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説教好きな冒険者~全てに怒れる召喚されし者~  作者: アールエス
孤児院の改築
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ヘルメット、解体「リガン」

昼食時に班長を集めて進捗状況を確認し合う。

「先生、頭に着けてる帽子は何ですか?

 真ん中が光ってて眩しいんですけど…」

「あ?これか?」

トキはヴァイスに言われた光る部分を捻ると

光が消える。

「これはヘルメットと言ってな?

 頭上を守る為の帽子だよ。

 触ってみな?硬いだろ?」

トキがヘルメットを脱ぐとヴァイス達に触らせる。

コンコンと硬い音が聞こえる。

「これは落盤した時とかに頭を守る為の

 安全保護具だ。

 ついでに光っていたのは魔石でライトを

 出せるようにしたものだ。

 さっきまで暗闇にいたからな?」

「ウー!」

「ベアはまだ作ってないのか?

 一応、ヘルメットの中には緩衝材が

 入っているから直撃は防げる」

トキはヘルメットの中を見せると

綿らしき物が敷き詰められていた。

「本来なら…まぁこの世界じゃ無理だから

 バッファーシープの物を使っている」

「バッファーシープですか?

 確か羊型の魔物ですよね?

 どこに居ました?」

ヴァイスが疑問に思った事を口にすると

トキは黙って考える。


バッファーシープ。

中型の羊型の魔物で

羊毛が緩衝材代わりに使われる。

危険度は無く、前まではベラムの放牧地でも

飼われて居たがトキ達がベラムへと入った時には

野生と化しており、人が現れると逃げていく。

現在はベラムの近くの湖畔で群れで暮らしており

その場所を知る者は限られた者しか知らない。


トキが見つけた時はヒートウルフに

追われていた所を助けて治療したら懐かれ

仲間の場所、湖畔まで迎え入れてくれた。

羊毛が後退りする程生えていた為、

毛刈りしてある程度の長さまで揃えた。

その後、トキは孤児院の子供に場所を教えて

定期的に刈り取っているのだが

用途が無く物置に放置していた為

物置きの一室がバッファーシープの毛で

埋まっていた。

何か利用出来ないか考えていたところ

今度工事があると思い、

緩衝材に使えないか考えてヘルメットの中に

敷き詰める事にした。


「ヴァイス…場所は公に出来ないが

 羊毛は孤児院にあるから使えるぞ?」

「ではヘルメットを売り出したいので

 良いですか?」

「そういや、ヘルメットを被ってる奴

 見たことないな…

 全員何も被らずに高所での作業してるし?」

「では…」

「ヘルメットはベリアル商会で売るから

 ヴァイスの特許にさせないぞ?」

「そうですか…まぁ、安全に作業させる為に

 普及したいので僕としては問題無いです」

ヴァイスは告げるとヘルメットをトキへと返す。

ヘルメット談議をしていたら昼食が

全員終わっていたので各自、

元の作業場に戻す。


トキは午後からリガンのいる南側と

ベアのいる東側の作業場を見ることにした。

南側は元々サーカスの練習場所として

借りていた土地に3軒の家を買い取って

大きくしようとしていた場所だ。

サーカス団員も一緒に作業しており

東や美波、西尾の姿が見えた。

後…

「リガン?」

「なんでしょうか?」

「なんでスフィアがいるのかな?」

工事現場にスフィアの姿が目に映る。

「まぁ、魔法の練習として来てますね。

 流石に私の所から離れないようにしてますけど」

「魔法の練習って…」

「せんせい、わたし、かぜだすよ」

スフィアが移動式ベッドの上で詠唱すると

目の前に小さな竜巻が生まれた。

竜巻は近くにある塵屑を集めて

一箇所に集める。

「いやいや、練習としても精密な作業出来るのかよ…

 しかも4歳で詠唱しながらな…」

「スフィア様はいずれヴァイス様を

 超えるかもしれませんな」

「もう超えてるだろ…」

「せんせい、わたし、できたよ」

「頑張ったな、スフィア。

 でも危ないからリガンの指示の下で

 動くようにな?」

「わかった」

トキはスフィアを撫でると次の現場に向かった。

すると…

「なんでショベルカーあんの?」

「ウー!」

東側の現場に着くとショベルカーが数台あり、

家の解体をしていた。

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