ベラムにて
ベラムへと戻ってきたヴァイス達。
いつも以上に賑わいを見せているベラムの街。
屋台等の出店が多く並んでいる。
「なんだ?今日は祭でもあるのか?」
「僕には分かんないですね…」
ヴァイスとシルドが歩きながら話す。
ヴァイス達は冒険者ギルドへと向かっており
その途中で買い食いをしていた。
冒険者ギルドへと辿り着き扉を開けると
ギルドにいた全員が一斉にシルド達へと
顔を向ける。
「な、なんだ?」
異様な光景に後ずさるシルド。
「なんだ…シルド達か…」
1人がポツリと喋ると全員が顔を戻し
再びドンチャン騒ぎを行う冒険者達。
ギルド職員も元の業務へと戻っていく。
「なんなんだよ、お前ら!
俺の顔を見てよ?
シルド達か…って当たり前な事言うなよ?
何かあんのかコラ?」
「別に何もないさ。
他の奴を警戒してただけだよ」
呑んだくれの1人の冒険者が答える。
「警戒するって誰をですか?」
「それは…後の楽しみにするんだな。
シルドと坊ちゃん達はする事あるんだろ?」
シッシッと手を振る冒険者。
ヴァイスは疑問に思いながらも
ギルドの受付へと向かう。
受付はシルドとヴァイスに任せて他のマール達は
兼用酒場で待つことになった。
「シルド様とヴァイス様ですね。
お話はギルドの奥で話を聞きますね」
受付職員が受付から離れて案内をする。
案内された場所にある部屋にあるソファに
シルド達が座ると冒険者ギルドの
ハリーギルド長が現れる。
「シルドとヴァイス様の2人だけなんですね?」
「そうだが何かあったのか?
ギルドが異様な雰囲気出してるの見て
気持ち悪かったぞ」
「それは…ヴァイス様の方が分かると判断しますが
聞きますか?」
「僕ですか?」
「えぇ」
ハリーギルド長が笑いながら応える。
ヴァイスはなんだろうと考え始めるが
どう考えても先生の事だとしか
考えられないヴァイス。
「何か先生がやらかしましたか?」
「半分…正解です。
まぁ、孤児院に帰ったら分かることなので
今は話さないでおきましょう。
シルド達の成果を聞いても良いですかね?」
ギルドの異様な雰囲気に対して話さないハリー。
仕方なくシルドは復活してた迷宮に対して
踏破した事を伝えてマジックバックから
迷宮核を取り出す。
迷宮核を持ち上げて確認を始めるハリー。
ふむふむと頷きながら確認を終えると
机の上に置く。
「これは迷宮核にしては小さいですね?
だとしたらシルド達で攻略出来たのも頷けます。
依頼成功したと判断しましたので
後で口座にお金をお払いしますね。
では、後ほど…」
ハリーは話し終えると立ち上り部屋から出て行く。
「なんなんだ?トキが何かしたのか?」
「してるんでしょうね…
後はサミン王子に話すだけですし
部屋から出ましょうか」
シルドとヴァイスは部屋を出て
兼用酒場に向かうと全員が入口の方を見て
固まっていた。
「なん…」「え…」
そこに居たのは…トキではなく
職人ゴブリン達を引き連れて現れた
ヴァイスの妹4歳児のスフィア=クリプス。
「わたし、なりにきた!」
「「「「「ええ!!」」」」」
冒険者達が驚きながらも
職人ゴブリンのリガンが移動式ベッドを押して
冒険者ギルドへと入って行く。
「来たよ…本当に来たよ…」
「どうするよ…」
「あの子じゃまだ早いだろ…」
「昔の俺達なら実力差見せて追い返してるが
あの子は貴族だろ?」
「白影の妹だしな…」
冒険者達はひそひそ話し出す。
スフィアは変わらず移動式ベッドの上で立っている。
ヴァイスは唖然としていた。
まさか…妹が冒険者ギルドに来て
冒険者になりに来るなんて思いもしなかったからだ。
「やっと追いついたわ」
汗を流しながら冒険者ギルドに入ってきたトキ。
「先生!?どうなってるんですか!?」
「俺も知らんがな。
目を離した隙に冒険者ギルドに向かってると
聞いて走って来たんだよ」
「せんせい、わたし、なるよ」
「「いや、させないよ?」」
ヴァイスとトキがスフィアの言葉に対して
同時に言葉を出した。




