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絶対に気づいてはいけないラブコメ~~ハッピーエンドで必ず死亡する鬱ギャルゲーに転生した俺は死にたくないからボッチを貫く~~  作者: 杜宮みやび


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第16話 絶対に見つかってはいけない秘密の勉強会2

 昼休みになると、小鞠がやってきた。


「創太、一緒にお昼食べない?」


「あ、ごめん。図書室でちょっと探している本があるんだ」

 みのりに接触したいが、教室はヒロインズ3人の警戒が強い。図書委員のみのりは昼休み、仕事のため図書室で昼食を食べているはずだ。


「え?探すなら手伝うよ。 私も一緒に行こうか?」


「えーっと……、大丈夫、図書委員の人に聞けばすぐ見つかるはずだから」

 ぼくは慌てて断った。小鞠と一緒に行ったら、みのりに会いに行ったことがばれてしまう。

 小鞠は明らかに不満そうな表情を浮かべたが、そんな彼女を無視して荷物をまとめると急いで教室を後にした。


 *

 

 図書館に入るとみのりはカウンターで貸出業務を行っていた。再会すると、彼女は今日も複雑な表情をしていた。


「神代君どうしたの?」


「あの……ちょっと話がしたくて……」

「それは……」

 みのりが何かを言いかけた時、詩織が現れた。

 

「あら、やっぱりここにいたのね」

 詩織の声に、ぼくたちは振り返った。


「霧島さん?」


「神代君、また図書室にいるのね。一人で来たの?」

 詩織の視線がみのりに向けられる。


「そ、そうだよ。ちょっと気になる本があってね、学校の図書室にあるか調べてもらっていたんだ」


「あら、佐伯さん。昨日も神代君を探していたらあなたに会ったけど、これって偶然かしら?」

 

 みのりは明らかに動揺していた。

「た、たまたまです」


「そう……まあいいわ、テストも近いから勉強するのに場所を貸してもらいたいんだけど、いいわよね」

 有無を言わせぬ雰囲気でみのりに尋ねる。


「え、ええどうぞ。図書室は自習室も兼ねていますから、自由に使ってください」


「神代君、よかったらこの前みたいに一緒に勉強しない?」


「昼休みももう終わっちゃうから、今日は遠慮しておくよ、まだ食事していないんだ」

 

 結局、みのりとはほとんど話もできないまま、ぼくは逃げるように図書室を後にした。


 *


 放課後、ぼくは三人のヒロインに囲まれることになった。


「創太、正直に言って」

 小鞠が詰め寄る。


「佐伯さんと何かあるの?この前部屋でも『佐伯さんが気になる』って言っていたよね」


「ええ?!そうなの神代君!」

 詩織が問い詰めてくる。 


「いや、ほんとに、何もないよ」

 ぼくは必死に否定する。

 必死に否定するぼくを見ながら、舞美がふとした疑問に気が付いた。


「ちょっと待って、小鞠。なんで神代君の部屋に行っているの?」


「だって私達、幼馴染だもの、毎日夕食を作りに行ってあげてるのよ」

 両手を腰に当てて勝ち誇ったように小鞠が言った。


「毎日!?わ、わたしも仕方ないから、夕食ぐらいつくりに行ってあげてもいいのよ」

 舞美がツンだか、デレだか訳の分からない提案をしてくる。

「間に合ってますぅ」

 すぐざま小鞠が断り、二人がにらみ合う状態になるが、それを詩織がなだめに入る。


「大丈夫よ、星野さん。本当に食事してちょっとお話してるだけよ。食事が終わったらすぐに帰っているわ」

 確かにその通りなんだが、なんで詩織がそのこと知っているんだ?まさかすでに盗聴器でも仕掛けられてるのか?!

 恐る恐る詩織を覗き見ると、優しく微笑み返してくる。マジか……


「それ以上のことがあったら、さすがに私も心穏やかではいられないと思うもの。ねぇ神代君」

 総てを見透かすような、その笑顔が怖い。


 詩織は筋金入りのストーカーだ。下手なことをしたらデッドエンドまっしぐらなのは間違いない。部屋はすでに見張られていると考えた方がいいだろう。


「そ、そうだよ。佐伯さんのことだって、図書室で話していたのは本当に探している本を手伝ってもらっていただけだよ。気になるって言ったのも、ほら、彼女って図書委員だろ、それに読書が趣味だって言っていたからおすすめの本を教えてもらおうかなとか、ちょっと思っただけで……」

 ぼくは必死に否定したが、三人の疑いの目は晴れることがなかった。

 

 その日を境に、ヒロインたちの監視は一層厳しくなった。そして、みのりとの関係も微妙になってしまった。


 いまだに「この世界はゲーム」とつぶやいた彼女の真意を知ることはできていない。


 * * *



 テストまで残り三日となったある日、ぼくは思い切って行動に出ることにした。

 

 放課後、何とかヒロイン三人を振り切ると、下駄箱の前でみのりが下校するのを待ち伏せして声をかけた。


「佐伯さん」

 振り返ったみのりの表情は、明らかに困惑していた。


「神代君……どうしたんですか?」


「ちょっと話がしたくて。喫茶店でも行かない?」

 みのりは長い間迷っていたが、最終的に頷いた。


「わかりました。ちょうどいいので神代君にも見てもらいたいものがあります。」








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