砦の迷宮入口
砦の入口は4箇所あり、
各自班分けして中へと入る事にした。
ヴァイスの合図によって中へと突撃していく
暴威の盾メンバー。
ヴァイス、ルティ、ラック、ガデル、リファイ達は
後から入っていく。
「この砦は以前崩れたんだろ?」
「そうですね…資料調べ尽くして先生が
持ち去ってるので得るものは無い筈ですけどね」
「キュイ」「クア」
ルティがヴァイスの言葉に頷くと同時に
ラックがヴァイスの頭に乗る。
「ラック疲れたのかな?
先生が居たら移動式ベッドに乗せれるんだけど…
僕の頭で我慢してくれるかな?」
「クア!」
ラックは頭に乗った状態で返事をする。
ヴァイス達はタム班が突入した南口から入る。
スン、マー、タム、ウィンを先頭にして
青年組を分け大人達が助言する形で班分けしてある。
ルティと離れるのを嫌がったメリルだが
ヴァイスとシルドの言葉で渋々離れていった。
「さて僕達入った入口には
ヴラドウルフがいたみたいですね?」
「ヴラドウルフ?」
リファイが周りを見渡すと串刺しされた餌が
そびえておりその周囲には
狼型の魔物が地面に死体として倒れていた。
「ヴラドウルフは串刺し狼と別名があって
捕まえた餌を木とかに刺す習性があるんだ。
その匂いに釣れられて餌を取りに来た魔物を
倒して更に刺して餌の保管兼釣りをする
狼型の魔物なんだ」
「へぇ~そういう魔物居るんだね」
「リファイ君、この魔物って怖い所があるんだよ?」
「怖い所?串刺しするから跳躍力が高いとか?」
「腐敗物を食べるから
病気、毒を持ちやすい性質がある。
その病気又は毒は噛まれると
発症、中毒になるから気を付けないといけないよ」
リファイは話を聞いてゾクッと
背筋が凍る感覚を感じた。
「つまりこの場所は…」
「察しの通り病原菌だらけの不衛生な場所です。
本来なら魔物から魔石を取り出すんだけど
この魔物の体を触るのは非常に危ないんだ。
直ぐに汚物は焼却しないとね!」
ヴァイスは火魔法を使い周囲を燃やし始める。
木に刺さってあった餌も枝から落ちて焼かれていく。
「ヴァイス、風向き考えろよ?」
ガデルが風魔法を使い、
燃やしている場所から延焼しない様に調整する。
「もう大丈夫だな」
「ですね。後は…
ラック、ごめんけど浄化の炎出してくれる?」
「クア!」
ラックはヴァイスの頭から離れて
炎を吹き出し、残り火を大きくした。
最後にヴァイスが水魔法を霧状にして散布し
周囲の地面には生えていた木々すら無くなった。
「何か…ヴァイス君遠くなった気がするよ」
「まぁ、トキの近くに居りゃそうなるわな。
リファイ君なら正当に頑張れば近づけるよ。
多分だけどな?」
リファイが呟くとガデルが
リファイの頭を撫でながら励ます。
「クアー」
ラックが疲れたとした状態でルティの背中に乗る。
「ラックお疲れ様!
ここがこれなら他の入口見た方が良さそうな
感じがしますね…」
「まぁ気にはなるわな。
周囲をグルっと回ってから砦に入るとするか」
ヴァイスの懸念にガデルが応え南口から
時計回りに入口付近を見ることにしたヴァイス達。
結果として危険な魔物は各入口に居たが
南口程の危険度は無く、
武器を持ったゴブリンがいたぐらいだった。
「取り敢えず、入口は大丈夫だったから
砦の中へと進もうか。
今頃、シルド達が合流して待ってるだろうしな」
「そうですね。
砦の中へと入っていきますか」
「キュイ」「クア」「分かった」
ヴァイス達は砦の中へと入っていく。
以前の砦には隠し扉があったのだが
今回はどうなのか…
ヴァイスは疑問に思いながら進んでいった。




