EXTRA…?
ペチ…
「トキ…何のつもりだ?」
アースと戦闘を始めたトキはアースの懐に潜り込み
アースの顔を優しく叩いた。
「いやさ、これで終わりだろ。
懐に入り込まれて頬を叩かれたらな」
「トキ…ふざけてんのか?」
「ふざけてねぇよ。
殺気も怒気も出す必要ない相手に
何するってんだよ。
お前が強いのは前から分かってんだよ。
ただ、力に溺れるのを防ぐ戦いだからな。
殺し合いする必要ないだろ?」
トキはアースの顔に当てた手を退けて数歩下がる。
「さて…アースよ。
下等種と言った人間に何も出来なかった
お前は何者なんだ?王か?
王は独りだぞ?独りよがりで何するんだ?
周りを見ろ!
そこにお前の求める答えはあるのか?」
「黙れ!」
「独りになろうとするなよ…
独りは寂しいだけだぞ…」
「なら、トキよ。この力どうすれば良いんだ!」
「捨てるなとは言わないさ。
ありのまま受け入れれば成るように成るさ。
それでも駄目なら今度は顎に入れるからな」
トキは笑って宙にアッパーする。
…俺はトキに今なら勝てると言った…
…そんなトキに俺は頬を撫でられた…
…ふざけるな!…
…しかも説得されてる…
…ふざけんな!…
…俺は殺す気で相手してんのに相手にされてない…
…なんなんだよ…惨めじゃねえか…
…なんで怒りが沸かないんだよ…
アースは内心にあらゆる感情と言葉が出てきて
胸がぎゅっと締め付けられる。
負の感情が抑えられていく。
未だに全能感は身体の中にある。
しかしトキによって全能感が崩されかけている。
なら…どうしたら…
元のアースに戻るのか?戻れるのか?
不安が広がる。
俺はトキの顔を見る。
トキは真っ直ぐ俺の事を見ている。
なら…俺は…
「なあ、トキ?今から全力で殴りに行くから
相手してくれるか?」
「仕方ねえな…一発だけだぞ?
俺もカウンターするからな?」
アースの言葉にトキは答える。
アースは吹っ切れる切っ掛けを作ってくれたトキに
感謝して両手を合わせる。
アースとトキは互いに構えるとその場から消えた。
両者の居た間で姿を現す2人。
2人はクロスカウンターをしており
その場から衝撃波が後から放たれる。
互いに相手の顔に拳が当たり少しして
アースが崩れ落ちる。
アースはトキの拳によって顎へとヒットしていた。
一方、トキはアースが落ちた後で後ろによろける。
「これで終わりだな…」
トキは意識を失ったアースを抱えると
指輪と外套を纏めてストレージに入れる。
ヴァイス達の所へと戻っていくと
リガン達が治療を終えて正座をして待っていた。
ヴァイスに事情を聞くと
リガン達はトキの所で働く事を決めたので
戦いが終わるまで待っていたとのこと。
トキは理解して立ち上がったリガン達と握手する。
トキはヴァイスのマジックバックとは
別のストレージへの入口を作り
ヴァイス、ガデル、ルティ、リファイを残して
孤児院へと戻る為ストレージに入って行った。




