暴威の盾の出発
トキが寛いでる頃、ガデルはシルドを見つけて
明日の迷宮視察についてガデル達が
ついて行く旨を伝えた。
シルドは先程まで防具屋に居たが
情報収集を兼ねて冒険者ギルドの酒場で
酒を飲んでいたがその事を聞かされて
飲んでいた酒を吹き出してしまった。
「おいおい、単なる視察が大袈裟になったな?
こっちはスン達の実力確認含めて
行動するつもりだったのによ…」
「まぁそう言うな。
トキやサミンだって色々と思うところが
あるんだろうよ」
ガデルは酒場の店員に酒を2杯追加を告げる。
「…で情報収集についてはどうなんだ?」
「捗って無いな。
する前にお前さんからついて行くって
話が出たからよ」
「そうか…なら俺の方でも調べておくよ。
しかし迷宮核を破壊した迷宮が
再び復活するとは珍しいな?」
「そこら辺はマールが調べてるよ。
過去の資料を見ているが…
っと、話をしてたらマールが戻ってきたな」
マールが夫のアルトと共に現れる。
「あら、ガデルさんじゃない?
何かあったのかしら?」
「今回の暴威の盾の依頼に
俺とヴァイス、リファイが
ついて行くことになったからその話を
シルドにしてたところだ」
「そうなのね…まぁスン達のお世話係が増えたと
思ったほうが良いのかしら?」
「そう思ってもらって構わない。
マール達の資料調べはどうだったんだ?」
「一応、迷宮が復活することは周期的にある事が
分かったわ。
ただ、今回の復活は早過ぎると思うの」
「そうなのか?」
ガデルは店員が持ってきた酒を飲むと
マールの答えに疑問を持つ。
「本来、何十年周期で成長するのが迷宮なんだけど
魔力バランスが崩れたりすると
地脈から魔力を吸い取って
急激に成長する事例が複数あるの。
今回はその可能性があるわね」
「ふむ…なるほどな。
理解したがそうなると
魔物の強さはどうなるんだ?」
「迷宮核の大きさによるけど前回の攻略程の
核の大きさは無いと思うのよ。
だからスン達主体で進んでも大丈夫な魔物が
現れるはずよ」
マールの言葉に理解して頷くガデル。
今回の迷宮探索はスン達、子供達主体でやる事。
大人は補助に回る事を理解したガデル。
ガデルは今回の件はそこまで大袈裟にならないと
判断しヴァイス、リファイを探し出しに行く事を
伝えて酒場での料金をシルドに渡して去っていった。
ガデルはヴァイス、リファイに迷宮探索の件を
伝えて自室にて武器等の点検を行い明日に備えた。
迷宮探索当日…
暴威の盾メンバーとガデル、ヴァイス、リファイが
孤児院の庭に集まっていた。
「トキは来ないのか?」
「先生は調べる事があると言ってましたよ。
それと同時にこれ渡されました」
ヴァイスがシルドの質問に応えると同時に
ショルダーバックを見せる。
「マジックバックか?
それなら俺達も持ってるぞ?」
シルドが腰に携えている袋を見せる。
「僕もマジックバック持ってるんですが、
このバックは先生のストレージに
繋がってるらしくて容量が無限だそうです」
「なんで、そんなもん渡すのか不思議だな…
まぁヴァイスが持っててくれ。
それじゃ、出発だ!」
シルド達は孤児院を出てベラムの街から離れて行く。
「そういや、スフィア嬢は?」
「父上の家に預けてます。
ラックは…付いてきてますね」
ヴァイスが後ろを見ると
ラックがプカプカ浮きながら
シルド達に追いつこうとする。
「ねぇ、お父さん?」
「なんだい、マー?」
「なんでルティがいるの?」
「え?」
シルドがマーに言われて驚く。
マーが指差す方向を見るとメリルが可愛がりながら
ルティを撫でていた。
「おい、メリル!何勝手な事してんだ!」
「だって…」
「だって…なんて話じゃない!
トキになんて説明すれば…」
シルドが頭を抱えているとルティがシルドに
手紙を渡す。
「手紙?…トキもお見通しだったって事か…」
手紙には後でルティの貸出料金回収する旨が
書かれていた。
「もう何もないよな?
ちゃんと緊張感を持って動くぞ」
シルドが再び喝を入れて迷宮へと向かった。




