が孤児院を回って

いたのだがそれを知る者は居ない。

そして次の日…晴れ空を見たトキは

身体を伸ばして深呼吸する。

「さて…孤児院の改築始めますかね」

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cont_access.php?citi_cont_id=565217839&s お読みいただきありがとうございます。 評価や感想、ブックマーク等して 頂ければ励みになりますので よろしくお願いします。
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